Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】アナログフィッシュ(2005年3月号)- BGMには決してなり得ないロックの本懐

BGMには決してなり得ないロックの本懐

2005.03.01

 Rooftop久々登場のアナログフィッシュ。その間に活動の場を広げたり、リリース・アイテムを増やしたりと確実に成長し続けている。2月に行われたクアトロ初ワンマンも無事終了、2月23日にはミニ・アルバム『BGM?』をリリースしたばかりの彼らの"今"、そして"今後"をキャッチすべくインタビューを敢行。飄々としている風で、実に誠実。ライヴ同様一癖も二癖もあるその存在感の強さをぜひ感じてもらえれば、これ幸い。(interview:和田富士子)

去年のツアーを通じて3人がよりガチっとした

──お久しぶりでございます。Rooftopでのインタビューも久々なので、軽く振り返りつつ。まずメジャーからリリースするようになって、何か変化はありましたか?
 
斉藤州一郎(ds, cho):バイトがなくなりました。
 
──えー(笑)。
 
斉藤:最初は暇すぎてどうしたらいいのか判らなかったんですけど、リハが増えたり。
 
──そうそう、以前Rooftopで話を聞いた時は週2のリハを週3にするって言ってた頃ですよ。
 
下岡 晃(vo, g):そうだね。
 
斉藤:で、あの後すぐ週3になって、今や…
 
佐々木健太郎(vo, b):週5くらい。
 
──すごい! リハだらけだ。お2人は何かありましたか?
 
佐々木:メジャーを機に…っていうワケではないけど、去年初めて10本くらいのツアーをやったんです。それがアナログフィッシュにとってでかかったな、と。
 
──去年は“行くのさ”“トットコトットコ”“Hello Hello Hello Hello”ツアーと3種類あったんですね。見える世界も変わりましたか?
 
佐々木:3人でいる時間が増えたりして、見える世界が変わったというより、より3人がガチっとした感じがしましたね。
 
──アナログは元々3人でいることに抵抗があるような感じはしないですよね。
 
下岡前からそんなにしんどくはなかったんですけど(笑)、10日とか無理だなと思ったんだけど、行ったら割と楽しくて。あ、ずっと一緒にいられるんだなって思って。
 
──それ、ちょっといい言葉ですね(笑)。ツアーの移動は車だったり?
 
佐々木:そうそう、車で。
 
──じゃほんとに泊まりも車もずっと一緒っていう。地方も各地を周わったと思うんですが、初めて行く場所とかはどうでした?
 
斉藤:初めて行く場所とか僕は普通にワクワクしますね。それだけで楽しみだったし、地方に行っても観に来てくれる人がいるんだなっていうのがすごい嬉しいことでした。ちゃんと来てくれる人がいて、知っててくれて。
 
──去年は大きなステージも多かったですよね。
 
佐々木:AXもやったし、なんばHATCHも初めてやったし。クアトロも初めてやったし、フジとメレンゲと。
 
──あぁ! あれが初めてだったんでしたね。クアトロ、すごいハマるなぁと思ってました。
 
佐々木:……でも、ズボンが破れた。
 
一同:(笑)
 
斉藤:“でも”、でもない(笑)。ハマってたんだね、僕ら。良かったね。
 
下岡いいこと聞いたね。
 
──イヴェントだとフジロック'04や、カウントダウン・ジャパンとか大規模なモノも。
 
下岡すごい楽しかったねー。
 
佐々木:ちょっとびっくりしたね。
 
下岡なんか……おかしかったよね。もうみんなノル気満々でいるから、“こんな人いたっけ?”っていう人たちがいて。で、すごい盛り上がっているしね。人気者なのかなぁ? ってちょっと勘違いしそうな。
 
──人気者になりつつあると思うんですけど。いや、人気者ですよね!
 
斉藤:いやいや、まだ勘違い(笑)。
 
──やっぱライヴはお客さんの反応も直で見えますからね。ライヴをこなしていくことで、何か客層や演奏等での変化はありましたか?
 
下岡演奏は本当にツアーで変わった。なんかずっと3人でやってれば楽しかったので、それだけで来たんですけど、PAの人じゃなくて、自分で出音とかこだわらんとダメらしい、とかそういうことにようやく気付いて。じゃあみんなが納得できるようなのをできるだけたくさんやりたいなと思って、いろいろ考えたりしてみました。いろいろ気付きました。でもきっと普通 にバンドやっている人はもうみんな知っていそうな……(笑)。
 
佐々木:…ことに、今更気付いた。
 
──いやいや、自ら気付くことって重要だと思いますよ。
 
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