バンド「空間現代」が新しい試みとしてアコースティックでのライブツアーを大阪・京都・東京で12月に開催

2024.10.29

京都を活動の拠点とするバンド「空間現代」（運営：合同会社空間現代）が、アコースティックでのライブツアーを2024年12月に大阪・京都・東京で開催する。

▲ライブハウス「外」でのライブより

編集から生じるコピー／エラー的な現象をライブ演奏で生起させる独自の音楽性でこれまでも精力的に活動を行なってきた同バンドが、近年新しい試みとして取り組んでいるアコースティック演奏をお披露目するはじめてのライブツアー。

結成時より続けているギター・ベース・ドラムによる、同期・反復・ずらしによる音楽の骨組みを残しつつ、通常のエレキによる信号増幅から離れ、楽器そのものがどのようにして鳴っているのかを捉え直す、繊細かつアグレッシブな音楽体験を楽しめる。

会場の四三館（しそうかん／大阪）・アンダースロー（京都）・SCOOL（すくーる／東京）はいずれもインディペンデントな運営を続けている場所。京都でライブハウス「外」を運営している空間現代と共に、作品制作や上演、音源のリリースといった様々なかたちで協力関係を築いてきた。

■大阪・四三館

大阪会場では、二人の演奏者がシンバル七枚を用い、未知の聴取体験をもたらす「七円体」とのツーマンライブを行なう。七円体が運営・ディレクションを自ら行なう本拠地である同会場では、同時開催で日本図案館展示も行なわれており、彼らの世界観が反映されたこの場所を訪れること自体が特異なライブ体験になること、間違いない。

■京都・アンダースロー

京都会場は劇団「地点」のアトリエ。2013年の開場時より、数多くのコラボレーションを行なってきた同劇団と、これまでも多くの作品を発表してきた空間。ライブハウス「CBGB」「サーカスサーカス」として親しまれてきた空間を、地点がリノベーションしてアトリエとした場所でもある。作品制作の手法から劇団・劇場運営の在り方まで、空間現代が多大な影響を受け、京都移転のきっかけとなった場所でもある。

■東京・SCOOL

空間現代の1stアルバムから現在に至るまで、音源リリースやイベント、スタッフ体制での協働を行なってきたレーベル「HEADZ」主宰であり批評家の佐々木敦と、ダンス批評家の桜井圭介がディレクションに関わり、HEADZスタッフでもある土屋光が店長としてブッキング・運営を行なうオルタナティブスペース。演劇・ダンス・音楽と多彩なプログラムで、東京で起こる新たな表現を発信し続けている。

リズムとメロディ、それぞれの響き、打撃の距離を測り直す試みとしてのアコースティックライブ。ぜひお近くの会場でお楽しみいただきたい。

【空間現代｜kukangendai プロフィール】

2006年結成。メンバーは野口順哉（gt/vo）、古谷野慶輔（ba）、山田英晶（dr）。編集・複製・反復・エラー的な発想で制作された楽曲を、スリーピースバンドの形態で演奏。これによるねじれ、負荷が齎すユーモラスかつストイックなライブパフォーマンスを特徴とする。2016年、京都・錦林車庫前にライブハウス「外」をオープン。これまでリリースした主な作品にアルバム『Tentei』（2021年）、『Tracks』（2023年）、坂本龍一とのコラボLP『ZURERU』（2018年）など。2019年度、京都市芸術文化特別奨励者。