ある日、橋本治の“桃尻言葉”で曲を書いてみようと思った。
『桃尻娘』でヒット。送られてきた『枕草子』を開いて、「春って曙よねぇ」にはひっくり返った。橋本に言わせれば、「清少納言って今で言えば女子大生でしょ、だったらこういう言い方になるよね」と。
唖然とさせられたものだが、“桃尻言葉”として全国にひとり歩きし始めてしまった時代、「孑子(Bofura)」の歌詞がちゃんとした“桃尻言葉”になっているのかどうかは何とも言えないが、ザ・キンクスの「You Really Got Me」のような、いわゆる裏から入るイントロにしてある。
おかげで最初にライブで披露された池袋西武デパートの荷物積載所の特設ステージでは、ギターの鈴木匠が刻むイントロに、ドラムの西山嘉治がいつまで経っても入ってこられないという状況が出現してしまった。
おかげで最初にライブで披露された池袋西武デパートの荷物積載所の特設ステージでは、ギターの鈴木匠が刻むイントロに、ドラムの西山嘉治がいつまで経っても入ってこられないという状況が出現してしまった。
ずっと下を向いたまま顔をあげない西山。ステージのわれわれ以上に祈りの視線を向けながら緊張している客席。それこそ数十秒のことなのだろうが、数時間時も感じられる鈴木匠のリフだけのイントロ。あまりに長すぎて、匠がちょっとミスピックしたのが幸いし、それをきっかけに西山がリズムをキャッチでき、無事…にイントロをクリア、曲に入ることができたのであった。
あまりやらない曲ではあるのだが、今度はぜひ久しぶりにやってみたい一曲であることは確かだ……♪