音楽を始めた三者三様のきっかけ
——音楽を始めたきっかけと時期はいつ頃ですか?
椎名:僕は中学2年か3年の時に、パソコンでゲームミュージックを作りたくてパソコンを買ったんですね。元々は、自分が歌うとかってことは考えてなくて、このゲームをイメージして音楽を作ったらどうなるんだろう、とかっていうのに興味があって。例えばシューティングゲームだと、当時、コナミって会社が出していた“グラディウス”っていうゲームが流行ってたんですね。コナミっていう会社のゲームの音楽はどれも素晴らしいって話題だった時期で。で、ゲームミュージックを作りたくて始めたのがきっかけでした。パソコンでプログラムなんで、キーボードも触らないし、ギターも触らないで、英語をタップして音を作ってましたね。『C』って入れたら『ド』が出て、『C』で『5』って入れると、Cの5こ高い音が出てっていう感じで、そういうプログラミングをして音楽を作ってました。
松本&涼木:すっげー!
椎名:でも全然でたらめにですよ。計算高くなんて出来ないから。同時に出る音も、確か最大で4音しか出ないので、和音を1つ鳴らしたら、後はベース音しか鳴らないとかなんで。そんなんで打ち込みで曲を作ってて。2人組を結成してSURFACEになった時も、最初は僕が全部打ち込んで曲を作ってたんですけど、デビューする時になってパタッと全部止めたんです。面倒くさいって言って。
一同:(笑)
椎名::生ドラムを叩いているのを見てて、「あれでいいじゃん! 他の人に頼んだ方が楽だね」って言って、もう打ち込まなくなりました。
涼木:それ以来、一切打ち込みはされてないんですか?
椎名:うん。デビューしてから19年は一切打ち込んでないです。
松本:19年ってすごいですね。
椎名:来年20周年!(笑)こんな感じです、僕は。
涼木:バンドとかミュージシャンの方って、結構ゲーム好きだったりしますよね。
椎名:多い! 俺は今でもやってるしね。
涼木:フォークとかロックをやってる方でも、結構デジタル音が好きだったり。
松本:確かに!
椎名:テクノが好きだったりするよね。自分たちでは絶対にやらない癖にね(笑)。聞くのは好きだよね。松本くんのきっかけは?
松本:僕が小さい頃から、家に楽器があったんです。
——ギターとかですか?
松本:クラシック・ギターとピアノがあって。いつの間にか触ってて、いつの間にか習ってて。
椎名:もう天才気質ですね。英才教育みたいなもんですね。
松本:(笑)英才教育みたいな感じかもしれないです。
椎名:素晴らしい。今もどっちも弾けるんだっけ?
松本:はい。それで遊びという遊びも、ギターの上にビー玉を落として、ギターのホールに落ちたら負けっていうゲームをやってました(笑)。
一同:(笑)
椎名:ネックの方に向けて落とすんじゃなくて?
松本:それは、反則なんです。
椎名:なるほどね。ちゃんと穴が開いてるホールの上の弦の上に落として、「バイ〜〜〜ン」ってなって穴の中に落ちたら、負け?
松本:負け。
一同:(苦笑)
松本:一番すごい得点が得られるのは、ふすまの溝に沿ってネックを真っすぐちゃんと置いて、ホールの上の弦の上に落として、穴に落ちずにそのままネックを越えて、ヘッドを越えて、そのままふすまの溝までビー玉が転がって行ったら、もう最高得点です(笑)。
一同:(笑)
椎名:それは誰と競ってたの?
松本:1人です。
椎名:(笑)だよね!
一同:(笑)
椎名:お〜、やっぱり根暗だわ(笑)。
松本:これが僕が音楽を始めたきっかけです(笑)。
一同:(爆笑)
椎名:面白いわ(笑)。今度3人でアコースティック・ギターの上でやってみよっか。
一同:(笑)
椎名:狙い所は、やっぱり6弦の太い方のところから?
