一昨日は入稿間際の合間を縫って、ゲーテ・インスティトゥート東京の企画展『TELEXPLOSION:テレビ王国の憂愁 1980s』のノイバウテン『半分人間』を観賞。かつてWAVEから出ていたVHS(借りパクされた)を観て以来、20数年以上振り。
公開から35年を経てもなお刺激的な作品で高音ややきつめの爆音も心地好く、アフタートークで石井岳龍監督が話していた幻視と原始の話(ノイバウテンというバンドの在り方)、ノイバウテンにも白虎社にも南方熊楠にも通ずるポストパンクの精神の話には唸らされた。
表現の基点は常にマイナスであり、それを如何に逆手にとってプラスへと転じていくか。その思想は石井作品の全編に通底していると思う。
そして我々もまた石井監督の作品を通じたポストパンクの子どもたちであることをあらためて実感した次第。