映画を観た方からは「結婚したくなる。」と言われました
――演技や画面演出もそうなんですけど、音楽もシーンに合っていて素晴らしかったです。
李:音楽は足立(練)さんの力です。普通、映画の音楽発注は20数曲らしいんですけど、僕は50曲くらい頼むんです。
――倍以上ですね。
李:意図・イメージを伝えリクエストしたものに足立さんは答えてくれます。僕は音楽的な発注がうるさいらしいですね。
――だから、曲もバラエティー豊かな色んなジャンルがありますが、1つの作品として観ると調和がとれていてシーンにもはまっているんですね。観ているコチラの気持ちも盛り上がってきました。
李:より感情を強められるように曲を作ってもらっています。
――本作は良いことがあったら・悪いことがあってとなっていますが、その展開やコメディ要素と音楽が上手くマッチしていました。
李:ありがとうございます。
――作中で出てくる不思議な食堂のシーンも印象的で、物語の良いアクセントになっていました。
李:あそこは幻みたいな設定で、照明もおかしくて、店にも謎のおばさんがいるだけになっています。あそこは彼にとって本音をさらけ出せるところで、食堂シーンでの足立さんの音楽も凄かったです。
――家に帰った時の服にカレーが付いていて現実だったんだと思うくらいで、最初に観たときは春男の夢なのかなと思いました。
李:あそこは意図して、観ている人が夢かなと感じるようにしました。
――おばさんの「それだけ食べれるんだったら、大丈夫」や「それだけ叫べるんだったら、大丈夫」といセリフも良かったです。観ていて確かにそうだよなと思いました。
李:実際にそうですよね。腹一杯食べたら元気になるんです。
――そうなんです、食欲があるとまだ大丈夫だなと思います。そこも含めて当たり前の日常をドラマとして魅力手に描かれているんです。観ていて自分の人生で自分自身が主人公をやっているんだなという事を再認識しまして、活力をいただけました。
李:そう感じていただけたのであれば嬉しいです。
――同じことを感じる人も多いと思います。この作品では必要とされているんだよという事を言ってくれている作品なので、心の靄を取ってくれる作品でした。
李:そうなってくれるといいですね。映画を観た方からは「結婚したくなる。」と言われました。理想だけじゃない現実も描いていますが、それを観たうえで結婚したくなるそうです。なので、いいなと思っている人を誘って観てもらってみなさんの気持ちが晴れるといいですね。
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