ブルース好きの人が、いろんな、音楽を集めたCDです。全部で30曲、集めた人はDr. Boogieという人で、アルバムの名前は、『Shim Sham Shimmy』です。
わたくしが知ってるのは、そのくらいの情報で、あとは、なんだかよくわかりません。インターネットのページなどに情報があるにはあるのですが、英語なので、よくわからないのです。だから、どのようにして、集められたのかも、わかりません。
けれども、アルバムを一聴すれば、そんな情報なんて、もう、どうでもいいやと思えてきます。
それこそ、ブルースの魔術にかけられてしまい、悪魔に魂を売らなくちゃならないぞ、といった焦った気分になってきます。そのような、とんでもないブルースの曲が詰まっているのです。
とにかく、ブルースの哀愁というよりも、ブルースの凶暴性が際立っているような曲ばかりで、それが、ずんずん流れてくるのです。
タライをジャラジャラやってたり、変な声の人だったり、録音がひどかったりです。
「Fuck Off」という曲があります。これは、ニワトリが「コッコッコ、コケッー」と鳴きながら、「ファック〜 オーフ」と言ってるだけなのですが、この曲を聴いてると、どうして、わたしは、ニワトリに「Fuck Off」と言われ続けなくてはならないのだろうかと、単純に思えてくるのです。そして、腹が立ってきます。
反面、どうせ、わたしは、その程度の人間なのだ、とも思えてきてしまいます。
しかしながら、腹が立つと言っても、それは、歌詞に対して「なんだとこのやろう」とか「嘘ばっか言ってやがる」とか「頑張れ頑張れうるさいよ」とか、思うわけではありません。
なんせ、この曲は、ずっとニワトリ(正確にはニワトリの真似した人間)が「コケー」と「ファック〜 オーフ」と唄っているので、ニワトリに馬鹿にされているような気分になってくるのです。
ですから、この曲を聴いていると、「ちくしょうめ、こうなったならば、チキンをたくさん食べてやるぞ」といった気持ちになります。
皆様も「どうにも、今日は、チキンを食べたい気分だ」という日には、是非、この「Fuck Off」という曲を聴いて、ニワトリに腹を立てながら、骨まで、バリバリ、鶏肉を食べてください。
きっと、美味しく、あなたのお腹を満たしてくれることでしょう。