今までで一番終わったあとに満足できたライブ
──そうした出会いから刺激を受けつつ、999999999は10月発表予定のepのレコーディングを終えたばかりで。私と柳沢さんも同席しましたけど、ボーカル録りのときに場が沸いたんですよね。自分的にはどうでした? 手応えはあった?
VOLT:めちゃくちゃあったすね。涙出ましたもん、しれっと。聴いた瞬間、「これ俺なん?」って思いましたもん。まだ全然行き着いてないっすけど、やってきたことなんにもムダじゃなかったと思って、感慨深かったすね。
RYO-CHANG:恭平くんは、近頃観ているフロントマンの中でもナンバー3に入るんじゃないですか。それはメジャー、アンダーグラウンド関係なしに。それほどのカリスマ性を持たれてるし、僕に言わせると恭平くん自身がそれに気づいたときにカーン! とイクっすね。これは、どんなにボイトレやったって着飾ったって無理なんです。50、60になっても華がある人だろうって思ったし、どんなド素人でもこのカリスマ性はわかりますよね。だから、恐れ多いっすけど結婚式にも呼びたかったんです。九州っていう土地柄なのか、リアルですよね。だからこそ、VANSの大会も勝ち得たと思いますけど。(※999999999は「VANS MUSICIANS WANTED」日本代表として、「House of VANS Chicago」への出演が決定している)
VOLT:観に来てくれたもんね。いや、あれはマジでびっくりした。遼くんに来てもらうのも連絡するのも恐縮すぎて、でも本当に賭けてたから来て欲しい気持ちもあったし。比べるわけじゃないけど、俺3月6日と水スロは、今までで一番終わったあとに満足できたライブで。THE THROTTLEと一緒にやるといつも以上の力を出せるし、自分たちのあとにガチーン! とやられるんで、「クソ! 次こそは!」っつって、すげぇいい日になるんですよ。だから、VANSのときも験担ぎじゃないけど、そのパワーが欲しかったっす。高岩 遼が同じ空間にいるのは、かなりデカかったすね。
RYO-CHANG:なに言ってんスか、恭平くん。やめてくださいよ。俺が観に行ったのも、「999999999、VANSを利用してやれ、お前ら評価してんじゃねよ」っていう気持ちで。999999999はそういうスタンスだということもわかってたし、そこに対して含みなしにチャレンジしたからこそ香港行きが決まったし。まあ、決勝も余裕でしょう。世界獲ってもらわないと、高岩のメンツもねえって話ですよ。
VOLT:VANSの大会に関して、俺は結構強い想いがあって。メンバー3人はずっと音楽やってきてて、「普通じゃねえぞ、今の状況は」ってドラムの山内くんが言ってるのを聞いたりしてて。俺は見せつけてやりたかったんですよ、3人が今までやってきた土台っていうのを。メンバーの音を俺を通してさらに加速させて、ぶつけて、それで1位をもぎ取りたかったんすよ、ガツーッ! と。
RYO-CHANG:いい話だ。
──THE THROTTLEと999999999、それぞれ転換期を経てなお独自の活動をしているバンドだと思うんですけど、最後に今後の展望を聞かせてください。
RYOCHI:自分らがカッコいいと思うことやって、そこにカッコいい奴が集まって、その繋がりが広がっていけばいいかなと。自主企画の「9vement」っていうタイトルもおふざけ半分でつけたけど、999999999の改革というか、そういうことが出来たらなと。そのためなら別にどんなことをやってもいいんじゃないかなって、本当にカッコいいと思うことであれば。今後もそういう活動が出来ればなって俺は思います。
VOLT:展望…。俺はもう絶対全力なんで、目標っていうか絶対ライブ終わったあとに吐きそうになって立てないっていうくらいの状況までは追い込まないと、ライブをやってる意味がないんで。でも、やっぱりはじめてのおつかいを見て泣けるように。
RYOCHI:どういうこと?(笑)
VOLT:ピュアとか全力とか、そういうのが足りてないような気がして。世の中に。だから、そうでありたいのが軸であり、RYOCHIさんが言ってたように「こうじゃなきゃいけない」っていうのを覆すっていうのが俺の軸なんで、聴いてくれる人とか観てくれるに「こうじゃなくていいんだ、自分も頑張ろう」って思ってもらえるように全力でいく。それは一生の展望っすわ、999999999やるうえで。それで若い子が「うっわ、バンドやろう! VOLTくんみたいに暴れ散らかそう!」みたいになるのが夢だし、一生の活動だと思ってます。
RYO-CHANG:俺の答えはひとつっすね。ガチのライブハウス出身のバンドとして紅白歌合戦、武道館、ドームツアー、必ずやってやりますよ。そして、THE THROTTLEが信頼するファミリーとともに教科書に載ることですかね。大暴れしてたら、教科書に載るんです。そういう感じで、非常に難題ですけど、シーンを変えてやります。それが夢であり、夢で終わらせてはいけない部分だと思っています。もちろんこれは、ビジネスを含めて。ここまで大理石を固めるように1cmの階段を緻密に登ってきたのは、僕の活動のなかでTHE THROTTLEしかないし、これだけ汗をかいて声を枯らしているバンドは他にはいないんで。だからこそ、下克上。百姓一揆っすね。以上です。
VOLT:俺、今日ちゃんと遼くんと話して、また一個尊敬できるところが増えたっすね。ちゃんと物事を捉えられてる。プロデュース、DIY、ビジネス能力。それ、吸収っていうか俺も欲しいなって思います。改めて、ハイブリットで全力で行きますんで、これからもよろしくお願いします、高岩の兄弟。
RYO-CHANG:ヨロシクっす!