芸能界は本来、 カタギの社会で生きていけないヤクザ者、 半端者の集まりだった――。 若かりし頃、 大学にも社会にもなじめなくて、 フランス座に潜り込んで踊り子や浅草芸人たちと毎日を過ごすようになったビートたけし。 「この時代にオイラが若手芸人だったら、 きっと何かやらかして、 早々に芸能界を追い出されていたんじゃないか」今年、 73歳になる芸能界のレジェンドが、 「闇営業とヤクザ」「テレビ業界の真実」について、 テレビでは決して語られない裏事情を明かす。
「こんな時代からこそ、 芸人の生き様についてまとめておきたかった」今回も公共の電波には乗せられない放送コード完全無視の内容。 芸能界の光と闇を知り尽くす著者が、 「現代の影」をタブーなしでぶった斬る。おまけの「天皇陛下御即位三十年奉祝感謝の集い」の伝説祝辞や、 ビートたけしが振り返る「爆笑! 平成10大事件簿」も必読。
本書「はじめに」より
オイラも若い頃から営業で全国を回ったけど、 地方の興行なんてヤバい筋の人たちが出てくるのが当然の世界だ。 もし本気で芸能界から反社会勢力を排除しようとしたら、 芸能界が今の半分くらいになっちまうってオチかもしれないぜ(笑)。 まァ、 後でじっくり話すけど、 オイラの周りにだってガキの頃から浅草時代、 芸能界に入ってもヤクザな人たちはいっぱいいた。 そんな人たちとの笑い話やおっかない話はいっぱいあるし、 それが当たり前の世界だった。 芸能界を少しでもかじったことがあれば、 きっと怖い人たちとのつきあいに悩んだことがあるはずだ。