新宿LOFTへSAKANAMONを観に来ていたmeiyo
──meiyoさんはかつて新宿LOFTに、SAKANAMONを観に来ていたのですよね?
meiyo:あれはcinema staffとのツーマンでした。そこでSAKANAMONを初めて観て、いやいや良すぎ!と思って。それが最初の出会いで。
藤森:いや~……あの時は……どうだったかなぁ……?
meiyo:これは『aufgießer』でも確か同じことを話してると思うんですけど、(初めて観た)その時自分は勝手にSAKANAMONの音楽と言いますか、歌と言いますか……全体的にシンパシーを感じまして、ずっと憧れていた存在だったというのがあり『aufgießer』で一緒にライブが出来たというのがまた自分にとっての新宿LOFTでの大切な思い出にもなりまして。
藤森:ありがとうございます、光栄でございます!
──ちなみに、加藤さんと藤森さんには接点というのは?
藤森:これは絶妙で、最初にお見かけしたと言うかお会いできたと言うか、なのは。樋口さん(新宿LOFT・ブッキング担当)との集まりだったと思うんですよ。あれはいつだったかな……?
加藤:結構、(知り合ってから)長いですよね?
藤森:そうですね、長いんですけどもそこまで深くおかかわりすることが出来なかったと言うか……人見知りが過ぎて。それこそさっきのmeiyoくんの発言じゃないけど、“(加藤が)いるー!”って感じで、見てたような感じで(笑)。
加藤:あはははは!
藤森:本当はもっと深くおかかわりしたかったんですけど、今回ようやく対バンが出来るので。嬉しいです!
加藤:こちらこそです、ありがとうございます!
──加藤さんはこの日、crowzet(加藤慎一fromフジファブリック)名義でのご出演になりますね。
meiyo:crowzetはソロアーティストと言うよりは“プロジェクト”という感じのイメージで僕は思ってるんですけど……?
加藤:はい、正解です! 自分も、“新しいプロジェクトを立ち上げて”みたいな説明をしていたりするので。
──“実は何年も前からmeiyoを応援してくれていた加藤さんが、新しい可能性に向けて歩み始めた”とmeiyoさんは綴ってましたね。
meiyo:今年のいつだったかな……“加藤さんがこれから頑張っていくのを楽しみにしてるぞ会”でお会いした時には新しいプロジェクトをやることはもう決まっていた……ぐらいの時期でしたよね?
加藤:あれは3月……だったかな。
meiyo:その日自分は加藤さんと全く話が出来なくて、そういう(趣旨の)会だったのに加藤さんが(具体的に)これから何をするのか全く分からないまま会が終わって(笑)
加藤:結構、人が集まっていた時だったからね。僕も皆にまんべんなく喋れば良いのに、ただただ杯を重ねてしまったというね(笑)。いや、僕もあの時はあまり喋ってなかった……かもしれないな?
樋口:その会にはね、SAKANAMONからは森野(光晴/Ba)くんが参加してたかな。
藤森:なるほど~、そうだったんだ!
──そんな会を経て、今回の対バンにも繋がると。
meiyo:(具体的に知らなくとも)加藤さんが何もしないわけはないと思っていました。あ、そうだ! 確か“今後も何かはしていくんですよね……?”という話だけはした記憶があって。
加藤:“何かしら”っていう、曖昧な、ね(笑)。
meiyo:何かしらしてくれるなら嬉しい。と思っていたらその後割とすぐ活動をされる発表があったので。
加藤:うん、そうでしたね。
『Back to the music』であるかもしれない!? コラボレーションは必見!!
──では、この2組と“一緒に作った”音楽のことも聞いていきましょうか。
meiyo:SAKANAMONとは「4696 feat. meiyo」(2024)っていう曲ですね……本当に宝です。嬉しい! 大好き!
藤森:デュエット曲はたくさんあっても、男性とのコラボレーションは初めてで。それこそ最初に出会った『aufgießer』の時、ちょうどコラボシリーズをリリースしている最中で。“次はどんな曲にしようか?”って話してる時に“meiyoくん!”って。男性コラボに決めた理由としても“meiyoくんが歌ってくれるだろう”って勝手に(笑)思って。ほぼ決め打ちで、歌って欲しいなと思って曲を書かせていただきました。これはmeiyoくんでないと歌いこなせない、難しい曲で。
meiyo:いや~、もう本当にね。難易度的には“ゲストボーカルの曲じゃないだろ!”と思いました(笑)。完全にメインとメインがぶつかり合う感じで、なおかつ1番と2番で分かりやすくメインが入れ替わるでもなくて、ずっと入れ替わり続けてるような感じというか。すごく緻密に作られてる曲で。これはSAKANAMONを聴いてた人じゃないと歌えないだろう(笑)という感じがありましたね。自分がやらせてもらえて本当に良かったです。SAKANAMON(のライブで)は今メンバーでこの曲を歌っているという噂を耳にしましたが?
藤森:そうなんです。キムさん(木村浩大/Dr)と森野さんに何とか歌い分けをしてもらって、2人がやってくれてますけど、それはもうお楽しみ枠として(笑)。チャレンジとして、やってもらってます。全員が忙しい曲なのでやっちゃいけないレベルかなと思うぐらいなんですけど(笑)、頑張ってやっているということに意義があるということで。だから多分もう……meiyoくんが歌ってくれない限り、やらない曲かなと。
──という話で行くと、LOFTでのライブの時にはステージで一緒にという可能性は……?
meiyo:あっ!?
藤森:確かに!
meiyo:自分はもうぜひやりたいなと思ってますので……!
藤森:あっ……り、了解です! も、もちろん!
──これはライブの当日にどうなるのかを目撃するしかなさそうですね! では続いて、加藤さんと曲作りでご一緒した時のことを伺っていきましょうか。
meiyo:『POP SOS』(2023年12月)というアルバムに入っている「希望の唄」と「Cat Scat」の2曲で加藤さんにベースを弾いてもらいました。あのレコーディングは……すごかったですね。加藤さんがいろんな種類のベースを持ってきて“こういう音はどうだろう?”って。
加藤:そう、結構ね。4~5種類ぐらい、試してみたのかな?
meiyo:メチャクチャ試してくれてる! って(笑)楽曲に一番合う音を試してくれていて嬉しいなぁ。って思ってました。そもそも加藤さんが“こういう楽曲が得意だろう”と思ってのお願いの仕方ではなかったですしね。特に「Cat Scat」なんかは。
加藤:(meiyoから)“縦(=ウッドベース)っぽく弾いてるイメージで”って。“僕はあまりウォーキングベース(=コード進行を歩くように音を繋げていく奏法)を弾かないんですよ”って言ってね(笑)。
meiyo:そう! そうです(笑)。ずっとウォーキングベースで動き続けてるジャズみたいな曲なんですけど、僕は加藤さんのベースにまっすぐな真摯みたいなものと紳士さみたいなものを勝手にずっと感じていて。
加藤:ジェントルマンのほう、も(笑)。あははは、光栄です。
meiyo:その紳士さもありながら怪談が好きっていうのも(笑)トークライブとかもされてますもんね?
加藤:怖い話ね、本当に大好きなもんで。
meiyo:でも加藤さんのその真摯・紳士な感じでウォーキングベースを弾いていただけたらちょっと軽やか。みたいな感じと、粋さ。と言いますか。
加藤:“粋さ”ね、うんうん。本当にね、2曲とも楽しく弾かせていただきました。