Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】9mm Parabellum Bullet(2009年4月号)- 鋭い刃のように襲いかかる、狂熱のライブを集めた映像集『act I』

鋭い刃のように襲いかかる、狂熱のライブを集めた映像集『act I』

2009.04.01

良いライブがコンスタントにできるようになった

──4月1日にライブDVD『act I』がリリースされますが、タイトルには“9mm Parabellum Bulletの第一章”という意味も込められているのでしょうか?

菅原卓郎(Vo/Gt):内容的にはボリュームもあるし、第一章というか『VAMPIRE』(2nd.アルバム)を出してからの流れがわかるので、そういう意味合いもあるかなと思います。タイトルをそろそろ付けなきゃってなったんですけど、良いのが全然思いつかなかったんです。『暁の野音』だけじゃないし、Zeppだけでもないから、だったらセルフタイトルでもいいんじゃないかっていう話もあったんですが、ナンバーものにしたら“act II”“ act III”って出していけるという理由もあって、ツアー中のZepp Nagoyaで決めました。

──ライブDVDは初めてのリリースなんですよね? 皆さんとしては、「ようやく出せる」という感じですか?

菅原:もう出して大丈夫かなっていう感じでした。ライブってアクシデントみたいなものが多いんですけど、映像にしても良いというのは、様々なアクシデントを踏まえても良いライブだって言えるライブを、コンスタントにできるようになってきたということだと思うんです。最近の9mmだったら大丈夫だろうという前提で、そろそろ出してもいい頃なんじゃないですかね? という感じだったと思います。

──出来上がりを見て、どう感じましたか?

菅原:1本見るだけですごい疲れるんです(笑)。

滝 善充(Gt):野音を通して見るだけでげっそり痩せるぐらいの。

──流行りのダイエットDVDですね(笑)。

滝:見てるだけ! ですからね。

菅原:チェックとかで見ているんだけど、途中から「この部分かっこいいな」とか自分たちで言ったりするようになっちゃう映像になってます。編集はもちろんされてますけど、このタイミングでこの場面が来るんだ! って自分たちで見ていてもそう思えるぐらいに、得体の知れない迫力のあるライブが入ってるんじゃないかなと思います。

──編集には立ち会っているんですか?

菅原:デビュー当時から信頼している映像ディレクターの方がいるので、現場には立ち会わなくて、ざっくり編集したものをまずもらって、この曲は使わないで他の曲を使ってください等というのを伝えて、音や映像を編集してもらって、顔を編集してもらって…。

中村和彦(Ba):主に顔だよね(笑)。

菅原:あとは、ライブのパフォーマンス的に、これよりももっと良い映像があったはずなんだけどなっていうのをもう一回探してもらいました。

中村:この曲のここで確か面白い動きをしていたはずだ、という記憶がある人はそれを言って、探してもらって。なかったです、とか言われるんです(笑)。

菅原:どうしてもないやつがあったよね。

滝:俺が壁にギターを刺したのは、どうしても探せなかったみたいです。

──ライブ中のパフォーマンス等は、意外と覚えているんですか?

滝:覚えてますね。大ネタは覚えてますよ。パンチのある出来事は。

菅原:あと、映像を見ていると思い出します。

──あれだけ暴れまわってメチャクチャにやっているように見えますが、どこかで冷静な部分っていうのはあるんですね。

滝:言ってみればいつでも素ですよ。本当に楽しい時は訳がわからなくなることもありますけど、いろいろな出来事はけっこう覚えてます。ただ、ライブ中は客席を見ながら演奏してるんですが、たまに色がわからなくなることがあるんです。

──色?

滝:お客さんが着てるTシャツや照明が今何色かがわからなくなることがあるから、どこか飛んでるのかも知れないですけど。

──滝さんはたまにパフォーマンスがすごすぎて、ギターを弾いてない時があるんですが、コーラスではちゃんとマイクに戻ってくるとか、そういうところをじっくり見られるのも良いですね。

滝:仕事はちゃんとするんです(笑)。

──先ほどライブ中のアクシデントとおっしゃってましたが、アクシデントは編集せずにそのまま入れているんですね。

菅原:積極的に入れました。

滝:ぜひとも収録したいと思いまして…。

──野音で『砂の惑星』の時の、滝さんがキーボードを弾いた時のあの映像がここで見られるとは思っていませんでした。

かみじょうちひろ(Dr):あれが一番盛り上がってたよね(笑)。

菅原:その後、かみじょうくんが笑っている顔がすごく良かったですよね。

かみじょう:よくやったと思ってました。僕の視点から見るとすごく面白いポーズをしていたんですよ。勇猛果敢に攻めた結果がそれなんだと(笑)。親指を立てるしかできなかったです。

──何が起こるかわからないという、それこそライブですよね。

かみじょう:あれは面白かったです。

──この他にもライブ中のアクシデントはどんなものがありましたか?