松本:いや、それだと点数が低いですね。3〜4弦の方からいかないと。
椎名:あっ、ごめん、ごめん! 点数が高いと思ってた。気を付けるわ。
一同:(笑)
松本:しかもナイロン弦じゃないといけないんです。
椎名:クラシック・ギターだもんね(笑)。くだらね〜(笑)。もういい? 大丈夫?
松本:大丈夫です(笑)。
椎名:(笑)涼木くんのきっかけは?
涼木:僕は、至って健全な入り方だったんで(笑)。
一同:(笑)
椎名:健全にヴィジュアル系はいかないでしょ? 絶対に何かあったはずだよね(笑)。
涼木:(笑)一番シンプルに言うと、母親がバンギャルだったんですよ。
一同:へー!!
涼木:小学生の時に、夕ご飯の時間になって、父親が仕事から帰って来て、「あれ、母さんは?」「いないよ」って。で、夜11時頃にPENICILLINの物販を持って、帰って来て。
一同:(笑)
涼木:お弁当と一緒に買って帰ってくるみたいな(笑)。「ごめん、ごめん。でも、おみやげ買ってきたから」って言って、PENICILLINの缶バッヂとかを出して(笑)。そういう家庭だったので、自ずと車や家の中とかで様々なロック・バンドの音楽が流れてて。周りの友達とかは、モーニング娘。とかを聴いてる世代だったんですけど。
椎名:ずっと家でPENICILLINが流れてて、「愛に気付いてください♪」ってHAKUEIさんが歌ってるわけだもんね。
松本:その曲(『ロマンス』)って、『すごいよ マサルさん』の主題歌ですよね。
椎名:あー、懐かしい!
涼木:そういう感じだったので、洗脳まがいに、もう自然と楽器を持ってライブハウスに行ってました。
椎名:当たり前になっちゃってるから、メイクすることに抵抗がなかったんだろうね。ましてやHAKUEIさんは、憧れてもおかしくないほどのすごいイケメンだしね。
涼木:結構根強いなって思います。今でもガキの頃に見たものとか、入ってきたものとかがずっと正義で。キラキラした世界とかが今でも消えないですね。
椎名:例えばYetiが、もう1回メイクをすることがあってもおかしくないってこと?
涼木:いや、メイクはもうしないと思います。
椎名:それはないんだ。それとこれとは話が別なんだね。
涼木:歳を取ると、サムイなって思うんですよね。
椎名:そうは言っても、30歳以上でメイクをしてる人はいっぱいいるし、PENICILLINも今だにメイクをしてるよね。
涼木:1回止めて、またやるのがサムイなって。
椎名:あっ、なるほど! 貫き通せばいいっていう感じなんだね。
涼木:そうですね。
椎名:あ〜、見たかったな〜。涼木くんが音楽を始める時には、もうヴィジュアル系になろうって思ってたの?
涼木:そうですね。ヴィジュアル系の音楽を、ガキの頃から高い比率でずっと聴いていたので、そういう派手な服を着て、髪の毛を上に立てて、シャウトしてっていうのが当たり前というか。
——一般的な感じで言うと、健全というのとは違う感じがしますけど…。
椎名:そういう意味では健全じゃなさそうに聞こえますけど、親の影響でそのまま素直に、健全に、ヴィジュアル系にいったってことですよね。
松本:なるほど。
涼木:そうですね。ビー玉を落とすとかは、僕は…。
一同:(笑)
椎名:おー、きたきた! ディスられた、ディスられた(笑)。
松本:いやいや、全然。おはじき遊びをみんなしたじゃないですか。それと一緒です(笑)。
一同:(笑)
涼木:みなさん、興味深いです。
椎名:やっぱりミュージシャンって、三者三様なんですね。たくさんの数のミュージシャンがいますけど、その数の分だけみんなきっかけが違うんでしょうね。面白いですね。