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トップインタビュー前田佳織里(声優・桃園桃役)×富田美憂(声優・一寸法子役)-『おにぱん!』個性豊かで観ていて元気が出てくる作品

『おにぱん!』-個性豊かで観ていて元気が出てくる作品

2022.05.16

「鬼は悪者」はもう古い。おにっ子たちが鬼ヶ島から東京にやってきて「鬼のイメージアップ」のために奮闘する、愛と友情とぱんつ(?)の物語『おにぱん!』。そんなおにっ子たちと交流するのは桃太郎の子孫と一寸法師の子孫!!かつては対峙していた彼女たちがどのように友情を紡いでいくのか。おにっ子たち3人とともに本作をカラフルに彩る桃園桃を演じる前田佳織里・一寸法子を演じる富田美憂に今作に込めた思いを語っていただきました。
[interview:柏木 聡(LOFT/PLUS ONE)]

役者としてのスキルをかなり試される

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――『おにぱん!』はギャグあり・絵も可愛いく面白かったです。本作はオリジナル作品ですが、最初に受けた作品への印象を伺えますか。
 
前田(佳織里):『おにぱん!』というタイトルを聞いたときはコメディものなのかなという印象を受けました。いざ作品資料を見ると、鬼は悪者というイメージがある中でおにっ子たち3人が奮闘するという作品でその姿にほのぼのとしました。自分がその中にどうか関わっていけるのか、どういう立ち位置でこの作品に参加すれば面白くできるかなとドキドキしながら最初の収録に臨みました。
 
富田(美憂):タイトルはとてもキャッチーですし、おにっ子たちのビジュアルはカラフルでポップなものだったので純粋にわくわくしました。個人的な話になりますが、太田(雅彦)監督と音響監督のえびな(やすのり)さんとは、私がデビューしたての高校生だった時に主演をやらせていただいた「ガヴリールドロップアウト」でご一緒させていただいていたので、大人になってからこうやって再びお仕事をさせていただけるというのはすごく感慨深いです。
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――演じられるキャラクターに対してはどのような印象を受けられましたか。
 
前田:私が演じる(桃園)桃ちゃんと一緒に一寸法師の(一寸)法子ちゃんのデザインも送られてきたのですが、私は法子ちゃんみたいな不思議っぽいキャラクターをやることが多かったので法子役で決まったのかと思っていました。実際に決まったのは桃ちゃんでビックリしました。こういった勝気でお嬢様なキャラクターをやったことがなくて、以前から挑戦してみたかったキャラクターだったので今作で念願がかないました。
 
富田:どのキャラクターを担当するという話を聞く前に、事前にメールで桃ちゃんと法子ちゃんの設定資料とキャラ絵をいただのですが、私もパッとキャラ絵を見てなんとなく「私は法子だろうな」と思っていました。勘ですが(笑)。
 
――お二人とも自分は法子に決まるのではと思っていたのですね。
 
富田:そうみたいですね。
 
――実際に演じられていかがでしたか。
 
前田:予想外の桃役でしたが収録の時にはこの子のイメージしている感覚がスグにつかめました。登場シーンは「もーっ、もっもっもっもっ!」という高笑いから始まるのですが、最初から思いっきりやろうと演じました(笑)。太田監督やえびなさんたちからは「桃は生徒会長でもあるから、そこも視野に入れておいてもらえたら」とアドバイスをいただいたこともあって、桃ちゃんは遊びながらも心の中には違った思いがあって動いているんだということがわかり実際に演じることでより距離感を近く感じられるようになりました。
 
富田:法子ちゃんは「学校での姿」と「アイドルとしての姿」  がかなり両極端なものなので、役者としてのスキルをかなり試されるなと思いました。そんな子を私に任せていただけたことが、役者としてとても嬉しいです。
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――演じる中でのコダワリやここを注目してほしいという点はありますか。
 
前田:先ほどのお話した登場シーンもそうですが、桃ちゃんは語尾に「も」が付くのが特徴です。はっきりしているキャラクターなので、見ている方に一辺倒に聞こえないようにいろんなパターンを演じれるようにしています。アフレコ時に見せていただいたアニメの動きが凄く滑らかだったので、桃ちゃんは動きが派手になるだろうと思い、自分が思っている3倍出さないと伝わらないかもと感じました。なので、思い切ってアクセル全開で臨んでいます。井上喜久子さんとお話をさせていただいた際に「最初は思い切りいって、何か言われたら調整するといいんじゃないのかな。」とアドバイスをいただきましたので、実践させていただいています。今はアフレコに人が集まれない状況ですが、本作では先輩のお芝居を間近で見て学ばせていただくことができるので貴重な機会だなと思っています。
 
