音楽と物語がとてもリンクしています
レタス:情報量の多さは感じました。絵にするために音だけの時では必要なかったことも出て来てたので、その違いを知って目から鱗が落ちました。
――音だけの時には必要なかったことというのは。
レタス:例えば、「このドアは引き戸ですか、押し戸ですか。」と聞かれたりしたんです。アニメになるっていうのはこういう事なのかと思いましたね。
キャベツ:「その日の夕方」といったようなナレーションもいらないですからね。
――確かに絵だからこそ必要なもの、絵があるから必要ないものはありますね、そこは中に入らないと観えないことですね。ほかにスタッフのみなさんとお話をされて面白いなと感じたことはありましたか。
キャベツ:「この学校はどうなっていますか」と聞かれた時は原作では作っていなかったので困りました。
レタス:原作では必要な部分しか作っていなかったんです。なので、学校全体の構造の設定がなかったんです。7年やってきて、初めて学校の見取り図を作りました。今回のものが原作でもベースになりますね。
キャベツ:超少人数でやっているのでそこの不満や必要性がなかったので、大元の設定を作って描いてくれという事もなかったんです。
――身内しかいないと分からない時は、その時に決めてしまえばいいやってことだったんですね。
キャベツ:本当にそういうノリです。
――『イロドリミドリ』は原作からキャストが付いている作品ですが、アニメ化が決まった際の皆さんどんな反応でしたか。
キャベツ:LIVEがあるごとに「次はアニメ化で」と言っていただいていたので、喜んでいただいていました。インタビューでも「夢はアニメ化」と言って下さってたので、そういう意味では1つ恩返しが出来た感じです。
――7年やってLIVEされているとキャストのみなさんもキャラクターを掴むという事は出来ていると思います。ただ、原作の先を知っているために初めての頃ではない部分が出てしまうことがあるのではとも思いますが、アフレコではその点をどうカバーされたのでしょうか。
レタス:その混乱がないように僕らが居たというのもあったかもしれないです。
キャベツ:アニメは監督のイメージに近づけてもらうのが正解だと思いますが、そのうえでここまでやっても平気といったキャラクターの幅をサポートした感じです。
レタス:キャラクターはキャストのみなさんの中で出来上がっていましたし、田中監督や西山(寛基)音響監督のお仕事も素晴らしかったので実際は何もすることはなかったですね。
――音繋がりという事で本作の魅力でもある音楽に関しても伺えますか。
キャベツ:『イロドリミドリ』はそれぞれの曲に思い入れがあるので、大事にしていただけて嬉しかったですね。EDが毎回違ったり、田中監督が音楽に精通していてこだわりがある方なので、作中でも随所でそのこだわりを入れていただけました。
レタス:本編の劇伴では各キャラクターのキャラソンのアレンジもよく使っていだけました。シーンに居るキャラと楽器だけで表現する、みたいなという事もしているので、音楽も必聴です。