このコーヒーが皆さまのお手元に届く頃には今より少しでも世の中の状況が良くなっていると良いなと思います(樋口)
樋口:今回は新宿ロフトのオリジナルブレンドコーヒーという形でご支援を募りましたが、私たちは新宿ロフトだけが残ればOKというつもりは全くなくて…。ライブハウス全体がそれぞれの考えや手法を持ってずっと営業してきたので、変わらずに営業をし続けていくために、最大限できる範囲でやらせて頂きました。今回、緊急事態宣言が出た中でやらせてもらっていますが、このコーヒーが皆さまのお手元に届く頃には、今より少しでも世の中の状況が良くなっていてほしいと思います。
細野:音楽をやる人にとって、演奏をしに行く・ライブを観に行く憧れの場所じゃないですか。チャンスの場所こそ元気じゃないと! と思いますよね。
樋口:コーヒーを飲む時にホッとする瞬間ってあるじゃないですか。こんな大変な状況の中でもそういった時間を持ってもらえたらなって思って考案しました。
細野:やっぱり匂いや温度って大事ですよね、音楽も同じで、パンク系ジャンルって、最初は睨みをきかせていて危ない奴らがたくさんいたけど、動き始めるにしたがって、そういったものが全然関係なくなっていく。「すげー、音楽ってやっぱりいいね!」と思いましたね。
樋口:新宿ロフトのオリジナルコーヒーを支援しようとしてくれている方の中で、このインタビューが決め手になる方もいらっしゃると思います。そんな方に最後にメッセージをお願いします。
細野:コーヒーのシチュエーションだけじゃなく…現役アーティストの方や、"解散したけれど僕の中では現役のアーティスト"から、ずっと元気をもらっています。だから新宿ロフトのコーヒーをつくらせてもらうことで、少しでも恩返しができればと思います。今、広島の呉でコーヒー店をやっていますけど、やっぱりあの時のあのパワーはいまだに自分の中でもずっと光っているんです。こんな時代ですけどこういうコーヒーが世の中にあるのだということを知って頂いて、たった一杯のコーヒーですが、そのコーヒーを飲むことによって皆さんのパワーが宿ればと思います。コロナを越えて、今度はぜひ満タンの新宿ロフトに拳を振り上げに行きたいです。
細野 修平(ほその しゅうへい)プロフィール
株式会社昴珈琲店代表取締役
1959年に両親が創業した昴珈琲店とともに、「コーヒーのある空間」で育つ。
大学在籍中に、単身ブラジル、ジャマイカ、ハワイのコーヒー農園で研修、従事し、ニューヨークでコーヒー相場について学ぶ。
基本を大切にしながらも、常に「独創性」を大切にし、日本人のためのコーヒーを念頭に今日に至る。
また、世界中のコーヒー生産国へ赴き、現地にて視察、カップテストを繰り返し、鋭い視点で現地の人々とセッションを行っている。
各生産国のコーヒーに関する資格を所有しているが、一昨年、日本国内で最も難易度が高いとされている「J.C.Q.A.コーヒー鑑定士」(日本で36名在籍・2020年1月現在)の資格を取得し、コーヒー生産国の情報や生豆鑑定、焙煎、品質管理、商品設計における全ての分野に精通する知識と技術が認定された。