富田:"法子"の台詞には所謂、厨二病的な言い回しがあるのですが、あえて台詞に厨二病キャラ特有の「節」をつけすぎないようにしています。彼女は自分の台詞に陶酔しているところがあるのでその陶酔具合を台詞に滲み出しつつ、だけど画を見ると口の開きが他のキャラに比べて小さめなのでぼそぼそ具合を忘れないようにして気を付けていますね。普段長い前髪に隠れている目はきっとギラギラしているのだろうなと思うのでそれらを意識して言葉を発しています。そんな「法子節」を感じていただけたら嬉しいです。
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――ツンデレな桃、もう一つの顔をもつ法子ともに二面性をもつキャラクターですが、その切り替え・演じわけはどのような点を意識されているのでしょうか。
 
前田:自宅での練習の際に演技している自分の姿を録画して、それを客観的に観返して演技プランを考えています。ナチュラルさに繋がるかはわかりませんが意識している点で言うと、1つの台詞の中で感情の動きを4つ・5つ入れることを意識しています。使えると思ったものを現場に持って行き、やりすぎてしまって真逆の方のことをいわれることもありますが、事前に準備することでその場でスグに修正できるようになっています。
富田:私は全く別のキャラクターを演じるぐらいの気持ちで演じています。実はのりりんが登場する回のアフレコより先に歌の収録があったんです。そのレコーディングを太田監督がリモートで見に来てくださっていたので、その場でキャラを決めるというちょっと変わった形でのりりんのキャラを決めました。私が事前に考えてきたものを採用してくださったので、結構あっさりキャラが決まりましたね。のりりんの時は敢えてコテコテのアイドル感を出したいと思っていたので、自分の引き出しにある王道アイドル感を全て詰め込んでいます。
 
――太田監督やえびなさんから最初のアフレコ前にそれぞれのキャラクターについてお話しされたことはあったのでしょうか。
 
前田:最初の顔合わせの時に「桃はこういう子で」という説明を受けました。喜久子さんや美憂ちゃんからは「こういう役よくやるの?」といわれるくらいピッタリだったみたいです。これだけ遊べるキャラクターというのは演じがいがあって楽しいなと思います。
 
富田:自分の台詞に「陶酔」してほしいというお話がありました。でも、感情で台詞に節をつけると別のキャラクターになってしまうので、そこの塩梅は初回収録の際に一緒に決めさせていただきましたね。同時に2人のキャラクターを演じる際はどちらかを別録りすることが今までは多かったのですが、法子ちゃんとのりりんの入れ替えがかなり多い回のアフレコテストで同時にやったらえびなさんから「同時でいけそうだね。」と言ってくださったのでそれは嬉しかったです。
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――お二人ともスムーズにキャラを演じることができたとのことですが、ご自身と演じられているキャラと共通するな・共感できるなと感じる点はありますか。
 
前田:自分もワタワタして挙動不審なところがあるので、そこが似ているなと思います。
 
富田:似ている部分はあまりないですが、強いて言うなら小柄なところですかね。
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『おにパパパン!パン!』

おにぱんず!
2022年6月1日(水)発売!
価格:¥ 1,799円(税込)
発売元:鬼ヶ島レコーズ/AMUSE

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LIVE INFOライブ情報

TVアニメ「おにぱん!」
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2022年4月11日より放送開始!
テレビ東京系列で毎週月曜~金曜あさ7時5分から放送中の「おはスタ」にて毎日放送スタート!
 
-Cast-
つつじ:野崎結愛
ひまわり:根岸実花
つゆくさ:野中ここな
桃園桃:前田佳織里
一寸法子:富田美憂
クマ:井上喜久子 ほか
 
-staff-
原作:おにぱん!プロジェクト
原案・原作監修:長沼範裕
おにっ子デザイン原案:トマリ
監督:太田雅彦
助監督:橋口淳一郎
シリーズ構成:あおしまたかし
キャラクターデザイン・総作画監督:柳隆太
美術監督:鈴木俊輔
3DCG監督:廣住茂徳
色彩設計:小松亜理沙
撮影監督頓所信二
編集:小野寺恵美
音楽監督:えびなやすのり
効果:山谷尚人
録音:鶴巻慶典
音楽:三澤康広
アニメーション制作:WIT STUDIO
企画協力:AAO Project
 
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