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INTERVIEW

トップインタビューTHE TOKYO - 『大都会』ってのは誰しもが憧れる場所でなけりゃならねぇ

『大都会』ってのは誰しもが憧れる場所でなけりゃならねぇ

2019.06.09

 ついに奴らが動き出す。下北沢SHELTERにて行われる『THE TOKYOのDAI-TO-KAI』
 イカしたことをやってくれるに違いない、そんな確信を胸に彼らに話を聞いた。[interview:ミヤシタツカサ]

突拍子もない夢を語れる、なんなら叶えられるのがつまり、『大都会』

グラスについた水滴は既に乾き初め、山のようにタバコの吸殻の積まれた灰皿が幾つも置かれたこのテーブルの一点を丸く濡らすのみが、そこに酒が確かにあったことを物語る。

──そろそろさ、まとめてくんねぇかな? 一体全体、この『DAI-TO-KAI』、何をおっぱじめようってんだい?

アツシ:だからよ、この街には溢れているんだよ、いろんな奴が。見りゃわかんだろ?この安い居酒屋のこのテーブルだけでもリーゼントが二人にモヒカンだか辮髪だかわけわからねぇ奴がいるんだぜ?

ハマー:髪型一つとったってそうさ。だからこそ今、この場でそのいろんな奴がいるってことを声高に言わにゃならねぇんだ。

ドン:アイドルもバンドもたけのこみてぇにどんどん出てくるだろ?メイドがハードロックやったっていいさな。でもその突拍子もない夢を語れる、なんなら叶えられるのがつまり、『大都会』なんじゃねぇかな。

ツカサ:ここにはこんな面白い奴らが集まってんだぜ」って見せつけなきゃいけない。

たいち:まだまだ青二才かも知れないけどよ、酸っぺぇ甘ぇをその身に浴びてきた奴らが、今まさにドーンとその若くて青く臭えエネルギーをぶっ放すんだ。イカすだろ?

──なるほどな、確かにお前らみたいにウズウズしてる野郎がこの街には多いのかもしれないな。はちきれそうな力ってのを『大都会』には感じるぜ。

アツシ:ただよ、これは祭なんだよ。祭ってことはだ、つまり何が必要かわかるかい?

──わからねぇな、お前らみてぇのが持ってるそのエネルギーだけじゃ足りないのかい。

アツシ:足りねぇな。俺たちがそのエネルギーをぶっ放すのは大前提だ。だがよ、俺たちだけがいても意味がねぇ。ぶっ放して見せつけるんだ。そして見せつけるには相手が必要だ。そう、人なんだ。人が、それも大勢の人がいねぇと祭にならねぇんだ。トッポい奴らがステージの上で、「俺こそが一番だ」とカッコつける。それだけでもそりゃあイカしてる。でもよ、それをいろんなカッコして目一杯お洒落した奴らが一緒になって騒がねぇとよ、最高な夜には、祭典にはならねえ。

そう一息に言い終えると、最近禁煙を始めたらしい現代っ子ロックンローラーはレモンサワーをあおり、口さびしいのかいつの間にか頼んでいたスルメを齧った。

ハマー:聴かせる相手が、躍らせる相手がいねぇと、ロックはロールしねぇんだよ。

たいち:大都会って、人がわんさかいてこその大都会だろう? その夜、下北沢SHELTERは大都会の縮図になる。いや、『大都会』そのものになるんだ。

──なるほどな、なかなかの心意気だな。ドンはどう思うんだ?

ドン:俺らはここにいる、それだけさ。

面白い奴らはたくさんいるんだ

幾らか酔いが回ってきたのか、少し目のすわったドンはなみなみ入っていたはずのウーロンハイをグイと飲み干し、グラスをテーブルに叩きつけた。

たいち:兄ちゃん、俺は麦焼酎のソーダ割な、頼むぜ。ハマーさんよ、何か飲むかい?

ハマー:ビールをもう一杯もらおうか。俺たちもよ、そんな若い若いとは言ってられねぇけどよ、面白い奴らはたくさんいるんだ、ここらで一発ぶちかまさねぇとな。

ツカサ:そうさ、爆発だ!

