昨年発表したフルアルバム『RUSTICが止められない』が、日を追うごとに評価が高まる中、2007年に発表し現在では廃盤となっていた1st.が再発。入手困難だったうえ、ライブで平気に演っている事があるだけに“やっとか…”と思っている人もいるはず。アコーディオンやマンドリンやバンジョーの、ある種懐かしさを覚える響き。そう言えば最近こんな言葉使いや、歌い回しをするヤツっていないなぁと思ってしまう歌。特に『街の灯が揺れる』と『ゴシップ オブ フォレスト』あたりはNHKの「みんなのうた」とかで流れても良さそうな名曲。もちろん酒飲んで踊りたくなるような“これぞラスティック!”の曲も多数。個人的な着目は4曲目の『僕のワルツ』。この手のマイナーキーのワルツは、音楽的な造詣が深くないと安っぽく聴こえてしまいそうだが、楽器の音色もメロディーラインも素晴らしいの一言。最初期の作品としては、かなりのクオリティーの高さを持っている。
さてさて、今だ馴染みのないこの『ラスティック』というジャンルの事に軽く触れなくてはイメージしづらいでしょう。要は欧米の伝統生楽器(バンジョー、フィドル、マンドリン、アコーディオンets)を使用し、ルーツミュージックをごった煮にしたような音楽…となると小難しく聞こえるが、前述したようにどの楽器も聴けば懐かしい気分になる。このOLEDICKFOGGYなんか野外で酒飲みながら聴きたいもんだ。どーですかね? フェス担当のイベンターさん?(新宿LOFT:水野 慎也)