誰も本音を書かないので敢えて書く!大相撲業界の不祥事のことだ。
二宮尊徳の報徳思想が有名な静岡県掛川市で生まれ育った私は「賭け事だけはダメだよ!」と、物心着いた頃から教えられていた。事実、私は「人生そのものが事の究極だ…」と、祖父の教えと自らの想いから、麻雀、競馬、パチンコなどの“賭け事”をやったことがない! 「違法薬物汚染」「暴行行為」「暴力団との癒着」「八百長疑惑」そして「野球賭博」と、反社会的事件オンパレードの相撲業界に「アウトロー」な私も、さすがに開いた口が塞がらない。
平成の時代になっても、江戸時代からのチョンマゲに固守し、明治時代の「断髪令」にも背を向け、大銀杏の髪形のまま、女性の世界で「Tバックパンツ」の流行があったとしても、男のTバックパンツ、つまりフンドシで尻を丸出しし、国営放送で“男性ストリッパー”姿で裸体を晒す姿に私はシンパシーを覚え、エールを送り続けてきた。世間の道徳、倫理、常識に歯向かい、「ごっつぁんです!」とエトランゼのような相撲界で全てを片付けるボヘミアン的存在の力士に、魅惑され続けたのだ。
かつて、大麻問題で解雇された、私がデビュー当時からかわいがっていた若乃鵬に、「なんでもありの世界だが、清濁を良く考え自己管理だけはしっかりやれよ!」と諭したが、結果はご承知の通り。
一方、近頃国会議員の中には「カジノ議員」が出現し、“亡国の賭博”を合法化しようという動きがある! その旗振りは東京都知事の石原慎太郎だ! 目的は“金”である。「賭け事はダメだ!」とは、亡国どころか日本国民の“心”を滅ぼす一因になるからであり、「娯楽」という大儀名文の上に“破廉恥”にも合法化することに、私は断固反対をしたいのだ。
メディアでは、サッカーW杯のフィーバー、民主党の菅代表への期待の中、大相撲のスキャンダルは第3位扱いになってはいるが、根は深い。だって、誰が決めたか知らないが、相撲は「国技」扱いなのだから…。大相撲の力士が野球賭博に手をつけるとは、その賭対将のプロ野球界の一部の「ハンディ」付けにきっと加担しているはず。若乃鵬、白露山、露鵬、朝青龍の4名は、私の近い友人だった…。誰か“影の大物”がいるはずだ!
さて、大手メディアは「日本のカジノ構想」について、何故に「一億総ギャンブル狂時代」到来に「ノー」と言わないのか。「合法のギャンブル時代」は、日本滅亡の第一歩であり、まさに“緩やかな自殺行為”であることを、素朴に思う。「違法」「合法」の“賭け事”事件は、駐車場での幼児置き去り事件と同意であり、日本国には合法のギャンブル(賭博)ビジネスを決して上陸させてはならない。“カジノ議連”に名を連ねる国会議員は、ほかで立派なこと何をほざこうとも、私は全く信用しない!
即刻、この議連は解散し、日本の“報徳思想”を思い出して欲しい…とシミジミと思う。
高須基仁 PROFILE
1949年生まれ。中央大学在学中の1968年、丸太を抱えて防衛庁に突入し実刑判決を受ける。卒業後は玩具メーカーのトミーに入社。UNOカードなどのヒット作を連発する。その後、芸能プロダクションを経て、モッツ出版を起業し多数のヘアヌード写真集をプロデュース。現在はラジオ、新聞で連載多数。ロフトプラスワンでは1996年から高須基仁プロデュースイベントを定期開催し、現在同店では最長開催イベントとなっている。