菅原:野音の『悪いクスリ』でアコギを弾いてるんですけど、MC中に音を出したときは鳴っていたんですが、何かのタイミングでボリュームが下がっちゃって本番は音が出ていなかったんですよ。「何? 俺アコギ持って踊ってただけ?」って(笑)。だけど、ミックスの時に探してもらったら、すごく小さいけどアコギの音があったって。それをギューンと上げてもらいDVDには入ってます。

中村:でも野音で、滝さんのお父さんには聴こえていたみたいですよ(笑)。

滝:家に帰って話したら、「鳴ってたよ」って言ってたので、良かったなって思いました(笑)。

中村:一人には伝わってるから安心してくれって。

──ライブ中、お客さんの顔って見えてます?

滝:見えてます。楽しそうだとか、そうでもなさそうだとか一発でわかります。

──かみじょうさんは?

かみじょう:けっこう見えますけど、照明具合で意外と見えてない時もありますが…。小さいハコだと、目の前にダビデ像がいるので見えません。

菅原:俺(笑)?

──野音は、席がある会場なので最初はどうなるんだろうって思いましたけど、普段と変わらずに盛り上がっていたように思います。演奏している側からはどう感じましたか?

菅原:その辺は、特に気にならずにできました。最初はどうなるんだろうって思いましたけど、ライブ中に、曲に合わせて手を振ったりすることってあるじゃないですか? それが全くなくて、みんなバラバラに踊っている瞬間があったんですけど、すごくいいなと思ったんです。Zeppとかライブハウスのように、自由に動けるからそうなってるわけじゃなくて、席があるのにみんなが思い思いに踊っている現象が起きたから、良いライブしてるじゃないかって思いました。良い瞬間が来てるなって思いました。

──どこでやっても変わらない雰囲気は作れてる、と?

菅原:大丈夫じゃないかなって思ってます。揃わなさがすごく良かった。

──照明が暗い感じもあると思いますけど、野音でもみなさんがライブをやるとライブハウスに見えますよね? 狭いところでやってる錯覚を起こしました。

菅原:良いライブが出来てる時って、全体を巻き込んでいる時だと思うので、見てる人がギュッと集中するんですよね。狭く感じてもらえるのはいいなと思います。遠いのに近くに感じてもらえるって。

──野音でライブをやるのは初めてだったんですよね? 自分たちがそのステージに立つとなると、今までに見てきた野音とは違います?

菅原:めちゃくちゃ思い入れがあるわけじゃなかったので、こういう感じなのかーってぐらいでした。お客さんとして行ってると、客席がすり鉢状になっていてステージが割と遠いとかステージが小さいとか思いましたけど、実際に立つとお客さんは近くに感じるし、何とも言えない空気じゃないですか。外だし。僕らがやったのは秋だったから、すごく一生懸命やってるのにすごく涼しいし(笑)。だから、これからまたやりたいなと思いました。

──野音でまさか『Talking Machine』でサンバ調のセッションが聴けるとは思ってませんでした。ああいったアレンジで聴けるのはライブならではですよね。

滝:前々からみんなで叩きたいって言っていたんです。それで、この時しかないだろうって。かみじょうくんがドラムをいっぱい持っているので、ちょっと貸してもらって。

菅原:全部かみじょうくんが持ってる機材を組み合わせたんです。

──しかも、滝さんも中村さんも上手でしたよね。

中村:そんなことないですよ。

滝:趣味でやってますので。

──お祭り感が出てましたね。

菅原:お祭り感を出したかったんです。僕はただマラカスを持って走り回っていただけですけど…。指示出してる風にしているだけで。

中村:ひとしきり回し終わった後、ギターソロに行くんですけど、そのギターソロがすごかったんですよ。

滝:粘りのあるチョーキングがね(笑)。

中村:その良さがわかる人はそんなにいないと思います。

菅原:卓郎ダセーなって思う人のほうが多いと思います。早く弾けよって。

滝:何粘り出してんだよって(笑)。

01_ap1.jpg01_ap2.jpg

このアーティストの関連記事
ロフトチャンネル
休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