根本敬×VR作品、 根本敬「樹海」VR ver.1がリリースされることが発表された。
先月出版された、 香山リカ著の『ヘイト・悪趣味・サブカルチャー 根本敬論』、 ロマン優光著の『90年代サブカルの呪い』、 また今年刊行予定であるニコ・ニコルソン著『根本敬ゲルニカ計画(仮)』(美術出版社)でも大きく取り上げられ注目を浴びた、 根本敬画伯のVRコラボ作品が登場。
80年代からマンガの前衛を走り抜いてきた奇才・根本敬によって手掛けられた巨大なペインティング作品《樹海》(2017)。 会田誠をアドバイザーとして須田哲工場の一角にて半年かけて作成されたその作品は、 パブロ・ピカソの《ゲルニカ》(1937年)とほぼ同サイズの333.3×788cmという圧巻の存在感を放つ。 その巨大さゆえに、 「鉄工島フェス」(2017年10月)での初披露、 ミヅマアートギャラリーでの展示後はなかなか鑑賞する機会を得ることが難しかった本作品が、 VR空間上で完全再現。
離れた立ち位置から眺める、 近くでつぶさに細部を観察する、 あるいは遠くから少しずつ絵に近づいて変化を楽しむ等、 巨大な作品をリアルにご高覧いただける。 また、 VRならではの魅力として、 バーチャルギャラリーでの常設展示のみならず、 本作品のタイトルともなった360度撮影された富士の樹海空間の中でも鑑賞できる。
ひしめく生と死のぶつかり合いによって奏でられる混沌は「静」なのか「動」なのか。 是非「樹海VR」にて自身の目で確認しよう。
【根本敬(ねもと・たかし)】
1958年東京都目黒区生まれ。 『月刊漫画ガロ』1981年9月号掲載「青春むせび泣き」で漫画家デビュー。 以降「特殊漫画」の道を突き進み、 漫画界の極北に位置する。 漫画界のみならず、 音楽界やアート業界にも熱烈な支持者やフォロワーを持つオルタナティブ界の最重要人物とされる。 代表作に『生きる』(青林堂、 1986 / 青林工藝舎、 2001)、 『天然』(青林堂、 1988 / 水声社、 1998)、 『タケオの世界』、 『豚小屋発犬小屋行き』(青林堂、 1991 / 青林工藝舎、 2010)、 『ミクロの精子圏』、 『未来精子ブラジル』、 『因果鉄道の旅』、 『果因果因果因』など。 1995年「909 / アノーマリー2」展(レントゲン藝術研究所/椹木野衣キュレーション)や1999年「時代の体温 ART / DOMESTIC」(世田谷美術館/東谷隆司キュレーション)、 2014年南フランスで同時開催された「MANGARO」「HETA-UMA」などに参加。 1993年に刊行した『因果鉄道の旅』(KKベストセラーズ、 1993 / 幻冬舎文庫、 2010)所収の「でも、 やるんだよ!」は「ニッポン戦後サブカルチャー史」(NHK・Eテレ)で90年代を牽引し大きく影響を与えた言葉として紹介された。
▼公式サイト
※無料にて鑑賞できます。
公式サイトより、 Oculusキーを発行してください。
鑑賞にはOculusアカウントが必要です。
▼対応デバイス
Oculus Go / Gear VR
【企画・プロデュース】 坂本雅司
【VR制作】株式会社グリオグルーヴ / Eden Lab.
【樹海撮影】Zohre Miha
【出 演】根本敬 / marron
【協 力】高橋コレクション / ミヅマアートギャラリー / 根本敬ゲルニカ計画実行委員会