常にかっこいいライブハウスでいたい
──2007年はどんなライブハウスにしたいですか?
西村:一人一人違う思いのシェルターでいいですよ。常にかっこいいライブハウスっていうのはありますけど。
──お客さんとしてですけど小滝橋のロフトは従業員が怖かったですよ。「どけ!」っていわれたもん(笑)。
大塚:それがよかったんでしょうね。
──それがよかった時代もあるけれど、あれが純粋にお客さんだったらどうなんでしょうね。でもライブハウスは「いらっしゃいませ」っていうのでもないと思うんですよね。おっかない店員がいて、最後までつっけんどんみたいなのがいいんですかね。
大塚:うちはリニューアルして西新宿のロフトに来ていたお客さんも来ていただいて、ART-SCHOOLとTHEATRE BROOKのように出演者のミックスもあるし、より多くの世代の人がこのバンドが面白いに加えて、このお店がおもしろいって言ってもらえるようになりたいですね。
──お客さんの層とか質が変わったって来たっていうのはあります?
大塚:ブッキングやり始めて1、2年なので、まだお客さん変わったって感じはないですね。客層としては20代後半の人が多いです。
──20代後半って、学校卒業して社会人になって忙しくなって音楽とかライブハウスを一度離れてるじゃないですか。
大塚:それを考えると30周年イベントを1年通してやってみて、そういう人たちがこのバンドがやるんだっていうところで来てくれたのかもしれないですね。
──ライブハウスって今後どうなっていくと思います? バンドにはノルマを課すわけでしょ? これだけライブハウスが乱立するっていうことは、きっと下手をこかない商売なんじゃないかと思うんです。シェルターもロフトも看板があるからあぐらをかこうと思えばかけるでしょ。
大塚:そんなこと全然ないですよ。
西村:こんなご時世だから足下ゆるいんですよ。虚勢はってやってるところもありますから。
──じゃあ10年後もそれぞれロフトやシェルターに働いているとして、2006年という時代をどう思うんでしょうね。
大塚:あん時は若かったって思えたらいいですね。
西村:俺のスタンスからしたら、10年経ったのに何にも変わってないじゃんって笑い話にしたい。
──でもライブハウスの店長であるうちは、かっこいいバンドを輩出したい。
西村:かっこいいバンドしか見たくないですからね。
──ここの記事を読んでくれてる人って、ライブハウスで働きたいっていう人もいるかもしれないですけど、ライブハウスをやる上で伝えておきたいことってあります?
西村:ライブハウスなんてやるもんじゃないです(笑)。
大塚:うーん…。憧れるものではないですね。想像していたよりも違ったというか、やってみてやっぱりこうなんだって思う仕事です。
──夢を見る人の夢を崩さない程度に言える誤差は? 私生活として、昼はあるけど夜はないとか…。
大塚:週末もないですね。
西村:でもアフター5でグチを言ってる仕事よりは楽しいと思う。
大塚:それはそうですね。
──ここはキツイっていうのは?
大塚:帰れない(笑)。
西村:俺は嫁が帰ってこない。
──(笑)妻帯者はライブハウスの店長は難しいっていうことですか? ライブハウスの店長になっちゃったら結婚できないぐらいお忙しくなりますよね。
西村:結婚したかったらライブハウス辞めたほうがいい(キッパリ)。
大塚:昨年結婚したんですけど…。
一同:(大爆笑)