秋の東名阪実演会は社運を賭けた一大事業
──ところで、最近は単独実演会も軒並みソールド・アウトじゃないですか。そろそろもっとキャパの大きい会場でやってもいい頃なのでは?
東雲:そうねぇ…JAMやQueくらいの規模をソールド・アウトできないと、先がないのでね。有り難いと思う反面、それくらいできないと…。今は10月のLOFTやQUATTROがどうなるかってところね。
──LOFTのキャパ550人、今のキノコホテルの勢いなら行けるでしょう。何せサブタイトルが“秋の人間狩り”って言うくらいですから(笑)。
東雲:狩って狩って狩りまくってやるわよ。ついでに血を吸い取って差し上げるわ。
──血ィ吸うたろか!? と(笑)。
小湊:あれ、寛平ちゃんになっちゃった(笑)。
──と言うことは、秋の東名阪実演会の動員が来年以降の活動を左右することがあるやもしれぬと?
東雲:そうよ。これでコケたら廃業の危機に追いやられるかもしれないの。キノコホテルの社運を賭けた一大事業なのよ。そのためにもいろんな仕掛けを施したいものだわね。
──新曲も期待できそうですか?
東雲:どうかしら。その頃にはぼちぼちレコーディングに入る予定なので、曲が出来ていないとマズイわよね。
──ドイツの殿方と恋に落ちてる場合じゃないですね(笑)。
東雲:ええ、全く。キノコホテルの事業も拡大していきたいところだけど、ガツガツしているのはワタクシくらいで、ウチの従業員はとにかくのんびり屋だから。
猪苗代:何事もバランスが大切ですから(笑)。
──従業員の意識改革から始めないといけませんね。
東雲:教育するのも面倒。文句は散々言うけれど。ウチは割と風通しの良い自由な社風なのよ。
──ホテルの改装計画のご予定は?
東雲:地下2階に“NAMECO”というラウンジを作ったわ。今回のアルバムはそこで録ったのよ。
──キノコだけに“NAMECO”と。屋上のスペースも有効活用したいですね。
東雲:今の季節柄、ビアガーデンを作るのもいいわね。真っ昼間から一人でビールを呑んで、ハワイアン・バンドに演奏をさせて。
小湊:宿泊客のためじゃないんですね?(笑)
東雲:当たり前よ。ワタクシのためだけにある私設ビアガーデンなんだから。
──ちなみに、“NAMECO”の上の地下1階には何があるんですか?
東雲:この子たち3人が寝泊まりする相部屋が隅っこにあるわ。地下だから窓がない上にコンクリートの打ちっ放しなので、夏は死ぬほど暑いし冬は異常に寒いのよ。あと、同じ階に源泉かけ流しの巨大な浴場があるわね。そこはワタクシだけ使うことが許されているの。
小湊:それじゃ私たちの相部屋、湿気が凄いことになるじゃないですか(笑)。
東雲:別にいいじゃない。キノコは湿気が好きでしょ(笑)。