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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】PULLING TEETH(2007年10月号)- 祝・結成10周年! 一貫してホームグラウンドであり続ける新宿ロフトで初のワンマンを敢行!

祝・結成10周年! 一貫してホームグラウンドであり続ける新宿ロフトで初のワンマンを敢行!

2007.10.01

ジャパニーズ・ヘヴィネス・スラッピング・メタルNo.1バンド、PULLING TEETHが今年結成10周年を迎え、記念公演としてホームグラウンドである我が新宿ロフトで初ワンマンを行なう。この歴史的な1日をどのように受け止め、どんなライヴにしようと考えているのか、バンドの中心メンバーであるSUZUKI氏(g, vo)が大いに熱く語る──ってことはなく、盟友であるマイライトのアサノノリタツ氏、SUNS OWLのSAB氏、MINOR LEAGUEの大工原 亨氏、名物ローディのパンサー改め二代目調子朗に集まって頂き、この10年の軌跡を振り返る座談会的呑み会を催した。バンドとは何たるか、酒とは何たるか、そして漢とは何たるかを、家呑みならぬ楽屋呑みをしながら(そして案の定大いに脱線しながら)話を訊きました。(text:大塚智昭/新宿ロフト店長)

新宿ロフトは日本のライヴハウスの頂点

05_ap00.jpg大塚:PULLING TEETHの結成10周年、おめでとうございます!

SUZUKI:ありがとうございます!

SAB:PULLING、もう10年っすか!? びっくりしちゃうねぇ。

SUZUKI:お陰様で、今度の11月でね。

アサノ:初ライヴはどこだったんですか?

SUZUKI:もちろん、旧ロフトだよ! …ん、ロフトが初か? 違ったかな? そうだ、その前があった。東京でライヴをやりたかったんだけどどこも誘ってくれなくて、宮崎の人に「是非来て下さい」って呼ばれたことがあるんだよ。で、宮崎行くのに20時間かけて、16分ライヴをやってまた20時間かけて帰ってきたんだ(笑)。そこからバンドが始まったんだよ。

大塚:その時のメンバーは誰だったんですか?

SUZUKI:泰治と……あとは忘れたな(笑)。

──率直なところ、10年経ってみてどうですか?

SUZUKI:俺が語る前に、俺達よりも5年長く活動してるSUNS OWLのブーサー(SAB)にまず訊いてみましょう。なんせPULLINGの大先輩ですから(笑)。

SAB:いや、俺達は15年やってないかもしれないですよ。途中、休んでた時期もあったから。

SUZUKI:なんでバンドをやってこれたと思う?

SAB:うーん…なんでですかねぇ?

SUZUKI:やりたいからでしょ? そうでしょ!? そうなんですよ!!(一方的)

──PULLING TEETHは結成以来、一貫して新宿ロフトをホームグラウンドとして活動してきましたよね。

SUZUKI:当たり前じゃないですか! 俺が東京でオンステージする時は歌舞伎町ですよ! それしかないですよ!

──ライヴ本数を数えたら凄まじい数になりそうですけど。

大塚:前のバンドから数えたら凄いですよね?

SUZUKI:前のバンドとか、オマエはなんでそういうこと言うの?(笑)

パンサー:まぁ、ロフトでは年に3回くらいのペースじゃないですか?

SUZUKI:そうだね。3回×10年で、最低でも30回はやってることになる。ロフトが今年でオープン31周年でしょう? その歴史の1/3は出てることになるんだよね。でも何が凄いって、その30回のうち28回くらいコイツ(パンサー)は打ち上げでお漏らししてるからね(笑)。

パンサー:入口のエレベーター前はマーキング済みですからね!(笑)

──店長から見たPULLING TEETHのライヴの魅力とは?

SUZUKI:店長は見てないですよ。大塚君はいつも現場にいないからね(笑)。

大塚:いやいや、メチャメチャ見てますよ! 自分がプライヴェートで他のライヴハウスにも足を運ぶ数少ないバンドですからね。

SUZUKI:ああ、そう?(笑)

大塚:ああ、そう? って! これはお世辞抜きで、PULLINGは日本一格好いいバンドだと思いますよ!

パンサー:でも、俺が打ち上げで寝小便したりして、詫びを入れに手土産を持っていくと「これじゃ足りない」とか言う非情な店長だからね。ありったけのドーナツを自分の銭で買えるだけ買ってきてるのに…(笑)。

──PULLING TEETHと言えばロフトでは“酒サマー”“酒ナイト”のイメージが強いんですけど、最初はどんな感じで始まったんですか?

SUZUKI:確か、ハウリングブルに移ってから初めてのレコ発をロフトでやらせてもらったんですよ。その時は“Iron Fist”っていうタイトルだったんですけど。それをロフトのスタッフが“酒ナイト”って呼んだのが始まりですね。次の年の年末に「イヴェントやらせてくれませんか?」って尋ねたら、スタッフの誰かが「ああ、あの“酒ナイト”ですか!」って言ってたんで、「じゃあ“酒ナイト”で!」ってことになったんですよ。もの凄く単純ですね(笑)。かれこれもう6、7年はやってるのかな?

大塚:ロフトでもそんなに長く続いているイヴェントは稀ですよ。恐らく、死ね死ね団の次くらいでしょうね。

SUZUKI:まだ上がいるのか?(笑)

──SUZUKIさんの中で、ロフトは他のライヴハウスと比べてやはり別格の存在なんですか?

SUZUKI:なんでそんなベタな話を訊くんですか? そりゃそうですよ! 振り返ると古い話ですが、バンドをやりたくて上京してきた頃から新宿ロフトは日本のライヴハウスの頂点でしたからね。最初は出たくても敷居が高くて出られなかったんですから。

──旧ロフトに出演していたバンドマンの中には「歌舞伎町に移ってからのロフトはロフトじゃない」という意見もありますけど…。

SUZUKI:そんなこと言ってる人こそしょぼいね! 場所が移った以上、ここがスタートなんですよ。ここからまた新しく歴史を築いていけばいいだけの話。

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