当時読んでいた方の想いも乗せた作品
――原作『シュート!』は完結から20年近く経っている作品なので、今の人たちに上手く伝わるのかという不安もありました。お話をお伺いして、皆さん作品愛に溢れている方ばかりで、安心しました。正直、負けているなと思うくらいです。
宮川:そんなことないです。私もアニメや漫画を嗜ませていただきますが、基本的に誰かと語らないんです。
――そうなんですか。
宮川:比べちゃうじゃないですか。全力で愛しているというのは個々でしか分からないですし、愛があるからこそ比べて傷つくことないなと思います。『シュート!』は全くサッカーに詳しくない私でも凄く入り込める作品で、今回のアニメ『シュート!G t F』は当時読んでいた方の想いも乗せた作品だと思います。『アオレイド』でも、そういう想いを意識して乗せて届けられればと思っています。
――ありがとうございます。
宮川:時を超えての復活は熱いですよね。
――そうですね。『シュート!G t F』はオリジナルストーリーですが、観られていかがでしたか。
宮川:カラフルなストーリーでした。個々の想いのぶつかり合いから物語が始まるので、初回から殴り合いをしているようなパワーも感じました。チームがぶつかり合って、欠けて、形を変化して、でも戻っていって、心が熱くなる作品だなと思います。
――私は『アオレイド』が明るい楽曲だったので、本編に入って少し面食らった部分もありました。
宮川:そうですね(笑)。先ほどおっしゃってくださったように泥臭い部分もある歌詞を表現させていただいています。いろんな角度から見て、楽しめる作品にしたいなと思っています。
――確かに、それぞれのキャラクターが魅力的なのでいろいろな観方ができる作品ですね。
宮川:イメージとしては第一話の壊滅状態の新生掛川高校サッカー部から始まる部分を意識しています。「君は輝いて先を走っていくから、僕はその手を掴んで引き留めようとする。」そういう情の絡み合いだったり、行かないでという想いのせめぎあい、そういう部分をサッカーの持つ泥臭い部分と青春の青さとで表現できればと思いました。
――その想いが本編と合っていて、これから駆け上がっていくという事をこの歌とともに予感させてくれる作品でした。観続けることで楽曲や本編の良さを深く知ることができる、かみしめるごとに良さを感じることができています。
宮川:ありがとうございます。私の楽曲で『シュート!G t F』の良いスタートが切れるように頑張りたいなと思っています。
――実際に作品の力になっている、OP主題歌としてスタートの推進力になっている楽曲だと感じています。
宮川:そう言っていただけて嬉しいです。『アオレイド』を歌わせていただくにあたって、私なりの『シュート!』に対する想い、青春・友情・チームワークに対しての等身大の想いを詰め込んでいます。そういう想いも感じ取っていただきながら『シュート!G t F』を自分なりの想いで楽曲とともに楽しんでいただければ嬉しいです。まだまだ未熟な身ですが今回楽しく歌わせていただきました。全力で『シュート!G t F』を盛り上げていけたらなと思っています。
©2022大島司/シュート!Goal to the Future製作委員会