誰が予想しただろうか、毛皮のマリーズまさかのメジャーデビュー!! 前作『Gloomy』から約1年。昨年の様々なアクシデントをも見方にし、数々のFESでは強烈すぎるくらいの存在感を表し、各方面を賑わせていた毛皮のマリーズ。そんな彼等が求める次なるステージは、メジャーという新たな局面。意外すぎるのだが、もしやこれは全てVo.志磨遼平の考えたシナリオなのか? 果たしてその意図は? ややこしいことを考える前に、このアルバムを聴けば、この先に広がる景色がきっとみえてくるはずだ。常にサプライズともいえるハプニング? を提示してきた彼等が、錚々たるミュージシャンを従えて、様々な展開を繰り広げている。冒頭の『ボニーとクライドは今夜も夢中』から始まり、ピアノやパーカッション、ホーンセクションがあり、『BABYDOLL』は新規開拓どころか、まさに名曲。王道ともいえる『バンドワゴン』があり、BaのヒロTこと栗本ヒロコがリードする『すてきなモリー』はLIVEでも定番である。毛皮のマリーズ的、老若男女に向けた、まさにゴキゲンなロックンロールの誕生だ。2010年の音楽シーンに、これまで以上の起爆剤となるのではないだろうか? 迷っている暇があったら、すべてをまかせて彼等の元へ。きっと面白くなるハズだから。(下北沢SHELTER:平子真由美)