職場が新宿なもので、せめて土日祝日だけはその近辺に出向きたくない。
渋谷のように人混みの中で人と人がぶつかることがない適度な距離感を保てたのが新宿の良いところだったのに、例のゴジラビルが建ってから人の波が変わり、とてもいづらい場所になってしまったこともある。
土曜日は、諸事情により長野行きを断念して新宿ロフトで今年最後のイースタンユースを鑑賞。
こういうイベントにお呼ばれした時のeyは「夏の日の午後」や「砂塵の彼方へ」や「いずこへ」や「夜明けの歌」といった代表曲を惜しげもなく披露してかっ飛ばす。
それでも公私ともに社会の底辺で生きる身としてはつくづく糧となる歌に変わりはない。
日曜日は、社内向けの提出物を書き上げるために出社。その後、紀伊國屋新宿本店の別館に立ち寄り、編集を手がけたPANTAさんの『暴走対談LOFT編』の陳列を確認。サザンとフレディ・マーキュリーの間に挟まれ、まあまあ良い場所と言えるだろうか。
先週試写を鑑賞した映画の原作漫画を同所で購入。酒乱の父親と新興宗教を信じる母親のあいだに生まれた長女を主人公にしたエッセイコミック。
映画という物語には謝られるオチがあるが、現実は謝られることもなければオチもない。
自分は酒呑みだが、酒を呑まない人の気持ちは分からなくもないけどおそらく髄まで理解できることはないだろう。そもそも人と人が分かり合えるというのはある種の驕りである。
分かり合えていそうで一向に分かり合えない。我々はその誤差と勘違いで生きている。気がする。でもそれでいいんだと思う。エラーの乱反射が人生を面白くするのだから。