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台湾の妖怪が熱い! お化け好きのバイブル『怪と幽』が贈る、台湾旅行のついでに立ち寄りたい妖怪スポット!

2019.12.12

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お化け好きに贈るエンターテインメント・マガジン『怪と幽』vol.003を発売した。2019年4月に、 世界で唯一の妖怪マガジン『怪』と日本初の怪談専門誌『幽』が融合し、 新創刊した『怪と幽』。 創刊第2号では、 『ムー』編集部とコラボした「ムーと怪と幽」特集が大好評を博した。第3号となる本誌では、 日本でもグルメに観光に大人気の「台湾」の妖怪ムーブメントを大特集。
 
※「怪と幽」vol.003の特集「妖怪天国台湾」より、 台湾在住のイラストレーター小G瑋さんによる「台湾妖怪紳士録」と「旅行のついでに立ち寄りたい 台湾の妖怪伝説地」(村上健司さん/文・写真)の一部をご紹介。
 
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清朝統治時代の一八五四年、 台北の艋舺あたりにペストが大流行し、 多くの人が苦しむことになった。 ペストの流行は古井戸にすむ蝦蟇妖怪(蟾蜍精)の仕業とされ、 清国福建省出身の人々が自分たちの故郷から青山王なる神を勧請したところ、 流行病が治まった。 人々は青山王が毒霧を吐く蝦蟇妖怪を退治してくれたとして、 正式に青山王を祀ったのが艋舺青山宮のはじまりなのだという。 
 
あるいは、 清国福建省の漁師たちが、 泉州恵安にある青山宮から青山王の神像を持ってきたとき、 今の青山宮があるところで突然動かせなくなったので、 ここが気に入ったものとみて廟を造ったのがはじまりともいわれている。 
 
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 霊安尊王ともよばれる青山王は、 三国時代の孫権の将軍だった張滾を神格化したものといわれ(別説もあり)、 法を司り、 善悪を見分ける神である他、 流行病を鎮める力を有するという。 そのため、 台湾に移り住んだ人たちが、 流行病が蔓延する台湾に持ち込んで信仰するに至ったのだろう。 
 
また、 伝説によれば、 この廟の下には蝦蟇妖怪がすんでいたという古井戸があるそうだが、 その場所を知る者は誰もいないということである。 
 
艋舺青山宮に限らず、 町のあちこちにある廟を覗くと、 台湾の人たちの信仰のあり方がよく観察できてとても興味深い。 外国人の観光客が多いからか、 ふらりと立ち寄っても咎められるようなことはなく、 大らかな感じである。 もし台湾に行く予定があるなら、 廟でのお参りの作法を少し調べてから行くことをオススメしたい。 何も知らないで訪ねるよりきっと面白い発見があるはずだ。 
 
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商品情報

『怪と幽』vol.003 2019年12月

定価: 1,980円(本体1,800円+税)
発売日:2019年12月19日
判型:A5判
商品形態:雑誌
ページ数:370頁
雑誌コード:6248813
ISBN:9784041080603

●特集 妖怪天国 台湾
【インタビュー】何敬堯「台湾の妖怪と、 妖怪ムーブメント」
【紀行】村上健司「旅行のついでに立ち寄りたい 台湾の妖怪伝説地」
【インタビュー】瀟湘神、 NL、 小波「臺北地方異聞工作室とは?」
【怪談実話】瀟湘神「山の中に潜む恐怖 現代台湾魔神仔実話」
【寄稿】伊藤龍平「台湾と日本の「妖怪」、 くらべてみれば…… 概念の伝播、 付与されるアイデンティティ」
【寄稿】林巧「アジアのなかの台湾のお化け」
【復刻】日影丈吉「騒ぐ屍体」
【寄稿】東雅夫「華麗島に魅せられた文豪たち」
【インタビュー】曲辰「台湾における妖怪/怪談文芸事情」
【紀行】「日本と台湾の妖怪文化を繋ぐ 溪頭松林町妖怪村レポート」
【エッセイ】池澤春菜、 伊藤潤二、 椎名誠、 東山彰良「妖しき華麗島」

●小説
京極夏彦、 有栖川有栖、 近藤史恵、 乙一、 松村進吉
●漫画
諸星大二郎、 高橋葉介、 押切蓮介
●論考/エッセイ
荒俣宏、 小松和彦、 東雅夫、 多田克己&村上健司、 加門七海(新連載)
●グラビア
しきみ、 芳賀日出男、 佐藤健寿、 台湾妖怪紳士録、 国際日本文化研究センター新所蔵画図、 怪食巡礼
●怪談実話
三輪チサ、 吉田悠軌、 小田イ輔
●お化け友の会ひろば
インタビュー 安達寛高 映画『シライサン』
インタビュー ホセ・サナルディ『南米妖怪図鑑』
対談 諸星大二郎×佐藤健寿『世界伝奇行』
寄稿 本城達也『昭和・平成オカルト研究読本』
レポート 宮本幸枝「不思議な宿」
etc……

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