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編集無頼帖

嗚呼、サンハウス

2010.02.12

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 本誌最新号でも大きく誌面を割いておりますサンハウス。デビュー35周年を記念して発売されるBOXセット『THE CLASSICS』をひと足先に入手しました(発売は2月17日)。CD7枚+DVD1枚に豪華ブックレットが封入されている本作、ワインを片手に悦に入るバンドマンもいる模様です(笑)。パッケージ・デザインはインディーズ時代の怒髪天の諸作品を手掛けていた佐藤トリコさん。そりゃイイわけだ。  不肖ワタクシ、このブックレットで菊さん、鮎川さん、奈良さんへのインタビュー記事を仰せつかってまして、取材前に改めて聴き込んで痛感したのは尋常ならざる楽曲のクオリティでした。それはまさに“CLASSICS”の名に相応しい威風堂々たる風格。はっぴいえんどが確立した日本語のロックを見事に地肉化させた功績云々よりも、とにかく楽曲が純粋に素晴らしく良い。だからこそ解散後も多種多様な編集盤が絶えず発表され、何度か再結成もされてきたのでしょう。チャック・ベリーよろしくな『ねずみ小僧のうた』なんて、社会風刺の効いた歌詞が素晴らしすぎるもんなぁ。  5月には12年振りとなる再結成ツアーも敢行されることだし、若い世代もこのBOXセットさえあれば予習ばっちり。そう、ライブは是非若いロック・リスナーにこそ体感して頂きたいです。ルースターズを入口に後追いでサンハウスを聴いた僕も、12年前のリキッドルームで打ち奮えましたから。(しいな)

PROFILEプロフィール

椎名宗之(しいな むねゆき):音楽系出版社勤務を経て2002年1月に有限会社ルーフトップへ入社、『Rooftop』編集部に配属。現在は同誌編集局長/LOFT BOOKS編集。本業以外にトークライブの司会や売文稼業もこなす、前田吟似の水瓶座・AB型。

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