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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】gonvutーゴンブトー(2009年12月号)- 時代も変えうる超大作『universe of love』リリース!!

時代も変えうる超大作『universe of love』リリース!!

2009.12.01

この2人だから素直に伝えられる言葉

──私は『fall』で言えば「明日を迷う 不安さ拭うことなんか」という部分が好きでしたけど。

高木:そこも良いよね。あとは、「いつだって いつだって〜口に出来るからさ」という部分。タケシが半分詞を書いて送ってきてくれて、それに対して自分が歌うパートを乗せるんだけど、タケシが書いてきた内容とテーマを見た時に、これは俺も素直に思いを言ったほうが良いんだろうってすごく悩んで、正直に書いて送り返したらビックリしてたけど、「すごい良いよ!」というやりとりの中で完成したんです。

──今までのお2人の詞とは全然違いますが、お客さんの反応はどうですか?

高木:不安だったけど、評判は良いみたい。昔みたいな攻撃的な言葉を待ってる人もいるかもしれないけれど、それはやりつくしたし、こっちのほうがよっぽど前を向いている気がします。

──この年齢になり、今までの経験を踏まえて温かい気持ちの曲が生まれたということですか?

高木:そうかもね。自分の周りにいる人たちの人生も見えて来るじゃない。子供がいるヤツもいるしさ。そういうのを受けて曲にしたいという世代なのかもしれないよね。

──小さな子供に対する思いを歌った『little the universe』は、まさかという感じでしたし。

高木:これは渾身の1曲ですよ。ここ1年の間に教会でチャリティーをやったり、ロフトプラスワンで9.11のイベントに出させてもらったりした時に、今生きてる人たちのことも大事だけど、これから生まれて来る子供達が100年後にどうなっているかを想像して、仮に地球や社会が暗い状態になったとしても初めて誰かと手を繋いで笑った時の気持ちさえ忘れなければ大丈夫じゃねえ? って、大きなことを言えば世界中に言いたかったんです。それも、1人でやっていたら「何言ってるんだ、高木フトシ!」って遠くから見ている俺が言ったと思うんだけど、タケシとだとそういうのが自然と言えるんだよね。『fall』のあの詞が歌えるのと同じで。

ゴンダ:そういうのはあるかもね。俺も『fall』とかの欠片を作っている時、フトちゃんがこんなポップな歌を歌ってもいいんじゃねえ? って思う感覚が面白かったんだよ。俺1人だったら嫌だけど、一緒にやってるから突き抜けられるというのはあったよ。普通に飲んで話していても同感できることがいっぱいあったりするし。俺だって『little the universe』みたいな、こんな真っ直ぐな歌詞なんて書いたことないから。特に2番の歌詞はだいぶ突き破ってますよね。これはフトちゃんが最初に書いてきた曲で、歌詞はメールでやりとりをするんだけど、「もし君がその小さな手を繋いで〜」というサビが来たら俺だって応えますよね。その殻を突き破っちゃう感じが、ポップであればあるほどパンクな気がしちゃうんだよ。でも、詞が詞だから、夜中にメールのやりとりをしている内容がラブレターみたいなんだよね…(苦笑)。

高木:そんなこと言うなよ。次からタケシからメールが来るたびに恋文だってドキドキしちゃうよ(笑)。でもそういうことだよね。タケシは夜中に俺が書いたこの詞を読むわけですからね。

ゴンダ:その詞を生み出すには、純粋なエネルギーを使ってるわけじゃない? だからなるべく早くエネルギーを使って返信をしてあげたいの。感覚が空いちゃうと熱って冷めちゃうでしょ?

──40歳に近い男性2人が、深夜にラブレターを交換しまくっているわけですね。

ゴンダ:アラフォー男子が夜中にパソコンに心開いてる感じ。ついこの間は、デザイナーの津久井さんから「デザインのデータを送ったから」って真夜中に連絡があって半分寝ていたんだけど、急いで見たら素晴らしいデザインでさ、これもエネルギーを込めて作っているから恋文だよね。フトちゃんにしても津久井さんにしても、こう来たか! っていう連続でしたよ。

高木:ジャケットを作ってるヤツも20年来の友達で、一言二言説明するだけでわかっちゃうというか、俺もこういうのが上がってくるだろうというのはわかっているんです。それで最後にタケシが中ジャケットに入る文章を書いてくれたんだけど、この文章があることによって、うまく締まったんだよね。「これ最高! タケシ最高!」って。

ゴンダ:1曲目から順番にテーマを引っぱってきて、この文章ができたんですよ。

高木:『little the universe』で言えば、「その為に走れるから」ってところは俺にとってすごく重要な言葉で、大丈夫だけど大丈夫って言い切ってるわけではなく、君たちが頑張らないとダメなんだよということも書いたつもりだから、その上でタケシが書いた文を読んだら俺の思いがちゃんと文字になっていて「繋がった!」って、すごく興奮しましたよ。

ゴンダ:その文章はCDを買って読んでもらいたいですね(笑)。

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