KAKATO結成の経緯
環ROY:ブッダブランドを聴いてかっけーってなったから。若い女の子たちがアイドルを観ててなりたい! って思うのと一緒。一ノ瀬くんは?
一ノ瀬:僕も一緒で、初めに聴いたのがパンクで、かっこいいって思ってギターやってるんです。
鎮座DOPENESS:俺はスチャダラパーだね。ちょうど中学生だった時に『今夜はブギーバック』が出て。
環ROY:そう考えるとうちら歳取ったねー。
── KAKATOのお2人が共通して影響を受けたアーティストっていますか?
環ROY:大体共通してますね。90年代のヒップホップが原体験じゃないですかね。
── 何でKAKATOを結成しようと思ったんですか?
鎮座DOPENESS:8年くらい前なんであんまり覚えてないけど…。
一ノ瀬:そんなに長いんですか?
環ROY:最近音源を作ろうとしただけで、結成自体は割と前ですね。ほとんどなにも活動してなかったから。
鎮座DOPENESS:常に活動してるわけじゃなくて、お互いの周期に任せてる感じ。KAKATOの1st作った時も、CMの音源作ってた時で疲れてどういうのが良いんだろ? って感じになっちゃって。ROYと、「曲作ろうぜ! 作らねぇと出来ねぇものもある!」って言ってね。
環ROY:1人で集中しすぎると風通しが悪くなったりしがちだもんね。
鎮座DOPENESS:なるんだよねー。
環ROY:視野が狭くなってきて気持ち悪いなーってさ、頑張らないで肩の力が抜ける感じのものを作ろうって。頑張らないことを頑張る感じ。
鎮座DOPENESS:当時ラッパーって何なんだろ? って考え込んでたからね(笑)。
── やはり、2人での作業というのは、1人に比べるとモチベーションが違いますか?
環ROY:違いますねー。
鎮座DOPENESS:だって、2人の方が単純に歌詞を書く量が減るじゃん(笑)。分担すると、自分にはなかった別の景色が出来たり。
環ROY:最近は最初から最後まで2人で書いたりしますね。一言一句全部話し合って。
── やはりお互いが持っているインスピレーションが違って良い刺激が受けられるってことですね。
環ROY:単純に客観性が増えますしね。
鎮座DOPENESS:歌詞は1人で書いてんの?
哲丸:はい。
環ROY:みんなで書いた方がいいよー。
哲丸:マジすか(笑)?
環ROY:すげーラクだから(笑)。
鎮座DOPENESS:みんなに思いついた言葉を適当に言ってもらうだけでも、相当インスピレーションが湧くと思うよ。
哲丸:でも、他人が書いたものを歌う感じがわからないなー。
環ROY:おれ、もう全部他人に書いてもらったもので歌いたいぐらいだよ(笑)。
一ノ瀬:でもバンドの場合は、音作りもメンバーが書いた曲をみんなで口出ししながらアレンジして完成させるから結局全作業を全員やってるんだよね。歌だけは哲丸が持って帰って1人で作るけど。
哲丸:僕らの曲はひとつひとつが短いんで、みんなで話してる時に「これは電波っぽいね」とか雑談のように曲の感想を言い合って書く歌詞が変わってきたりするんですよ。これがROYさんの言う「すげーラク」ってやつですかね。本当にラクです。
鎮座DOPENESS:親戚の小さい子とかに自分の音楽聴かせてる?
哲丸:聴かせてるー!
鎮座DOPENESS:喜ぶでしょ?
哲丸:めっちゃ喜びますねー。
鎮座DOPENESS:そんな気がするよ。
哲丸:それが「やりがい」みたいなね。
一ノ瀬:いいよね!
鎮座DOPENESS:快速東京は子供が喜びそうなイメージがあるわ。
哲丸:子供が喜んでくれるのが一番楽しい!
曲作りの違い
── KAKATOで曲を作られる場合、先に口ずさんで作ったりされるんですか? それともメロディーに乗せて?
鎮座DOPENESS:フリースタイルをしたり、あえて口ずさんでみるんですよ。そこで2人共笑えた言葉があったら書き留めてそこからスタート! 今回もそうだったよね。あとは音のイメージを聞いて「宗教観高いね!」とか言ってから始めたりしてた(笑)。それが『八百万スタイル』って曲になったり。2人だと盛り上りが持続できるからいいよね。でも、20代の始めの頃はやっぱり恥ずかしかったよ(笑)。メンバーにも歌詞は見せない、みたいなところがあった。何で恥ずかしかったのか理由はもう忘れちゃったけど(笑)。
── 言葉が生まれて来ない時ってどんな工夫されたりするんですか?
鎮座DOPENESS:2人で散歩はしたかな(笑)。その時に出来た曲があったりして。
一ノ瀬:そうなんすね、俺はギターだから多少気楽なのかも。弾いちゃえば出てこないことはないから。
哲丸:まあ、テクニックがいるし、ラクだと思ったことはないけど(笑)。
鎮座DOPENESS:言葉には意味があって、それがダイレクトに伝わるからシビアだよね。
哲丸:そう! 伝わるのが全てだもんね。
── 海外のフェスに出演された時は日本語で歌ったんですか?
鎮座DOPENESS:ROYが適当にタイの言語でこういうワードを使えばみんなと分かち合えるってワードを書いてくれたんで何とか出来ましたね。あとは日本語のラップで歌いました。
── MCはタイの言葉ですか?
鎮座DOPENESS:たまにタイの言葉を入れたりしましたね。
── ライブの環境としては日本と違ったりしましたか?
鎮座DOPENESS:ほとんど変わらなかった気がします。
環ROY:タイで有名な日本の音楽をサンプリングして行く前にミニアルバムを配信したんだよね。だからスタッフが一番喜んでた感じ(笑)。
一ノ瀬:海外のフェス行きたいなー、出たいし。
鎮座DOPENESS:どこに行きたい?
一ノ瀬:俺としてはイギリスですね。やっぱりロックが生まれた国だし。でもイギリスと言っても小さいBARとかでやりたい訳じゃなくてスタジアムみたいなところでやりたい(笑)。これは「家を買いたい!」って言ってるくらい全然具体的じゃないですけど、やりたいっていうんだったらスタジアムっしょ!って思ってます。