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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】ザ・ガールハント(2007年1月号)-キラキラサウンドがめいっぱい詰め込まれたニューアルバム『セカイクル』誕生!!

キラキラサウンドがめいっぱい詰め込まれたニューアルバム『セカイクル』誕生!!

2007.01.01

『セカイクル』=世界が来る

──『セカイクル』ではアコースティックの曲が入ったり新しいことにも挑戦されてますね。

マスザワ:ミニアルバムは勢いで作ったけど、フルアルバムだから10曲以上入るじゃないですか。作品として流れがあるから1曲弾き語りの曲があるっていうのは他のものとメリハリがつくかなって。ずっと前からやりたかったんです。

──なるほど。じゃあ『セカイクル』というアルバムタイトルはどんな意味で?

チバ:アルバムに入っている曲の1曲目『セカハー』と最後の曲『リサイクル』から取ったんだよね。

マスザワ:タイトル決めなきゃいけないってみんなで話しているときに、誰かが「セカイクル」って言って決まった。いいタイトルだと思ってますよ。ジャケットも自転車と世界地図。これで『セカイクル』。Rooftopのコラム(2006年12月号参照)にも書いたけど「世界が来る」っていう解釈もできるじゃないですか。

チバ:流行語大賞を狙ってるの。取れるかな?

──………取れたらいいですね。はい、曲のほうに移ります。『悪い運命』(M-2)ですが、マスくんの歌い方変わりましたよね?

マスザワ:嫌なヤツっぽい感じでした?

──嫌なヤツとは思わなかったですけど、いつもの感じとは違った。

マスザワ:それは意識した。歌詞の世界観が違うの。僕の中にある暗い部分がいっきに出たかな。この曲の歌詞がずっと書けなくて苦労してたので、それもあると思う。

──歌詞は嫌なヤツだとしても、嫌なヤツになりたいわけではないんですよね?

マスザワ:いいヤツになりたい。みんなに愛されたい(笑)。アイツは僕のこと嫌いだから、その人に対してどうでもいいって思うのはラクなんですが、嫌いな人になんとか好きになってもらおうとしちゃう。そこにやきもきしちゃうの。

──チバさんは?

チバ:自分のことで手一杯です(笑)。

──チバさんは我が道を行くタイプですね。で、『ハローグッバイ』(M-3)のチバさんの曲なんですが、詩人ぽいですよね。

チバ:リアルじゃないってことだよね。作られた世界観がある。願望を歌いたくて書いてるわけじゃないけど、わかりやすく言うとそういう感じ。Wれマスはリアルを歌っている。そこが絶対的に違うところだと思う。

──それが言いたかったんです。

マスザワ:嘘だ(笑)! 僕はリアルなことしか歌わないよ。もちろんそれだけではないけど。でも今回、僕の曲暗いイメージなかった? だからと言って暗かったわけではない。レコーディングし終わった時のほうがよっぽど暗かった(笑)。

──うーん、曲が明るいから歌詞が暗く聞こえなかったかも…。

マスザワ:それかひさえさん(チバ)の曲があるからかも。僕のだけだったらどんよりしてるよ。やたらシリアスなんだよね。

──なぜそういうモードだったんですか?

マスザワ:そういう精神状態だったのかも。個人的にテンションが低かったり、苦しい時期っていうのは曲を書いた後に訪れるの。予感していたのかな(苦笑)。でも暗いわけじゃないってことは伝えたい。

──詞はなんだか情けない感じはしますね。いつになったら情けない感じから抜けられるんですか?

マスザワ:そこを変えようとは思わない。今の時点で、俺らチョー最高とか書いたら嘘になっちゃうからね。

──今回思ったんだけど、詞が情けない分、女子側が読んだら守ってあげたくなるんです。だから女の子が引きつけられる曲になってるんじゃないかな。

マスザワ:僕はどっちかって言ったら守ってあげたいですよ。

──今のは女子側の意見ですけど、これを男子側から聴いたらどうなのかな。

マスザワ:男が書いてるので男が共感できるんじゃないかな。

──そうか。でも「俺って超イケイケだぜ」っていう人は共感できないと思う。

マスザワ:レーベルオーナーが僕らを“へたれロック”って言っちゃうぐらいだからね。そういう人間なんだと思う。「すげーつえーぜ」って言われても僕だって共感できないもん。悪そうなやつはだいたい友達ではないもん!

──へたれロックって言われちゃう自分達はどうですか? 男の子は強い方がいいんじゃないんですか?

チバ:別に…、褒め言葉だと思ってる。

マスザワ:悪い言葉ではない。ガールハントが“超最強の4人組”って言われてもね。へたれのほうがしっくりくるでしょ。

──この詞だったらそうかもしれない。そういえば、詞を書くときにイメージをわかせる手段として本とか読んだりします?

マスザワ:ジャンプとかは読むよ(笑)。漫画のストーリーとか台詞に影響されますね。

──それは入ってたりするんですか?

マスザワ:使ったら危ないんじゃないかってぐらい引用してます。今回も言えないけど使ってますね。意識してなかったけど、言われたらそうかな。だからと言って作風がそれに寄るっていう意味ではない。

──あくまでもガールハントというところですね。じゃあ『得体の知れぬ(寂しい)怪物』(M-4)ですが、このタイトルは何ですか?

マスザワ:あまりに長いなと思ってカッコを付けたんです。

──カッコの中は心の中で読めば良いってこと?

マスザワ:違う違う! これがタイトル。

チバ:JUN SKY WALKER(S)みたいなモノだよ。

マスザワ:あはは(笑)。

──(笑)この曲すごくいいですよね。

マスザワ:おー、初めて言われた。前は僕の曲が嫌いだって言ってたもんね。

──あはは(苦笑)。この曲はライブで初めて聴いたんだけど、メロディーが好きだったんです。

マスザワ:でも今回はひさえさんの曲もいい曲だなって思ってますよ。

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