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七里圭監督最新作『背 吉増剛造×空間現代』、リスボン国際ドキュメンタリー映画祭コンペ部門に選出!

2022.09.15

『眠り姫』などの才気溢れる作品で知られる七里圭監督、初のドキュメンタリー映画『背 吉増剛造×空間現代』(2022年10月8日から新宿K‘s cimemaにて公開)が10月6日からポルトガルのリスボンで開催される、第20回リスボン国際ドキュメンタリー映画祭(Doclisboa)のインターナショナルコンペティション部門に選出され、グランプリを争うことになった。
 
リスボン国際ドキュメンタリー映画祭(Doclisboa)はドキュメンタリー映画の意味や可能性を探ることをテーマに、映画ひいては芸術の自由な表現を可能にし、世界中のフレッシュな思考や表現に触れることができる映画祭として知られ、今年、記念すべき20回目を迎える。これまで日本の作品では、小田香監督『鉱 ARAGANE』や加藤治代監督『チーズとうじ虫』などが上映されてきた。
 

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80歳を超えてなお旺盛な創作活動を続ける、日本を代表する現代詩人・吉増剛造。本作『背 吉増剛造×空間現代』は彼が、ECD、灰野敬二、劇団・地点、飴屋法水とのコラボレーションでも知られる先鋭的なオルタナティブロックバンド・空間現代と、京都の小さなライブハウス「外」で2019年に行なった、ある朗読ライブ《背》の記録だ。
吉増剛造はその年の夏、かつて津波を引き起こした海に面する宿の小部屋で、窓の向こうの海に浮かぶ霊島・金華山を眺めながら、その地に足を踏み入れることなく、「詩」を書いた。それは今、世界が閉ざされる経験をした後の我々には、予見的で、象徴的にも感じる。

se_sub3.jpgその「詩」に歌人・斎藤茂吉の短歌からの引用を加え、マスクや目隠しを用いながら、声の限りに叫びまた朗読し、録音を再生し、ありったけの力で透明なガラスにドローイングする……鬼気迫るライブ・パフォーマンスの全編を凝視して、詩人の言葉の「背」後を浮き彫りにする。
 

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監督は七里圭。デビュー作『のんきな姉さん』で注目を集め、初公開以来15年間毎年アンコール上映を繰り返す、声と気配で物語を綴る異色の作品『眠り姫』などの先鋭的な作品で知られる鬼才。他のジャンルのアーチストとのコラボレーション作品も多く、「音から作る映画」プロジェクト、舞台上演『清掃する女』など実験的な映画制作、映像パフォーマンスも手掛けている。
自身初のドキュメンタリー映画となる本作で、生身のふたつの魂の激突をありのままに映し出す。またすでに、吉増剛造との次の作品制作も始まっており、京都・春秋座での劇場実験が2023年2月に予定されている。
 

七里圭監督コメント

敬愛するペドロ・コスタが育った町、数々の名作の舞台となったリスボンで開催される国際映画祭のコンペティションに招待されたことを光栄に思います。

商品情報

映画『背 吉増剛造×空間現代』

【出演】吉増剛造、空間現代
【監督・撮影】七里圭
【アソシエイト・プロデューサー】西原多朱【整音】松野泉【撮影・グレーディング】高橋哲也
【企画・製作・配給】チャーム・ポイント
【企画協力】合同会社空間現代
【制作協力】合同会社インディペンデントフィルム
【共同配給】シネマトリックス
文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業
2021年 / 日本 / 62分 / DCP / ドキュメンタリー
©charm point
2022年10月8日(土)、新宿K's cinemaほか全国順次公開

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