大阪在住のイラストレーター原田ちあき。イラストだけでなく絵画や漫画連載、ライブ・イベント出演など幅広く活動する彼女。現在は『よいこのための悪口メーカー』として活動中。ロフトプラスワンウエストでは1月29日にイベントに出演。関西カルチャーの気になる女の子、原田ちあきが今コーナーに登場!(interview:松本尚紀/LOFT PLUSONE WEST)
誰しもが美術に触れられる、新しい機会
―原田さんの絵を、CDジャケットや大阪の街の看板でも目にします。一目で「原田さんの作品だ!」とわかる独特な絵だと思いますが、絵を描き始めた時からこういう絵柄なのでしょうか?
原田:小さい頃から、絵はずっと好きで描いてはいました。でも、周りから変に思われるのが嫌で、ずっとマンガチックな絵ばかり描いてたんです。今の絵柄で絵を発表したのは、20歳ぐらいからです。
―原田さんが『よいこのための悪口メーカー』として発表されているイラストは、時に誰しもがハッとするような、ドキッとするようなイラストとメッセージだと感じます。イラストを描く際に参考にしているモノや事、出来事などがあるのですか?
原田:大体は、自分がモヤモヤしている事を、いろんな視点から見て描きます。嫌な人間(と周囲から思われている人)にも、その人なりの正義があって発言しているんだなぁとか考えながら描くんです。そうすると色んな人の気持ちになれて、楽しいしちょっとすっきりする。
―こういった絵は、いつ頃から描かれているのですか?
原田:2013年の年末からです。それまでは、もう少し細密に描き込んだイラストばかり発表していました。
―普段、お家でされている事や趣味などを教えてください。
原田:趣味は寝る事と、絵を描く事です。仕事で絵を描いて、休憩時間に別の絵を描くみたいなことを繰り返し続けています。後は、絵に煮詰まったら神社かお寺に遊びに行きます。
―その趣味などが、作品に影響していることはありますか?また、どう影響していますか?
原田:趣味以外もぜーんぶ私の作品のごはんです。おいしくいただきます。
―イラストレーターとして、今後どういった活動をしていきたいですか?
原田:私の絵を好きになってくれた人や、苦手だなとか思ってくれた人を大事にしたいです。そういう人と一緒に育っていけたらなと思うし、そういう人たちに向けて、新しい美術を見にくる入口を作りたいです。例えば、現代アートのような閉鎖的な環境で、奇抜なことをやってる人間が評価されるのは悪い事ではないんです。ましてや、そこで市場や面白みが確立しているから、それを否定するつもりはないんです。でも、なぜ新しいお客さんが入りづらい環境を作るのかは疑問ですし、奇抜なことをするのに必死で、そこを変えようとしている人をあまり見たことがないんです。「わかる人だけにわかればいい」みたいな感じですかね。現代アートの中の人たちが、何かを失うのが恐くてそこにいるしかないなら、特に失うものがない私が新しい場所を作りたいです。
―音関係のご友人が多いと思いますが、原田さん自身がイラストレーターとして、どういう形で音楽と関わってきましたか?また、今後、音楽に限らず他ジャンルの表現者の方とどう関わっていきたいですか?
原田:そうなんですよ~。CDジャケットやフライヤーを描かせて頂いたり、グッズのデザインをさせていただく事が多いです。そういう仕事ももっとたくさんしたいし、アイドルやバンドマン、漫画家さんとかともっとお話してみたいです。いろんな事が知りたいし、いろんなものが見たいですね。
何が起こるかわからない!?
―12月6日、ロフトプラスワンウエストで開催された『少女、乙女、おんなのこ』では、作品展示などとは違い、原田さん自身が表(ステージ)に立ち、自分自身を表現されていました。作品で自分を表現する事と、自分自身で自分を表現する事の違いや、こういう所が難しい、楽しいなどありましたか?
原田:私はお喋り自体は下手なんだけど、お喋りするのは好きなので楽しかったです。作品は作品で私とは別で孤立しているので、どうしたらもっとかわいく見えるのかとかばっかり考えていますね。作品を見て恐い人だと思われることが多いので、ステージで自分自身がお話しする機会があるのは嬉しいですね。
―1月29日のイベントについて、共演者の方々とはどういった繋がりがあるのですか?
原田:11月中旬から12月初旬まで『きみでおめかし』という展示をしておりまして、そこで出会った方々です。ロフトさんが『きみでおめかし』を気にしてくださっていたようで、声をかけて頂いて実現したイベントなんです。ありがてぇです。
―実際に、展示でご一緒にした方と、同じ舞台上でイベントに出演するという事についてはどうですか?
原田:何が起こるかわからない感じなので、緊張しています。出演者もお客さんも、みんな仲良く楽しめればなと思いますね。
―最後にイベントに来てくれるお客さんにメッセージをお願いします。
原田:一緒に楽しいことをしましょうね。あなたが来て初めてベントは成立するのだ!!エイエイヤー!