──お前もようやく酔ってきたのか、相変わらずスロースターターだな。よし、アツシさんよ、ここらでバシッとこの企画『DAI-TO-KAI』をまとめてくんねぇかな?

アツシ:『DAI-TO-KAI』とは、THE TOKYOがお届けする今最もNOWでYOUNGな若々しい都会の多様なDIVERSITYをCITY SIDEで爆発させるBURST祭典PARTYである。

──おいおい、随分強引にまとめやがったな。わかったようなわからねぇような、何か深いことをのたまってるようでなにも言ってねぇような…。

たいち:そういうもんさ。いつまでも掴みきれない、だからこそ手探りで作ってくのさ。『大都会』ってのは誰しもが憧れる場所でなけりゃならねぇ。まだまだ隠居暮らしは早いぜ?

──わかったわかった。で、どんな奴らがその祭を盛り上げてくれるんだい?

アツシ:GAKUくん、新しいバンド始めるんだって? なんて名前? 『THE FOREVERS』<永遠>ヤラれた。バックヤードを出て一人、イイ名前だと思った。てやんでい、と気付けば何年経ったかな。永遠の旧友とまた街に繰り出す。

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──ほう、見知ったナカでバチバチやろうって言うのかい。そりゃ互いに手抜けねぇな。他には?

たいち:『学園祭』という男子達の墓場から、今夜もウメき声が聞こえる。あの日の恋がやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ! 彼ら青春の地縛霊が作り上げた哀doll(アイドル)、“THE TOMBOYS”! 成仏されちゃうぞ!

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まだ見ぬ猛者に度肝抜かれんなよ?

──なんだバンドマン王子さんよ、お前まで酔っちまったのかい? まぁいい、哀doll(アイドル)と来たか。あんたらみたいなのとぶつかって火傷で済めば御の字かな?

ドン:そうなったらそこまでの奴らだった、そういうことだろ?

ハマー:あいつらはそんなタマじゃねぇさ、じゃないと困るぜ。

──お前らが呼んだ奴らだ、そんな心配はしてねぇよ。ところでよ、この『DAI-TO-KAI』は8月、10月もやるんだろう? ここだけの話、もうメンツは決まってたりすんのかい?

ドン:そいつは言えるはずねぇだろ、奴さん、抜け目ないね。

アツシ:だけどよ、まぁ期待してて欲しいね。俺たちはこの1,2年遠く離れた街にもようやく顔出せるようになってきたけどもよ、THE TOKYOの名前の通りここ、大都会東京がホームなんだ。今回のTHE TOMBOYSもそうだけどよ、いろんな街のイカした奴らを呼びたいね。

ハマー:東京の奴らにも見せてやりたいね。まだ見ぬ猛者が各地の大都会に潜んでいるんだ。度肝抜かれんなよ?

たいち:そうは言っても今回は俺らのホーム、負けるわけにはいかねぇよ。もちろん、同じく東京をホームにしてるTHE FOREVERSもバッチバチでかかって来ると思うけどな。

──気合十分、それに次回以降の『DAI-TO-KAI』にも期待が持てそうだな。さあ、いよいよそんな猛者どもを迎え撃つお前らTHE TOKYOの紹介をしてもらおうじゃねぇか。ツカサ、言ってやってくれ。

ツカサ:OTOKO-GI、驚き、なんの木? シビれるその歌で突き刺して、包み込んで。ちょっとアタイをどうするつもりなの!? ところでトレードマークのスカジャン、カビが生えてるって本当?

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──こりゃもう駄目だな、イッちまってるぜ。近所のゲイバーばっかり通ってるからそんなことになっちまうんだ。もう今夜はお開きにしようや。

アツシ:今度会うときはもちろん、6月19日、下北沢SHELTER、『DAI-TO-KAI』でな。

たいち:待ってるぜ。

──それまでにはスカジャン、ちゃんと洗っとくんだぜ?

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LIVE INFOライブ情報

THE TOKYOのDAI-TO-KAI

6/19(水)下北沢SHELTER

出演:THE TOKYO、THE TOMBOYS、THE FOREVERS

OPEN19:00 START19:30

前売¥2,500- 当日¥3,000- ※ドリンク代別

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