新宿LOFTで印象に残っている思い出
——歌舞伎町のLOFTで印象に残っている思い出を1つずつ教えて下さい。
SHIGE:パッと浮かぶのは、ライブ後のオムライスがやっぱりかな(笑)。これはもう、歌舞伎町のLOFTならではのものじゃないですか。ライブのメッセージやタイトルとかをケチャップで書いてくれるのが、出てる人間からしたら、ここでライブしてよかったなみたいなのがありますけどね(笑)。
——逆に毎回オムライスで、「また?」とかって思います?
SHIGE:そうですね(笑)。
——あっ、やっぱりですか(笑)。
一同:(笑)。
SHIGE:回を重ねると、今日は何て書いてくるんだろうなみたいな(笑)。でも書いてくることが、たまに予想を裏切るようなことがあるので。
——そこは私たちも戦っていかなきゃダメですね(笑)。
SHIGE:あれは大事だと思いますけどね(笑)。
ryo:歌舞伎町のLOFTで楽屋を片付け終わって、自分たちの荷物もまとめてホールに出た時に、打ち上げのセッティングがされていないとやっぱり寂しいと思いますね。「あれ、今日はないの?」って思っちゃうんで。やっぱりライブと打ち上げがセットで、昔ながらの打ち上げありきのライブみたいなのが、当たり前にあるのがLOFTのいいところかなと思います。最近は打ち上げをやらないバンドが多いらしいじゃないですか?
——そうですね。ジャンルに関わらず、昔に比べると減ってる気がします。
ryo:対バンしただけじゃわからない、対バン相手が何を考えているのかとか、機材の話や音楽や曲だったり、プライベートとかも全然関係のない異文化交流みたいなものが、打ち上げが一番し易いですよね。その打ち上げが当たり前にセッティングされてるLOFTっていうのは、貴重かなって。
aie:確かに。そういうライブハウスは減りましたね。
ryo:「メンバーの家に機材を置きに行ってとかがあるんで、打ち上げはちょっと」っていうのが多いって、結構話に聞くんですよね。
SHIGE: LOFTって聞くと、黒と白の床の模様が浮かぶのって、僕だけですかね?
ryo:市松模様?
SHIGE:はい。LOFTって言ったら、あのイメージがありますね。
aie:確かに新宿LOFTの床はイメージにありますね。
——今は市松模様のライブハウスも増えましたよね。
aie:うん、増えた。
SHIGE:元々は憧れているライブハウスだったので。自分のバンドのENDLESSで、一番最初に東京でワンマンをやったのはLOFTだったので。憧れのライブハウスで、あの黒と白の模様になってるっていう印象ですかね。
ryo:老舗ですからね。さっきの幸也さんの話もそうですけど、ずっと続いているっていうのは、それだけ重みがあるということで。そこに生息している人が二人(幸也とaie)も(笑)。
aie:LOFTにいすぎて、1つに選べって言われても…。「今週限定でいいですか?」みたいな(笑)。新宿LOFTっていうライブハウスは昔から憧れですし、好きだったから、そこで今いろいろやったりできるのは嬉しいですけど。
SHIGE:新宿LOFTに出演しているという意味では、ダントツに幸也さんが多いんじゃないですか?
幸也:20数年出てますからね。
aie:すごい!
SHIGE:そうですよね。ものすごいと思うんですけど。
幸也:印象でいうと僕の場合は、前の前のバンドのD≒SIREが解散するタイミングと、次のバンドのJILSが結成するタイミングと、LOFTが西新宿から歌舞伎町に移転するタイミングが同じだったので、勝手にすごく運命みたいなものを感じていて。中学生くらい頃から新宿LOFTに出れるバンドになるっていうのを目標にずっとやっていたし、D≒SIREの解散の仕方が仕方だったので、そのリベンジに燃えていたんですよね。「次のバンドは絶対にやってやるぜ!」みたいな。その時にLOFTが歌舞伎町に移転するって話を聞いて、しかも時期を聞いたら1999年にOPENということだったので、何回か話しているエピソードなんですけど、当時のLOFTに連絡を取って、まだ工事中の歌舞伎町LOFTに、「ここがOPENしたら、俺の新バンドの1発目のライブをここでやらせてくれ」ってお願いしに行って。だから「1999年中に、必ず俺はLOFTで1stライブをワンマンでやるんだ」っていうのを目標に、新バンドを結成する準備を進めたから。結果、1999年12月24日に初ライブをJILSはやるんですけど、その時は本当にそれだけを目標に、邁進してたから。だから今でも印象は、その時の印象ですよ。歌舞伎町のLOFTって言われると、工事中のLOFTを1回見に行って、「今年中にここで絶対にやってやる!」みたいな。そのイメージが今でも強いですね。17年も経ってしまいましたけどね。
——LOFTで、あれはやっちゃったなっていうような話ってありますか?
aie:やっぱり、打ち上げじゃないですか?(笑)LOFTのスタッフって、割と仕事が終わってからLOFTで飲んでるから、メンバーと同じように酔っ払うじゃないですか。それがたまにシンクロするから、そうなるとやばいなっていうのが。打ち上げ会場のホールで飲んでて、BARでDJイベントとかをやってる時に、酔っ払って遊びに行っちゃったりとかして、いいことだとは思うんですけど翌朝起きると、「あっ、やっちまったな」っていうのは。で、人の写真を見ると、俺がパンツを履いてないとかも、もう“あるある”ですね(笑)。
一同:(笑)
SHIGE:新宿LOFTでお酒を売ってくれなくなったことが、僕は…(笑)。
一同:(笑)
SHIGE:もうアイツには、酒を出すなみたいな(笑)。
——確かスピリタスでしたよね(笑)。
ryo:ここ(SHIGEとaie)は、その共通項があるな(笑)。
幸也:札束をLOFTのBARに叩きつけてましたからね、この人(笑)。「金を出すから酒を売れよ!」って言ってて、スタッフが「もうありません」って。
一同:(笑)
SHIGE:スピリタスがなくなって、「もうないのか? 在庫を持って来い」って僕が言ったんですけど、「もうありません」って(笑)。
幸也:あれはもう、本当に…。ゴジラっていう映画があるじゃないですか。ゴジラが上陸して放射能の火炎みたいなのを吐きながら「ガァ〜」って来たら、町の人たちが「きゃー!」って逃げるじゃないですか。あんな感じでしたね(笑)。SHIGEさんが「ガァ〜」って来たら、LOFTのスタッフが「やばいー!」って、みんなが仕事を放棄して逃げるみたいな(笑)。
一同:(笑)
幸也:ゴジラを見ましたね(笑)。
——スピリタスが本当になくなりましたからね(笑)。
SHIGE:あっ、あの時は本当になかったんですね。
aie:もう置くのをやめたんですよ。
SHIGE:えっ!? もしかして、僕の所為で?
一同:(笑)
——きっかけかもしれませんね(笑)。
幸也:間違いないでしょうね(笑)。ああいうことが起こるっていう酒は、もう販売するのは止めようって(笑)。
aie:歴史を作ってる(笑)。
SHIGE:じゃあ、僕もちょっとはLOFTに貢献できたっていうことですかね(笑)。
ryo:貢献なのかなあ(笑)。
aie:LOFTの平和に(笑)。
一同:(笑)