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トップインタビューTHE DEAD PAN SPEAKERS - ニューウェイヴ、ファンク、ロックの黄金比を成立させた、エレクトロ・ロックのひとつの到達点と言うべきサード・フルアルバムが完成

ニューウェイヴ、ファンク、ロックの黄金比を成立させた、エレクトロ・ロックのひとつの到達点と言うべきサード・フルアルバムが完成

2026.04.21

XTCとDEPECHE MODEのカバーを入れた理由

──もしかしたら目指すとこってNEW ORDERなんじゃないですかね。

松沢:あぁ……やっちゃう?(笑)

──シンセとギターのバランスもそうだけど、NEW ORDERってライブ行くとわかりますが、ノスタルジーなバンドではなく完全に「現行」のバンドなんですよ。若いお客さんも多いし。

松沢:最近の映像とかはあんま観てないけど、あれ生ドラムだよね。

──そうですね。KRAFTWERKも生で観るとけっこう人力でやっててびっくりしました。

松沢:うまくないもんね。なんかちょっとズレてたり(笑)。そういうとこも好きよ。わざと下手にするつもりはないけど。

──DEAD PAN SPEAKERSは音源もサウンド的に凝ってますけど、ライブバンドの側面もありますよね。

松沢:そうだね。レコーディングとライブでちょっとアレンジ違うし。やりたいことがライブとレコーディングでちょっと違うね。

──両方の良さがあります。ライブは肉感的でノレるし。さて、今回カバー曲が2曲収録ですが、ちょっと意外なキャッチーな選曲でした(XTC「Making Plan For Nigel」とDEPECHE MODE「New Life」)。

松沢:ほんとはカバーのレパートリーはまだまだあってライブでもやるようにしてるんだけど、それはなぜかっていうとライブであんまりポップじゃないワンコードの曲がずっと続くから、カバーでポップな曲を入れたらどうかなっていうアイディアで。ただどうせカバーやるなら共通に好きなものをってことでニューウェーヴにして、それをDEAD PAN SPEAKERSっぽくアレンジして女性のNaomiが歌うと。俺が歌うのはちょっと照れくさいからさ(笑)。他にDEVOとかTALKING HEADSなんかもやってるね。

──XTCは意外な選曲でした。

松沢:XTCは1st、2ndあたりが好きなんだけど、せっかくならみんなが「この曲知ってる」って言ってくれたほうが嬉しいし。そういう基準で選んでるかな。

──それにしてもまさかの「がんばれナイジェル」をやるとは(笑)。

松沢:普段お客さんとかバンドやってる人とそういう話をしないからわかんなかったんだけど、これライブでやるとみんな「がんばれナイジェル」やってたねって邦題で言うんだよ(笑)。あ、昔から知ってたんだなって。今、その邦題で言う人いないからさ。

──たしかに(笑)。カバーアルバムもいつか作ってほしいです。

松沢:いいね。DEPECHE MODEのカバーのほうは今回マスタリングをやってくれた永田(一直)君のレーベルから今度7インチで出るよ。

──おぉ、それは楽しみです! それにしても久しぶりに聴き飽きないヘビーローテーションのアルバムですよ。

松沢:ほんと? なんか一個一個テーマが違うからかな。

──暴力的な反復もあればちょっと心地よい反復もあるし。出来上がって聴き直してみていかがですか?

松沢:気に入ってるねぇ。いろんなビートが入っててさ、ドラムマシーン使ったり生ドラムだったりエレキベースだったりシンセベースだったりしてるのが面白いかな。あとは前よりエレクトロな部分が増えたよね。

──エレクトロに行かない美学みたいなのもあったんじゃないですか?

松沢:いや、自分たちのサウンドにあったシンセがどれなのかをずっと探してたってのがデカいかな。単純な音しか使ってないけどね。ゴージャスなのは合わないから。これから先にもっと合うのが出てくるかもしれないし。

──さらに進化していくのを楽しみにしてます。今後はどんなふうに進んでいきたいですか?

松沢:もうちょっとロックの真髄に入っていきたいかな。もっともっと新しい曲作って、ここからもっとコンスタントにいきたいね。今回のレコーディングはミックスがEternal Elysiumの岡崎(ゆきと)さんでマスタリングが永田一直君、ジャケットがアチャコっていうのが作ってくれてるんだけどそれが良くて、また作りたくなってるね。

──なんだかここにきてちょっとやる気ですね。

松沢:いやいやそうでもないけど、さすがに17年ぶりはないかなって(笑)。もう歳だし、あ、そうだ……今後は身体に気をつけたいね。どっか悪いとこない?

──大丈夫です(笑)。レコ発もあるんですよね。

松沢:レコ発は6月28日の昼、下北沢SHELTERでワンマン。2部構成で一つはアルバムの曲を、もう一つはNaomiが歌うカバー曲だけをやる予定です。ぜひ遊びに来てください!

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THE DEAD PAN SPEAKERS
New Full Album『Citizen's Lights』

Diwphalanx Records PX393
¥3,182+税
2026年4月22日(水)発売

【Tracks】
01. Good News
02. Both Cases
03. Line Through The Point
04. In That Park Again
05. Multiple Cells
06. May The Noise Be With You
07. Titina
08. Can't Resist
<Bonus Track>
09. Making Plans For Nigel(XTC)
10. New Life(Depeche Mode)

エレクトロ・ロックバンド THE DEAD PAN SPEAKERSが『ELECTRIC SUNSHINE』(Diwphalanx PX198|2009年)から実に17年ぶりに放つサード・フルアルバムがリリースされる。
音楽に纏わりつく「要素」を極限まで削ぎ落とし、ロックサウンドの「本質」をミニマルに昇華~再構築させた全10曲。それは、ニューウェイヴ、ジャーマンロック、ポストロック、テクノ、ファンクなどロックの長き歴史の中で派生したフリーキーな音像群を、よりダンサブルに「再結晶化」させた、エレクトロ・ロックのひとつの到達点を結実させた注目作。ボーナス・トラックとしてXTC、Depeche Modeの名曲カバーを収録。

「ニューウェーブ、ファンク、ロックの黄金比!!」
デッドパンのリーダー・松沢氏は私の中学時代の同級生であり10代の多感な時間を共に過ごしてきた存在です。
彼は私が初めて音楽の趣味を共有できた友人でもあり、彼の存在なくして私の音楽人生は語れないかもしれません。
昔から感じていたことですが、彼のセンスは仲間の中でも群を抜いていました。
とりわけ80年代の自由でユニークな音楽シーンからの影響を絶妙なバランスで自分のスタイルに変換する。
そのセンスは本作においても存分に発揮されています。
是非この作品で体現された絶妙なバランスのバンドサウンドを体験していただきたいと思います。
(Text by 砂原良徳)

LIVE INFOライブ情報

New Album Japan Tour
5月3日(日)大阪 火影
5月4日(月・祝)名古屋 Valentinedrive
5月5日(火・祝)愛知県北設楽郡 月猿虎
5月16日(土)土浦 B side sound
5月23日(土)清水 CLUB ZOU
5月30日(土)盛岡 CRATES
5月31日(日)秋田 STEPS BAR
6月13日(土)千歳 ZOOWEE
6月14日(日)札幌 REVOLVER
6月28日(日)下北沢 SHELTER【昼帯】

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