初の東名阪ツアー開催
── ところで、5月から都内で何本かライブをやっていたとおっしゃってましたが、どのぐらいやっていたんですか?
ILMARI:15本とか? リハは4ヶ月で七十何回ぐらい。みんなが2年ぐらいかけるところをそれぐらいで。
KOSEN:バンドやろうぜって始めて、こういう曲やろうぜってバンドのプロセスは踏んでいる気はしますね。毎日リハをやってる感じでしたけど(苦笑)。
── これまでにRIP SLYMEとしてはライブハウスに出演されたことはあるんですか?
ILMARI:インディーズの時に何度かやったことがありますけど、メジャーになってからはないですね。
── 今回The Beatmossでバンドスタイルになって、自分たちのお客さんが全くいない状態のライブハウスでやるってどうでしたか?
ILMARI:対バン同士って良い感じで挨拶していても、俺のほうが盛りあげたいみたいなことをみんな思ってるじゃないですか。渋谷のaubeというライブハウスで初めてやった時は、それどころじゃなかったですけど(苦笑)。でも、その感じは、RIP SLYMEがインディーズの頃にやってきてたことで、ウチだったらケツメイシとか何度も対バンしていて、あいつらどう来るんだ、どういう曲なんだと毎回思う感じとか、そういう気持ちがすごくフラッシュバックしてきましたね。それを今味わえるのは、嬉しいような悲しいような感じもありますけど(笑)。でも逆に言うと10年以上忘れていた感情だから、いろんなことを思いました。ライバルだと思っている同士が刺激を受けて、RIP SLYMEはそれを経ての今なのでライブハウスのステージに立ってゼロに戻った感じでした。対バンの人たちに気付かれたんです。あれILMARIじゃねえの? ギター持って何かやるの? みたいな空気は、リハの時からすごいありましたね。リハのギャラリーがすごい多かった。バンドの人たちがみんな携帯いじりながら見てて、後ろで休んでなよって思いながらの十何回でした。ドMな気分になりましたね(笑)。
── 10年近く前にインディーズで活動されていた当時ってとにかくガムシャラだったと思いますけど、今のILMARIさんは大きいステージを何度も経験されてますから、若手の対バンに対してライバルとはまた違う感じではないですか?
ILMARI:ギターは初心者なので(笑)。毎回修行でした。
── 他のバンド見て学ぶこととかも多かった、と?
ILMARI:多かったし、上手い人は上手いじゃないですか。技術が素晴らしい人や発想が面白い人とかもいるし、自分も影響されながら確立していったところがあるんです。今のRIP SLYMEだと対バン出来る場所はフェスしかないんですけど、ライブハウスでいろんなバンドを聴くと面白いし、可能性もすごくある感じがしましたね。
── そして、このレコ発ツアーが東名阪で開催され、東京は新宿ロフトであります。
ILMARI:ロフトはRIP SLYMEで2回ぐらい出演したことがありますよ。
── そうだったんですか!
ILMARI:メジャーデビューする前ですね。
── The Beatmossではワンマンは初めてですか?
ILMARI:初めてです。12月に『〜Vol.1』のインストアライブをタワーレコードの地下でやらせてもらったんですけど、あれも僕たちしかいなかったから不思議な感じでしたね。それまで対バンしかやってなかったから。
── では、ロフトのフリーペーパーなので、最後にロフトライブの意気込みと読者のみなさんに一言ずつお話頂けたらと思います。
SOHNOSUKE:すごくポップなアルバムになったと思います。打ち込みも再現して頑張りたいので、ライブに遊びに来てください。
KOSEN:曲を作った時に何かを変えたいとか明日を変えたいとか、そういう気持ちを込めたので、毎日を変えたいなと思ってる人もそうじゃない人も夜な夜な聴いて欲しいです。
YAS:『〜Vol.1』と『〜Vol.2』を合わせて聴いてもらえるとありがたいです。ライブもぜひ遊びに来て下さい。
ILMARI:今までのライブは最高で20分ぐらいのセットで、カウントダウンフェスにも出ますけど短いセットですし。『〜Vol.2』の曲はまだライブでもやってなくて、初めてフルで聴けるのは東京ではロフトだけだと思うので。ぜひ来て下さい。
── ワンマンでは世に出ている曲を全部演奏するぐらいの感じですね。曲数的には。
ILMARI:そこは今考えると辛くなっちゃうので、先に延ばしてます。とりあえずカウントダウンのことだけ考えようって(笑)。