同じ熱さをみんなが持っている
――本当に熱い方が集まって新しいものを作り出そうとしているんですね。
土岐:その熱意が伝わってより『シュート!』らしくなったシーンもありました。
――そのシーンというのは。
土岐:『シュート!』にとって大きな意味を持つものにアイテムがあるんです。最初はそれを匂わせるものだったんですけど、それじゃだめだとなりましたから。
小林:そうなんです。実際にある商品なので、少し変えていたのが本物を出すことができました。
――すごい、みなさんの熱意がメーカーにも伝わったということなんですね。
小林:はい、嬉しい出来事でした。そのシーンは実際に観て確かめてください。
――ご自身が演じるキャラクターにはスムーズに入っていけた感じですか。
小林:僕は演じやすいキャラクターなのスムーズに入っていけました。辻秀人は挫折してクヨクヨしていますが、心の中ではサッカーをしたいという気持ちがずっとあるんです。でも、その気持ちに正直になれない。僕も中高生のころに同じような気持ちになったこともありますし、多感な時期だからこそ素直になれない反抗的になってしまうところもわかるので、すごくやりやすいキャラクターでした。
土岐:僕も演じにくいと思ったことはなかったです。この作品に出てくるキャラクターはみんな熱いんです。キャラクターたちと同じ熱さをみんなが持っているので、その熱さのシンパシーを感じて演じられています。
――『シュート!』は漫画の連載が終わって時間が経っている作品なので、現役で読んでいた私たちが面白いと思うのは思い出補正もあるのかなと不安もあったんです。『シュート!G t F』はオリジナルアニメですが原作のテイストをフィードバックしている作品なので、それが世代ではない人たちに伝わるのか不安もありました。ですが、お二人の話を伺って現役世代の私たちよりも熱く濃く愛してくださっていて、嬉しさと驚きを感じています。
小林:そう感じていただけて、良かったです。
土岐:オリジナルですが原作からのインスパイアもありますし、新作ならではの挑戦もあります。新しい『シュート!』の形ができているので『シュート!G t F』ではそういった部分を感じていただければ嬉しいです。
小林:オリジナルなので『シュート!G t F』は『シュート!』じゃないと考えられている方もいらっしゃると思います。ですが、実際に観てければ『シュート!』のその先を描いたものとして受け入れてもらえると思っています。神谷篤司の暑苦しさとか、原作そのまま出てきたなと感じていただける部分もあるので原作『シュート!』からのファンの方にも楽しんでいただける作品になっています。
土岐:『シュート!』からのキャラクターとオリジナルの新生掛川高校のみんながどう交わっていくのかも楽しみにして欲しいですね。
――王道作品は時代が変わってもみんなに響くことは変わらないんですね。
小林:そうなるように全力で臨ませていただいています。
土岐:7月からの放送を僕たちも楽しみにしています。
――サッカー好きじゃなくてもドラマ好きなかたに響く作品ですね。
小林:人間ドラマが深くかかわっているので、それぞれの関係性や登場人物たちが成長していく姿も楽しみにしていただきたいです。
©2022大島司/シュート!Goal to the Future製作委員会