新宿LOFT
——今年の10月で新宿LOFTはオープン40周年を迎えるんですが、お2人とも歌舞伎町に移転してから新宿LOFTに何度も出演していただいてますが、こういう所に歴史を感じというような、新宿LOFTの時代の流れみたいのを感じることってありますか?
卓偉:ありますよ。やっぱりチェッカーフラッグのステージっていうのがもうね。市松模様がLOFTだっていう意識を誰しもが持ってるでしょうし、あと場所が変わっても、結局LOFTに出られてる方って、やっぱり昔からの新宿LOFTのフリークスの人たちがステージに立ってるわけじゃないですか。ライブのスケジュール表を見たときに、これだけ昔からやってる人が出てるっていうのを見ると、やっぱりLOFTって歴史がある箱だなって、毎回思い知らされますけどね。僕はそういう感じですかね。
葵:僕は、“匂い”ですかね。鼻がいいのか分からないんですけど、いろんなところに行くと、匂いを嗅いでしまう癖があるんですよ。匂いフェチではないんですけど。やっぱりすっごい沢山の汗とかが染み込んでるんだろうなみたいな“匂い”は感じます、LOFTには。いろんな人がステージに立ってるんだろうなと思う香りと言うか。あんまり上手く表現できないんですけど。あとは楽屋とかの呪いのような貼り紙とか…。
一同:(笑)
葵:いっぱいセットリストが貼ってあるじゃないですか。あれを見るのも楽しみですね。過去に出られたたくさんの方のとか、そういう所とかですかね。
中島卓偉×葵-168-による2マンの意味を感じられる日に
——今回、最後にセッションを行なっていただけるとのことで、そちらもとても楽しみです!
卓偉:そうですね。対バンをさせてもらう時は、セッションがある方がお互いのファンの方にも喜んでもらえると思うので。
——ではその辺りも含め、5月17日公演への意気込みをお願いします!
葵:恐れ多いんですけど、同じソロ・アーティストとして同じ舞台に立てるのを、楽しみにしてます。
卓偉:いやいや、とんでもないです!
葵:この前ライブを観させてもらうまで、本当に怖かったんですよ、実は…。
卓偉:えっ、僕が!?
葵:はい。アー写とかは、見た目もすごい綺麗な方なんですけど、なんか威圧感があるんですよ。
一同:(笑)
卓偉:何でそんなイメージなんですかね〜(笑)。会ったことがない人の印象が先走りしてるみたいなんですよね。ずっとそうなんですよね。デビューする以前から、会ったことのない人の印象が悪いんですよね。
葵:悪くはなかったですよ(笑)。悪くはないんですけど、怖いなって。この前のライブを観るまで、卓偉さんの立ち位置と、お客さんとの距離間はもっと遠いのかなって思ってたんです。一体感というよりも、見せつけるようなライブというか。失礼な言い方をしていると思うんですけど…。
卓偉:いやいや、大丈夫。
葵:だったので、自分とは全くタイプの違うやり方なのかなって思っていたので、ちょっと怖いなって思いながらライブを観に行ったんですけど、まず、お客さんとのすごい一体感に驚いて、卓偉さんの人柄に驚いて「あっ、お話できるかもしれない」って。
一同:(笑)
卓偉:全然しゃべりますよ、本当に(笑)。
葵:怖かったんで、主催者さんから「セッションとか」って言われても、大丈夫かなって(笑)。アーティストさんとお客さんって似るというか、イメージが一緒になると思っていて、卓偉さんのお客さんを見ていたら、すごい温かい方ばっかりだなって。卓偉さんって素晴らしい方なんだな、って改めて思って。卓偉さんと並べるのも楽しみですし、そのお客さんの前で自分がアプローチできるのも楽しみなので、自分が持てるすべてを出し切れるようにしたいですね。僕、LOFTでバンド形式のライブをやるのが、実は2回目なんです。前回は2年前だったんですけど、体調を崩しちゃって喉の病院を回ったりしながら本番を迎えた感じで、本当に悔しい思いをしていて。卓偉さんとは別の話になっちゃうんですけど、そのリベンジも兼ねつつ。何より、卓偉さんと一緒にできる日っていうのを楽しんで頑張りたいなと思ってます。
卓偉:あー、嬉しいです! ありがとうございます! 僕としてはですね、とにかく葵くんのファンに嫌われないように(笑)。
一同:(笑)
葵:絶対、大丈夫ですよ!(笑)
卓偉:失礼のないように(笑)。九州の福岡の出身なんで、基本的に礼儀ありきの街で育ってるから、失礼なことがあっちゃいけないっていう感覚を叩き込まれて生きてるので、イベントこそそういう人間同士の個人の気質とか、人間性が出ると思うんですよね。たとえばお互いの曲をお互いのファンが聴いていなくても、2人が一緒にやってる意味があるんだなって思ってもらえるような内容にしたいですしと、ステージに立つ人間同士がいいライブをやるだけじゃなくて、新宿LOFTっていう場所でやらせてもらう以上、ステージもフロアも「今日は良かったね」って思えるような空間を作れるようにやるべきだなって、すごく思うんですよね。そうなればいいかなって思いますね。
——そうですよね。みんなが楽しいって感じてくれるよう、私たちも頑張ります! 当日もよろしくお願いします!
photo:Rie Suwaki