3者の共通項は、なんとスポーツ!!
──SPRINGMANは2組に比べると、新宿LOFTの初出演は最近になりますね。
荒川:メメタァの(Vo&Gt・西沢)成悟さんと仲良くなりだした時期が、去年の『年末大感謝祭』の頃だったんですよ。
樋口:そう、SPRINGMANのことは最初、成悟くんが連れてきて(『年末大感謝祭』打ち上げの)遅くまで、2人ともいた(笑)。
荒川:そのあと車で成悟さんを送り届けました(笑)。成悟さんのお陰で新宿LOFTとも樋口さんとも出会えて、それで今年9月のイベントにも声をかけてもらって出演しました。僕はもともと、栃木・宇都宮駅前で路上ライブをしてて“ライブハウスは怖いから行きたくないわ”って感じだったんですね。今は事務所に所属して、ライブハウスにはたくさんの(ミュージシャンの)ポスターが貼ってあって“ありがとうございます”とか書いてあってライブハウスの歴史とかも分かっていく中で、新宿LOFTには2019年だったと思うんですけど、さよならポエジーっていうバンドがすごく好きで、それを見にサーキットイベントに行ったのが初めてだったと思います。それでお客さんとの距離の近さにすごくびっくりした覚えがあります。熱量がバババーッと来て“やっぱり怖いなぁ”っていう気持ちにもなって。(その後)新宿LOFTに初めて立たせてもらえたときはバーステージだったんですけど、やりにくいなぁ、っていう印象だったんです。
池澤:中音(=ステージ上で聞こえる音)と外音(=スピーカーから客席に聞こえる音)が分かれていないような感じで、出したままの素の音が出る感じでね。木の壁なので(音の)反響も独特で。
荒川:でも、だからこそ燃えるんですよ、皆そうかもしれないんですけど。“ライブハウスという環境ではこう見せれば良いんだ”っていうのをストイックに教えてもらった、そんなステージだったと思ってますね。ホールでライブしたいなとも思ってましたけど、成悟さんに“バーステージでやれたら怖いものないし、やりこなせたらカッコ良いことだよ”みたいに教えてもらってましたし、マネージャーが“皆、バーステージを経てホールステージへ”って言っていて、これは当分行けないなと思ってたいたんですが今回の年末大感謝祭はホールでというお話で、プレッシャーを感じておるところですね。この日までに、ホールステージに立つという意味をしっかりとアレして、ホールステージに立たなきゃと思っております。
SPRINGMAN
──阪神・岡田監督みたいで良いです(笑)。そんな新宿LOFTはコロナ禍はできなかったもののライブ後に“皆でお疲れ様の乾杯と挨拶はしよう”という姿勢があって、出演者が交流を深められるのも良いなと思っていますが、お酒や打ち上げは皆さんは?
安宅:お酒の席とかは元来そんなに好きじゃないし、時間の無駄とも思うタイプなんですが、僕は人とコミュニケーションを取る時間が日常あまりないので、それができる打ち上げは貴重な機会でありつつ、個人的にはステージにいるよりそういう場のほうが自分らしいとも思っていたりして、自分らしい自分でコミュニケーションを取れるチャンスなので楽しみにしてますね。LOFTは長机を置いてお菓子も出してくれるし(笑)、最近は歳下と一緒のことが多くなって歳下の話を聞きながら、メンバーで僕だけ終電を乗り過ごしちゃう、みたいになってます。バンドをやってるだけあって話してみると皆、人としてやっぱりオモロいですよね。でもフロントマン同士よりは、訳も分からず他バンドのドラムの人と喋って、みたいな構図ができがちなイメージがある(笑)。
荒川:(フロントマン同士は)何やかんや主張したい、ってバッティングしちゃうんですよね。
池澤:確かに(笑)。LOFTは樋口さんが間に入ってくれて紹介しながら喋れるので、つい最後まで居ちゃうんですよね。あとは音楽性と言うか、ソウルが近い人が集まる感じになるので友達になりやすいなっていうのを感じますね。
荒川:僕はもともと3ピースバンドで(バンド内では)一番、営業もやっていたので残らざるを得ないものをやってましたけど、今は“絶対に帰る!”という基本スタンスではいます。(ライブ後は)宿題も多いし、車移動ですし。でも本当に飲みたいっていうときは、車の中でベッドを作って寝られるようにしてるんですよ。
樋口:この日は10代の出演者はいなくて全員20〜30代だから、私からすると同世代が大集合という感じで、そこまで年齢差はない? かな。
安宅:とは言っても、(荒川とは)7つぐらいの差がありますよ!
樋口:でもBenthamとか山さんとかは、(安宅の)7つぐらい上じゃないかな?
安宅:あ、じゃあ先輩ヅラしなくて良いんですね!(笑)
樋口:大丈夫、(安宅が)中間管理職ぐらいな感じ。
安宅:そうなのか、真ん中ぐらいってことは上原(浩治/補足:中継ぎ投手としても日米で活躍)か?
──すみません、急に野球の喩えでしょうか?(笑)
池澤:ちょうどこの前(安宅と)話してたんですよ、“上原はすごいんだよ!”って。
安宅:僕、一番見てるのが(テレビから現在YouTube番組として配信の)『フルタの方程式』ですもん。曲も作らず見てるときもありますね。
荒川:僕はそのタイトルの本を読んでました。中学まで硬式野球をやってたんですよ。左利きで、ピッチャーとセンターを一番多くやってました。
安宅:僕も小〜中で軟式野球やってた! キャッチャーで古田と同じ青いミットを買って!(笑)
池澤:僕も小学校はエレクトーンを習いつつ、軟式野球もやっててファーストでしたね。
安宅:(荒川が)硬式野球ってことは、ガチな野球!?
荒川:ガチでプロ野球選手になろうと思ってたぐらいやってました。お父さんが甲子園にも出てたので“夢は叶う!”みたいなテンション感でやってたんですけど、あるとき背が低いから無理だわって気づいて。一生続けられないものは無理だ、って野球を辞めてぽっかり空いた穴に来たのが音楽でした。音楽ならオッサンになってもできるかも、って。
安宅:今日初めて(荒川が)話すのを聞いてると、自問自答と論理的な考えが合わさってて、何かカッコ良いっすね。
荒川:それはもしかしたら『フルタの方程式』のおかげかもしれないです(一同笑)。