あっちゃんを見て、ひなちゃんの原点が見えた
──NEO JAPONISMは「DRINKIN' BOYS」をカバーしてみて、いかがでした?
滝沢:歌ってみて分かったんですが、ロティカさんの曲ってやってる自分も楽しくなって、どんどんテンションが上がっていって。曲を知らないお客さんもいたんですけど、全員がノッてくれたし、ポジティブなパワーをめちゃくちゃ感じて。ライブしてても楽しすぎて、夢見てるみたいでした(笑)。
瀬戸:ずっとアイドルやってきて、カッコいい曲か可愛い曲しかやってこなかったので。ああいうはっちゃけた曲をやって、ライブで初めてはっちゃけられた気がして、すごい楽しかったです。
朝倉:ネオジャポってカッコいい系なので、もちろんライブをやってて楽しいんですけど、いつもとは違った楽しさがあって。歌いながら素の笑顔を出せてるなっていうのが分かったし、曲がそう思わせてくれたんだと思いました。誰でもノリやすい曲で、お客さんも巻き込んで一緒にやれたのがめちゃくちゃ楽しかったし、一回聴いたらずっと頭に残って。レッスン中に曲を流して踊ってたんですけど、終わった後もみんなずっと歌ってたんです。
アツシ:ああいうダンスは自分たちで考えるの?
辰巳:はい、私が考えさせていただきました。私たちは基本的にボーカルがいて、歌ってない4人が周りで踊るっていうテンション感なんですけど。「DRINKIN' BOYS」のカバーをやらせていただいたときは、ひなちゃんが煽りでわちゃわちゃ走っていったり、私たちもあえて立ち位置を決めないみたいなフリーダムな感じがいいなと思いましたし。コラボさせていただいたときは、初めて生の演奏でやらせていただいたので。オケとの音の違いもすごい掻き立てられるものがあったし。私たちもメイクをさせていただいて一緒にやって、少し受け入れてもらえたかな? というのを感じたのもすごい嬉しかったです。
福田:生の演奏で歌うのは、すごい楽しかったです! バンド演奏でパフォーマンスするアイドルもけっこういるんですけど、私たちは経験なくて。曲終わりにジャカジャカジャカってなって、ジャンでジャンプするやつに憧れてて、「もし、バンド演奏でやることがあったら、ジャンプするやつやりたい!」って、ひなちゃんに言ってたんです。そしたら、ニューロティカさんとのライブで実現できて、めちゃめちゃ感動しました!
──ひとつ、夢を叶えることができましたね(笑)。
滝沢:私はこれまで、めちゃめちゃファンとしてライブや映像を観ていたので。ツーマンをやらせてもらったときには視点が変わって、ライブをやる側の目線で観たとき、「こういうやり方があるんや!」っていうのをすごく勉強させてもらって。この技術を身に付けたいなと、すごく思いました。
福田:ロティカさんの曲でタオルを回す曲があって、あっちゃんさんが持ってたタオルをお客さんにホイッて渡したシーンを見てて。そのお客さんはウチのライブによく来てる女の子だったんですけど、それを見て「すごい!」と思って。その子は楽しそうにタオルを回してたんですけど、後日聞いたら、「すごい楽しかったんです」って言ってて。そうやって初めて観る人も巻き込めるのがすごいなと思ったし、すごく感動して。
アツシ:俺は業界用語で言うところの“優しさライセンス”を持ってるからね(笑)。今度のライブのとき、その子が一番前に来てタオルを回してたら、俺が泣いちゃうかもしれない。
──ステージ上のあっちゃんはどうでした?
滝沢:お母さんが「一緒にライブをやらせてもらったとき、控室であっちゃんが全く喋らんかった」と言ってて(笑)。ライブやってるときは「イエ~イ!」みたいな感じやけど、ステージを降りたときは厳しい人だと思ってたんですけど。藤屋さんで初めて会ったとき、「こんにちは~、どうも~」みたいな感じで、すごい優しくて。
──あ、それはお菓子屋さんモードのときで、ステージモードや楽屋モードともまた違ったあっちゃんですからね(笑)。
滝沢:で、マサヨさんに電話して、一緒に泣いてくれたり。ライブやってるときはすごいカッコいいし、いまは「悪い男だよ、俺は」とか言ってるし。イメージがころころ変わって、ホントのあっちゃんさんはどれ!? みたいな感じです(笑)。
アツシ:8人くらい人格抱えてるから、俺(笑)。
辰巳:私はあっちゃんさんを見て、ライブのときはすごいカッコいいというのもそうですし、楽屋で優しく声をかけてくれたのもそうですし。全てを含めて、ひなちゃんのご両親にも繋がるルーツになってる感じがすごく分かった気がしました。ひなちゃんは私たち4人ができない、ライブ中の煽りを担当してくれてるんですけど。私は煽りだけじゃなくて、曲前のMCがすごく好きで。方言混じりで話したり、ちょっとおちゃらけたことを言ってても、お客さんの心をグッと引き込んだり、みんなをひとつにする言葉の紡ぎ方は、私たちにはできなくて。そういうところの原点は、ご両親やあっちゃんさんを見て育ったところにあったんだなと改めて思いました。
滝沢:ヤバイ、嬉しい! どうしよう!?(泣)
──滝沢さんは今日、嬉しいことだらけですね(笑)。今回の『Big Wednesday』に関しては、ニューロティカ側からお誘いしたんですよね?
アツシ:もちろん。前回のツーマンのとき、“ネオロティカ”って書いた、バックドロップ(ステージ用の背景幕)を作ってくれたんだよね? だから、元を取らなきゃいけないと思って。
滝沢:バックドロップ作って、良かったです!(笑)
アツシ:前回呼んでもらって、バックドロップ作ってもらって、「DRINKIN' BOYS」をカバーしていただいて。さらにウチのステージでも歌っていただいて、これは恩返ししなきゃと思いまして、お声がけさせていただきました。
──あっちゃんはNEO JAPONISMのステージを見て、どんなことを感じました?
アツシ:明るくて元気良くて、すごく良かったけど。ひなちゃんが「なんだよぉ~!」とかお客さんを煽るのを見て、「アイドルがあんな言い方して、大丈夫なのかな?」って、親心で心配しながら見てました(笑)。あとはCDも聴かせていただいて、いろんな曲調に挑戦してるのもすごいなと思って。聴いてて元気が出るのが一番だね、背中を押してくれるような感じがしました。Zepp Divercityのライブも観させてもらったんだよね?
滝沢:はい。マサヨさんと二人で来てくださって、すごい嬉しかったです。その日のワンマンでシンバルキックをやらせてもらったんですけど、本人の前なので「やって大丈夫かな?」ってすごい緊張していて。失敗しないようにシンバルを低くしてもらいました(笑)。
──大丈夫ですよ、本人もそんなに成功率高くないですから(笑)。
アツシ:バンドマンは誰もオマージュしてくれないけど、やっとオマージュしてくれる人が現れて嬉しいよ。さすが、ニューロティカの遺伝子を継ぐ子!(笑)