自分への反省も込めています
――内田監督の作品は小劇場とも相性がいいと思います。
米田:内田監督には演劇的な映画を撮って欲しいです。日本の文化のコアなところを切り取って、好きな音楽を散りばめて撮ったら、超カッコいい映画になると思います。
内田:実はミュージカルをやりませんかって声をかけられたことがあるんです。その時は全く自信がありませんと、断ってしまいました(笑)。
米田:映画でやりましょう。
内田:映画ならアリですね。
――先ほどの十人監督映画もそうですし、やれるうちにやりましょう。
内田:そのためには『探偵マリコ』が上手くいってもらわないといけないですね。でないと、こんな自由な映画撮れないですから。
米田:内田さんにはこのまま本当に走り続けてもらいたいです。
――米田さんにも引っ張っていただければ。
米田:分かりました。頑張ります!大丈夫ですか、映画の話ほとんどしないで居酒屋話になってましたけど。
――この映画は説明するのも野暮なので、こういった良い雰囲気の中で作られたことが伝わる方が、いいと思います。
米田:おかしい人たちが集まってる映画なんです(笑)。
――そういうのが観たいじゃないですか。
米田:そうですよね。
――先ほどもおっしゃられてましたけど、よくも悪くも真面目な人が多くなっていますから。物語に整合性を求めすぎてもいけないんですよ、自分のことですら不確かな部分や間違っていることはありますから。
内田:今は理詰めで企画を考えすぎなんです。そこは自分への反省も込めています。
米田:私は「このキャラクターってこういうことしないですよね。」と言う人は、あまり信じていません。「それは、あなたの定規じゃないって」思ってしまいます。
内田:みんな、思わぬことをしてしまうから人生で辛いことに合うこともあると思っています。キャラクター通りでいっていたら、みんな末永く幸せな人生を歩んでいます。
米田:その通りです。好きになっちゃいけない人を好きになるからドラマになる。
内田:本当にそう、これだけいろいろとアイデアが出るなら第二弾を企画しないといけないですね。
米田:やりましょう。私も楽しみです。
©2023「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」製作委員会