V-ROCKを基軸とした新宿LOFT主導の企画「master+mind」が、2013年の年始からROCKフェスティバル【Rock is Culture】を開催し始め、今年で5回目となる。その最終日となる2月28日にKαinとGOTCHAROCKAの2マンを開催! Kαinから幸也、GOTCHAROCKAから樹威を招いてのボーカル2人のスペシャル対談が実現!!
出会いや互いの印象、そして28日にはスペシャルなことが起こることを思わせる内容など、ガッツリ語って頂きました! ここには掲載しきれなかった音楽を始めたきっかけやボーカルに対するお互いの考えなどは近日web Rooftopにて公開! この対談を読んだら、さらに2月28日が楽しみになること間違いなし!!
[interview:河西 香織(新宿LOFT)]
2人の出会い
——お2人の出会いはいつ頃ですか?
幸也:出会ったの自体はすごく昔で、俺がJILS(Kαinの前のバンド)の頃だったと思うんですよね。仙台でJILSがライブをやった時の打ち上げに、関係者に連れられて樹威が来てたのが、直接会って話をした最初だったと思います。
——90年代ですか?
幸也:JILSは1999年から活動開始しているので、2000年になってからだった気がします。なので15〜16年前くらいですね。今は閉店してますが、仙台のスーパーレコードの主催で割とよく仙台に呼ばれて、一時よくライブをしていたんですよ。俺は別に仙台に縁もゆかりもなかったんですけど、JILSがメイン・アクトで呼ばれて、そこに仙台の若手が出るっていう不思議な感じで(笑)。その頃にオープニングみたいな感じで出てたのがナイトメアとか、DOG in ThePWOのメイ(Ba)とかが若手でいましたね。だから仙台の年下のバンドマンは割と知り合いが多いですよ。その頃に関係者に紹介されて打ち上げで樹威に会ったのを覚えてますね。
樹威:JILSでワンマンでいらしてて、スーパーレコードのジミーさん(店長)に「打ち上げも参加していいんですか?」って相談したら、「大丈夫だと思うから、是非打ち上げも」って。僕はLuinspearってバンドをやっていたんですけど、メンバーが抜けて2人しか残ってなくて、存続するか、しないかって時だったんです。その時にCDを持って、初めて幸也さんにお会いして。昔から僕はD≒SIRE(JILSの前のバンド)をすごく聴いていたので、そのお話とかもさせて頂いて。打ち上げでサングラスを取ってくれたんですよ。「あっ!」って思ったのを覚えてますね。
幸也:すごいことを覚えてるね(笑)。
——その時のお互いの印象を覚えてますか?
幸也:樹威は会う前から俺のことを知ってくれているからイメージみたいのはあったと思うんですけど、僕は正直、Luinspearっていうバンド名は聞いたことあるよって感じで。どこの地方でもそうするんですけど、その地元のライブハウスの店長やイベンターとかに、「今、伸びてきているバンドや推していきたいバンドとかはいるんですか?」って話をするので、その中でバンド名は知っているくらいで、人としての印象はまだなくて。挨拶に来てくれて、打ち上げにも参加してくれて、「あっ、仙台のバンドマンなんだね」って感じでしたね。
樹威:僕は、CDも何枚も持っていて、デモ・テープまで持っていて。
幸也:あっ、そうなの!?(笑)
樹威:はい。大阪にジーズってレコード・ショップがあったじゃないですか。
幸也:あった、あった。
樹威:あそこに『TEAR』のデモ・テープのサイン入りとサインが書いてないのが2つ並んでて。でもサインが書いてないのが限定盤だったんですよ。「どうしよう」って思って、とりあえず両方買って(笑)。
幸也:お買い上げ頂いたんですね。有難うございます(笑)。
樹威:でもサインが書いてある方は開けれないなって思って、限定盤を開けて聴いてましたね。そんな感じだったので、会った時は恐れ多かったですね。だから僕が打ち上げに参加していいのかなって思って、何度もジミーさんに聞いてました(笑)。会った時は本当にすごく嬉しかったですね。
——テレビじゃないですけど、違う世界の人が目の前にいる! みたいな感じですよね。
樹威:あっ、そうですね。ちょっと怖い人なんじゃないかなって、最初は思ったりもしたんですけど、気さくにいろいろと話してくれて。その時はまだ深く何かを話すっていうのはなかったんですけど、それから僕が東京に出てきてまた再会してって感じでした。
現在の印象
——現在のお互いの印象はどうですか?
幸也:今の印象は、ボーカリストとしてのポテンシャルはすごくいいなって思ったから、樹威にはもっと売れて欲しいなって。GOTCHAROCKAをちゃんと観るのは今度が初めてなので、楽しみですね。現在進行形でどんなボーカリストになってるのかなっていうのが。偉そうですけど(笑)。やっぱり自分に縁のある子には単純に成功して欲しいじゃないですか。地方とかに行って会う若いバンドマンって人生でいっぱいいて、ほとんどの人が消えていくし、失礼ですけど僕の記憶からも消えていくから。でも、貫ける人って本当ごく一部で、そういう意味では彼は有言実行していて、ヴィドール(GOTCHAROCKAの前のバンド)もすごくいいバンドでしたし、ちゃんと数字的な成功も収めたと思ってますし。そこはすごいリスペクト出来る部分ですね。良くないことかもしれないんですけど、ある程度キャリアを重ねて、このシーンの中で先輩になっちゃうと、初対面のバンドマンって「昔から幸也さんのことが好きだったんですよ」って言うんですよ。だって初対面で「俺は全然幸也さんのことが好きじゃなかったんで」って言う人はいないから。だから言われても俺は、話半分でしか聞かないんですよ。だけど樹威の場合は、本当に詳しくて。何だったら俺よりよく歌詞を覚えてるんじゃないかくらいの愛情を感じたことが何度かあって(笑)。それは単純にソング・ライターとして嬉しいじゃないですか。自分が過去に書いた曲をそんなに愛してくれてたんだなって。1〜2回、俺の曲を歌ってもらったこともあって、すっごい上手いんですよ。俺より上手いなって(笑)。
樹威:いやいや(笑)。
幸也:声も俺は好きだし、視点が変わるかもしれないんですけど、作曲家として自分の好きな声を持っているボーカリストが自分の曲を嬉しそうに歌ってくれているのは、一番嬉しいことですよね。それは、彼が頑張ってミュージシャンとしてずっと貫いてくれて、プロになってくれたから出来ることじゃないですか。確かSHIBUYA-AXとかだったよね?
樹威:そうですね。幸也さんがギターを弾いて。
幸也:そう、俺がギターを弾いて樹威が歌って、D≒SIREの曲を演ったりしたよね。
樹威:すごいメンバーでしたよね。未散さんと…。
幸也:そうそう、KISAKIがベースで。樹威本人も気持ち良かったでしょうし、俺も横で観てて、「こいつ格好いいな。いいボーカルだな」って思って。
樹威:(笑)
幸也:嬉しいですよね。想い入れのある人がやってくれるっていうのは、よくあるイベントとかでセッションしましょうかっていうのとはちょっと違うじゃないですか。だから嬉しかったし、そういうのがすごく印象としては残ってますね。
樹威:結構何回かセッションでも…。確かなんばHatchでも。
幸也:あっ、やったね! 割とビッグ・ステージばっかりでやってるね(笑)。樹威はすごくボーカリストとして素晴らしいなって思ってます。
——樹威さんは幸也さんと初めて会った時との印象で変わったことはありますか?
樹威:あんまり印象は変わってないですね。だからブレない方なんだなって。