明日から配布を開始する本誌5月号は、表表紙に中村和彦、裏表紙に滝 善充を据えるという9mm Parabellum Bullet縛りであります。これはEMI Music Japanが発行しているフリーマガジン『GREAT HUNTING』との連動企画で、あちらは表紙に菅原卓郎、裏表紙にかみじょうちひろという趣向。2冊合わせて4人全員が揃うというユニークな試みなんです。こういう他誌との連動企画はとかく有名誌が嫌がるもので(『GREAT HUNTING』が無名と言っているわけじゃないですよ、念のため)、以前、『BECK』のアニメ版サントラが出た時に「フリーマガジン各誌と連動してサントラに参加してるバンドメンバーで対談やりましょう」とこちらからメーカーに打診したら、同業他誌の編集部はことごとく難色を示したそうです。金額の折り合いや発行日の違いもあるんだろうし、何よりも他誌と一線を引きたいプライドもあるんでしょう。なんでヨソと同じことせにゃならんのじゃ!? っていうね。ごもっとも。でも、メーカーの予算投資で表紙が他誌とよく被ったりしてませんか、そういうこと言う媒体に限って。
ウチは大層なプライドなんてないし、大事なことはもっと他にあると思っているし、面白そうなことは何でもやりたい節操のないところがあるので、9mmサイドから話を頂いた時は即快諾しました。一風変わった試みを常に模索しているマネジメントの心意気には何としても応えたいし、先方からご指名を頂けるのはとても有難いこと。どうぞ楽しみにしていて下さい。
それと、次号から本誌の制作体制が変わります。今後、本誌は紙とwebの両輪を駆使した総合エンターテイメント・メディアとして展開していくので、副編集長だったやまだともこに音楽部門の編集長として、ルーフトップ★ギャラクシーの編集に携わっていた前川 誠にサブカルチャー部門の編集長として頑張ってもらいます。僕個人は編集局長という肩書きで本誌をトータル・プロデュースしていきます。最大の課題であるwebのコンテンツ強化に始まり、これまで以上にイベントを手掛けてみたり、本誌増刊号や単行本の制作等に邁進します。もちろんインタビューや拙文書きは変わらずやりますが、編集の舵取りはやまだと前川に託して、僕はある種の広告塔としてルーフトップをより広い世界へと押し広げたい。面白い記事を鮮度の高いまま届けること、活字を通して読者の皆さんとのコミュニケーションを図る基本姿勢はこれまでと何ら変わりません。むしろ、USTREAMとTwitterを駆使した生動画中継を積極的に行なうことでコミュニケーションの深度が増すでしょうし、まだまだ面白いことができそうです。進化し続ける本誌の動向に今後とも是非注目していて下さい。