真正面からぶつかってカッコつけるのが“王道”
──メンバーがそれぞれTHE TOKYOで好きな曲とかある? これをライブでやってる時は気持ちいいなぁとか。
リョータ:僕は一択ですね。「愛なんていらねぇ」が一番です。ボーカルのメロディ・ラインもそうだし、曲が出来ていく過程も楽しかった覚えがあるんです。結構初期に作った曲なのに、ベース・ラインが上手くハマったなってのもあります。
アツシ:この曲はハマが最初持ってきたんですけど、その時からメッセージ性と言うか、ハマの味が存分に出てましたね。
ハマー:「今回の曲はヤバい!」って言いながらホワイトボードにコード書いてたの覚えてるわ。
アツシ:ツカサは何が好きなの? 何か気になるわ。
ツカサ:『GOLDEN HOP』の収録曲じゃないんですけど、「ポニーは夏バテ」が一番叩いてて楽しいですね。去年の夏に結局一度もやれなかったのは心残りです。
ハマー:俺はやっぱり「お前がいなけりゃ(No No No)」かな。今まで書いた詞の中で一番いいものが書けたと思う。
──「方南町を抜けて〜」ってやつだよね? あれってカバーじゃないの?
ハマー:オリジナルですよ。
タイチ:ハマさんが書く曲ってカバーっぽいんですよ。なんか昔からあったような感じがして。
アツシ:タイチとハマが主に曲を書いてるんですけど、持ってくるラインが全然違うんだよね。
──『GOLDEN HOP』でタイチが書いた曲はどれ?
タイチ:あのアルバムで僕一人で書いたのは「彼女」だけですかね。あとは一緒に作ったりして。
アツシ:タイチが持ってくる曲って、なんとなくUKとかフォークの匂いがするんですよね。
タイチ:UKってのはあまり意識してないんですけど、フォークはありますね。
アツシ:その上でタイチはどの曲が好きなの?
タイチ:好きと言うか、ライブでぶち上がるのはやっぱり「不埒なフライデー」ですかね。この曲はこのメンバーになってほぼ初めて作った曲ですし。
ハマー:ちょっと冗談で俺がサビを「Na Na Na〜」って作ったらタイチが他の部分を作ってきて、って感じだったか。
タイチ:そうですね。それで最後、ハマさんがリフを付けてくれましたね。
──「欲望」とかは?
アツシ:あれはもともと俺とタイチで作った曲ですね。前身バンドの時からあったんですけど、このバンドになってリフのユニゾンがカッコいいんじゃない? ってことでああなりました。
──あれはイイよね。アツシの好きな曲は?
アツシ:俺はやっぱり「ROCK ROCK ROCK」が思い入れ深いですね。この曲は前身バンドのさらに前身の前身バンド、くらいの時に作って。当時とはもうサビ以外全然違いますし、今この曲で好きな部分ってサビ以外ですね。ドラマチックで好きです。
タイチ:当時「ROCK ROCK ROCK」を聴いてサビがめっちゃカッコいいなって思って。サビ以外変えてやる! ってめちゃくちゃにしました(笑)。
アツシ:あれは俺の青春をぶつけた曲ですね。
──THE TOKYOって“王道”を掲げてるよね。そもそもみんなが思う“王道”って何なの?
アツシ:そうですね…ストレートに、真正面からぶつかって、カッコつけて、ってことですかね。
──そういうことを体現してる日本のバンドってある?
アツシ:俺はTH eROCKERSですかね。昔働いてたクラブではROOSTERSが人気だったんですけど、俺は楽器できないし(笑)、そんな時にTH eROCKERSを知って、これだ! と思いましたね。
リョータ:ピン・ボーカルのバンド好きだよね。
アツシ:そうだね。ピンボって要は自分で自分を如何に表現しきれるか、みたいなところがあるから、みんな全力でカッコいいんですよ。音楽的なところだけじゃなくて、伊達さ、粋さ、トッポさとかを表現してるのがハマったんですよね。
──タイチは?
タイチ:王道って話になると、どんなジャンルにもその王道ってのがあると思うんですよね。日本のロックンロールが好きだからそれが王道ってわけじゃないし。でも共通してるのは、もの凄くシンプルで、もの凄く覚えやすくて、そういうのが王道なんじゃないかなと思います。バンドで言ったら、やっぱりROOSTERSは凄い好きです。2枚目のアルバムが凄い好きなんですけど、ポップかつ挑戦的で、今聴いても凄く新鮮で、そういう姿勢は学びたいですね。