ISHIYA 異次元の常識
この国は現在、ハッキリ言って何も信用できねえ
2020年2月現在、猛威をふるい始めた新型肺炎コロナウイルスだが、現在我が国の総理大臣に就任している人間は、危機管理という点でも一国の首相として国民の生命を守るという意識が欠落しているようである。
友人である加計学園には440億円の税金を提供し、吉本興業へは100億円を提供しているが、コロナウイルス対策には103億円と、税金の使い途への理解能力は皆無と言って良いだろう。
2020年2月14日時点で、感染者数から見ても日本29人(クルーズ船感染者218人)、韓国28人と、同じようなコロナウイルスの被害を被っているお隣韓国では1日10,000人の検査体制に対し、日本は1日1,000人。
世界各国ではコロナウイルス対策として、大規模イベントが中止になるなどの対策が相次いでいるが、日本では大きなマラソン大会が二度も開催された。
アジアの国々でも、民間レベルでの防御対策が行なわれている。学校行事の中止やスクールバスに乗る際の体温チェック、中国へ旅行に行っていた人間の2週間の学校や塾への登校禁止など。
しかし日本ではどうだろう? 「風邪や微熱などで学校や会社を休むことはできない」といった現実が常識となっている。
非正規雇用労働者や日給月給で働く人間たちは、休んでしまえばそれだけ収入が減り、生活ができなくなる。消費税は金持ちや大企業への優遇措置に使用され、社会保障の充実のためにという公約は守られていないために、無理をして感染のリスクも伴いながら働かなければならない現実にさらされる。
会社や学校へ行くためには電車やバスなどの公共機関を使わなくてはならない。そこで二次感染、三次感染となることなど誰にでも予測できるだろう。
国民のことを考えていれば、感染は最小限に抑えられると思わないか?
現在のこの国のやり方が、コロナウイルスを撒き散らしていると言っても過言ではない。
現在の日本ハードコアにおいて、最重要バンドのひとつである鉄アレイが1999年に発表した非売品の片面7インチシングル『ハッキリ言って何も信用できねえ』で「武器を売る手を止め 人のカケラ握りしめ 失望をまくなら 勇気をまいてくれ」と唄っているが、現在の日本は首相が先頭に立って失望を撒き散らしている。
この国は現在、ハッキリ言って何も信用できねえ。勇気を撒かなければ国家に殺される。
国を変えるのは政治家じゃない。俺たち一般大衆が変われば、国家なんて勝手に変わるんだ。
1984年の結成以来、常に最前線を走り続け、世界中にジャパニーズ・ハードコアを広め続けてきた立役者、鉄アレイが1999年に発表した非売品7インチ(HG Fact HG-150)。発表時のメンバーは、RYO(ボーカル)、JOE太郎(ギター)、CHED(ベース)、KAKI(ドラム)。楽曲自体は1998年に発表された『鉄アレイII』で聴くことができる。
ISHIYA プロフィール
ジャパニーズ・ハードコアパンク・バンド、DEATH SIDE / FORWARDのボーカリスト。35年以上のバンド活動歴と、10代から社会をドロップアウトした視点での執筆を行なうフリーライター。