ライブは言葉や音楽を通じて会話が出来る場所
── デビュー時からプロデューサーとしてついてくださっている片寄さんは、自分達にとってどんな人ですか?
「すごく会えて良かったなと思える存在です。前はプロデューサーに対して、僕たちが好きなようにやらせてくれないとか、いろいろ決められちゃうんじゃないかというイメージを勝手に持ってました。でも、片寄さんと初めて会って食事をした時に僕はその時点で好きになっていました。片寄さんもそういう気持ちでいってくださったと思います。バンドに近い形で、人として接してくださっている感じがします。」
── 片寄さんを迎えた事はAnyにとってはプラスになりましたね。
「片寄さんをプロデューサーに迎えたという話をすると、“すごく相性が良さそうですね”って言われる事が多かったです。メンバーの良い所をちゃんと伸ばしてくれて、ダメな部分をちゃんと言ってくれて。指導者としていいなって思いました。」
── いろんな音楽を沢山知っていそうですしね。
「片寄さんの影響で知った音楽はいっぱいあります。音楽をやる上で共通言語が増えたので、すごく充実した日々でした。」
──ライブについても聞きたいのですが、皆さんにとってライブとは?
「今まで生きてきたものを記録していく場所だなと最近思います。僕も音楽を作っていく上で、生きてきた証をちゃんと残せる人になりたいと思いました。自分が音楽を聴いて救われた事が沢山あったし。やっぱりその気持ちは大事だと思うんです。その人たちの言葉や音楽を通じて会話が出来る場所だなと思います。そして自分はこういう人間なんですっと伝える事が出来る。物販でお客さんと喋ってもその人の考えている事を汲み取ると自分にとってプラスにもなるし。ライブっていうのはみんなの記録や記憶が集まっていく場所というか…。僕らはそれらを感じて表現する場所だなと思います。だからライブは絶対に生で見た方がいいなと思います。CDだけじゃわからない事が沢山ありますし。」
── 初めて新宿ロフトに出演した時の印象は?
「嬉しかったですよ。だってロフトですから。親しみを持ってバンドに接してくれる人がいるって、バンドにとってもホームだと思っています。そして人と人がちゃんと出会える場所だなって。これだけ色んな娯楽があって、そんな中で音楽があって、いろんなミュージシャンがいて。Anyを見に来たり、他のミュージシャンを見に来たりして。凄い貴重な時間だと思うんですよ。僕にとっては、アットホームな家だと思っています。」
── そして、2月25日には東京はO-nest、3月18日には横浜BAYSISでワンマンライブが控えていますね!
「初めてのワンマンです。ようやく『宿り木』というアルバムを出して、Anyとはこういうバンドなんです、というのを見せられるライブを目指します。ちゃんとソールドアウトさせて、みんなを楽しませたい。東京と横浜で1本ずつあるので、これは良いライブにしなきゃダメだと思っているので頑張りたいと思っています。」
── ワンマン後はまた成長したAnyを見る事が出来そうですね。最近、同世代のバンドが増えてきた中、やはり意識したりはしますか?
「意識します。ライブで話をしていたりすると同世代ならではの悩みもありますしね。また肩組んで企画をやったりしたいです。」
── それでは最後に読者に向けてメッセージをお願いします!
「まだまだ知らない人も沢山いるだろうし、『宿り木』で初めてAnyを知る人がいるかと思います。ライブをもっと身近なものとして触れて欲しいです。やっぱり生で感じる良さは、何ものにも代え難い良さだと思います。僕らも曲だけ聴くと爽やかな印象を受けると思うのですが、ライブを見て熱を感じて欲しいなって思います。」