シェアNo.1のペイントアプリ「CLIP STUDIO PAINT」の開発・販売を手掛ける株式会社セルシスは、100%子会社の株式会社&DC3の運営によるデジタルコンテンツの流通プラットフォーム『DC3』を発表。これは、あらゆるデジタルコンテンツを唯一無二の「モノ」として扱うことで、WEB3時代のデジタルコンテンツ流通を実現する基盤ソリューションとして大きな期待が集まっている。
具体的には、制作されたあらゆるデジタルコンテンツの配信サービスなどに、この「DC3」のモジュールを組み込むことによって、コンテンツの二次流通や貸与、加工・編集、サービス間移動が可能となる。さらに、コンテンツはブロックチェーンによって管理され、改ざんなどの不正使用を防止することができる。
▲株式会社&DC3の神林孝尚代表取締役社長
なお、この「DC3」は基盤ソリューションのため、コンテンツを流通させるサービスやECショップを提供するのではなく、既存のコンテンツ・サービスやサーバーなどに組み込み、流通プラットフォームを構築するtoBのシステム。
&DC3の神林孝尚代表取締役社長は「これまで、デジタルコンテンツは“配信”が基本だったため、サービス終了やアカウント失効などによってコンテンツが消失してしまうといった課題がありました。また、複製も容易でクリエイターに利益を分配することも難しい側面もありました。しかし、DC3はデジタルコンテンツを“モノ”と捉え、サービス間での移動や譲渡、貸し借りが可能となるだけでなく、製造上限数を設定することで希少価値を高めることができるようになります。WEB3時代に、デジタルコンテンツを“流通”させるプラットフォームとなるのです」と説明した。
▲「DC3」の組み込まれたサービスにより、保有するコンテンツをメタバース空間にコレクションすることも可能になる
説明の最後に神林社長は「セルシスは30年以上、アニメや漫画、イラストの制作ツール、電子書籍配信のソリューションなどデジタルコンテンツの分野ではフロンティア。&DC3が提供する『DC3』を通じて、さらにデジタルコンテンツの可能性を開拓し、WEB3時代の新しいデジタルコンテンツサービスをパートナー企業様と創り上げていきたいと思います」とコメント。
▲&DC3の高橋雅道DC3開発ディレクター
続いてDC3開発ディレクターの高橋雅道氏が登壇。「DC3モジュール」の技術的な特徴について説明。「デジタルコンテンツを“モノ”として扱うため、機能をひとつのパッケージにしたDC3モジュールを組み込めば、従来のデジタルコンテンツ配信サービスが流通サービスへと変化できます」と高橋氏。
▲DC3を導入することで考えられるビジネスモデル例
最後にDC3を導入したことによって考えられるビジネスモデルの例が説明され、コンテンツ提供者は複数のサービス事業者から発生した収益を分配されるという。なお、DC3ではシステム利用料として0.5%を受け取る仕組み。
▲トークセッションのゲストとして登場したモデル・タレントのゆうちゃみさん
▲同じくトークセッションのゲスト、ITジャーナリストの三上洋さん
その後のトークセッションでは、ゲストとしてモデル。・タレントのゆうちゃみさん、ITジャーナリストの三上洋さんが登場。DC3に関連したIT用語や、DC3が普及したらどんなメリットがあるのかなどを、わかりやすく解説された。
なお、現在&DC3では「DC3」を利用するサービス事業者、コンテンツ事業者、プレイヤー事業者に向け、「DC3導入支援キャンペーン」を実施中(2023年3月31日まで)。