Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューjammingOP(Rooftop2014年12月号)

結成10年にして初の全国流通盤が完成!
歪さも洗練も呑み込んだ多幸感溢れるオルタナティヴ・ミュージック!

2014.12.01

一度は解散という選択肢を選んだ理由

──今回のアルバムは、結成から10年分の楽曲すべてを詰め込もうと意図して作られたんですか。
田島:そうですね。解散前に作ったデモがズタボロの出来だったんで、ちゃんとしたものを録りたかったんです。最初のデモを出したのは俺がまだ10代の頃で、とにかくボコボコな感じだったんですよ(笑)。
──2枚のデモに入っていた曲は、今回の収録曲で言えばどの辺りなんですか。
滝:ほぼ入ってますね。「photograph」と最後に入れた「keep you see my eyes」は再結成後に作った曲で、あとの曲は当時ズタボロでどうにかしたかったものばかりです(笑)。
──全15曲中13曲が敗者復活したわけですね。
太田垣:お客さんからよく「デモの再販はないんですか?」と問い合わせをもらってたんですけど、あのデモだけは勘弁して下さいって感じだったんですよ(笑)。その代わりアルバムを作るので、時間はかかるだろうけど待ってて下さいと。これでやっと約束を果たせたのでホッとしてますね。
──2007年に一度解散という選択肢を選んだのは、どんな理由で?
滝:俺の掛け持ちしてるバンドがメジャーに行くことになって、jamming O.P.としての活動をセーブせざるを得なくなっちゃったんです。それまでのペースではできなくなってしまって、4人でこのバンドができないなら解散するしかないでしょ、ってことになって。
──3人で続けようとは思わなかったんですか。
太田垣:思わなかったですね。誰か1人欠けても続けるのはムリなんで。音楽的な部分はもちろん、人間的なグルーヴも大切なバンドですから。
──それが2年後には再結成を果たすわけですけれども。
田島:別にやりたくなくて解散したわけじゃなかったし、滝さんがやれることになったから、またやることにしたんです。
滝:自分なりにいろいろと経験を積んで、実力をつけてからjamming O.P.を復活させたかったんですよね。解散の話し合いをした時、俺が太田垣に「3年待ってくれ」と話したみたいなんですよ。俺は酔っぱらってよく覚えてないんですけど(笑)。でも実際、ちょうど3年ぐらいで戻ってきたんですよね。
太田垣:jamming O.P.をまたやることになって、滝に「お前、ちゃんと約束を守ってくれたんだな」って言ったら、「エッ、何のこと?」みたいに言われたんですよ(笑)。
滝:まぁ、3年ぐらいで自分が落ち着きそうな予感もあったし、実際その通りになったんだなと思って。
──憂いを帯びたメロディを緩急のついたアンサンブルで聴かせる「photograph」、フュージョンの要素も色濃くありつつ疾走感に溢れたメロディック・チューン「calling my name」というシングルにもなった2曲がjamming O.P.の持ち味を最も凝縮させたナンバーだと思うんですが、これらは自分たちの代名詞的な楽曲という位置づけですか。
太田垣:結果的にそうなった感じですかね。「calling my name」は特に、このバンドの特性みたいなものがだいたい入ってるので。
──だいたい入ってるし、ヘンなところでブレイクが入りまくるじゃないですか。つくづく一筋縄じゃ行かないバンドだなと思って(笑)。
滝:ブレイクが多すぎてノレないっていう(笑)。
田島:俺がそういうのが好きなんですよね。HOLSTEINってバンドが凄い好きだったのもあって。
滝:疾走感があって、プログレっぽい要素もある感じだよね。訳分かんないけど美メロって言うか。
──「alcohol and homeless」という6分を超える大作はその典型ですよね。プログレ的に目まぐるしく展開していく複雑極まりない構成で、怒濤のスクリーミングもあればコーラスの美しいハーモニーもある。最後はオーケストラまで登場して大団円を飾るという過剰さもあって(笑)。
滝:あれは誰も完成形を予想できなかった曲だったんですよ。なんであんなに複雑な展開にしたのか、自分たちでも思い出せませんからね。当時、19か20そこそこで作ったんですけど。
田島:バンドを始めて5曲目くらいに出来た曲なんですよ。俺が最初のスラップのリフを思いついて、それを滝さんちでちょこちょこ合わせて。
滝:気がついたら、もの凄くごちゃごちゃした構成になってて。
太田垣:エンディングをちょっと長めに録った以外はほぼ変わってないんですけどね。メロディを少し変えた部分はあるんですけど。
滝:全体的なフォルムは当時のままですね。まぁ、オーケストラが通り過ぎた後にギター・バトルが始まるっていうのも過剰だけど(笑)。
太田垣:あんなふうになるなんて最初は全然思ってなかったんですけど、チャックが録ってきたドラムを聴いたら、エンディングの尺が凄い入ってたんですよ。
滝:「この曲はフェイド・アウトで終わる予定だから長めに録っておいてね」とお願いしていたら、凄く長く録ってきた上に、最後は気持ち良く叩き終わってたんです(笑)。
チャック:俺の頭のなかでは、2人のギター・バトルを想像してたんだけどね。
田島:ギター・バトルなんて一度もやったことないじゃん(笑)。
滝:最後の引き延ばした部分はドラムのテンションがムダに上がっていくから、分量を落とせなかったんですよ。落とすと「ああ、もったいない」って感じになっちゃうので。それでギター・バトルを入れることにしたんです。
 

1st album
『broken words refuse me』

Sazanga Records SZNG-001
定価:2,300円+税
2014年11月19日発売

amazonで購入

【収録曲】
01. O.P.A
02. pothead
03. photograph
04. calling my name
05. stockholm
06. bridge
07. sex fire
08. crossover
09. ghost ship
10. hand
11. check my head
12. hole
13. waiting for
14. alcohol and homeless
15. keep you see my eyes

LIVE INFOライブ情報

jamming O.P. 1st album『broken words refuse me』release tour 2014〜2015
■2014年12月22日(月)
渋谷CLUB KINOTO
■2014年12月23日(火)
渋谷CLUB KINOTO
■2015年1月10日(土)
新潟GOLDEN PIGS
■2015年1月11日(日)
仙台FLYING SON
■2015年1月17日(土)
名古屋CLUB ROCK'N'ROLL
■2015年1月18日(日)
大阪BRONZE
■2015年1月24日(土)
高崎GUNMA SUNBURST
■2015年1月25日(日)
横浜club Lizard
 
COUNTDOWN JAPAN 14/15
■2014年12月30日(火)
会場:幕張メッセ国際展示場1〜11ホール、イベントホール
OPEN 12:00/START 13:00
問い合わせ:ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00〜19:00)
 
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