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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】N.G.THREE(2007年9月号)- Lo Fidelity Peopele Are Coming Back!!!

Lo Fidelity Peopele Are Coming Back!!!

2007.09.01

N.G.THREEのことなんか全然知らない人に聴いてもらいたい

──こうやって話を聞いてると、再結成という感じでもなさそうですね。何て言うか…。

新井:“新人バンド、登場!”っていう感じかもね(笑)。でも、僕らもそれは感じてたんですよね。ライブをやって作品を作ってるうちに「これって再結成っていうニュアンスじゃないな」って。当初は“N.G.THREEの再結成。リレコーディングによるベスト盤”っていうイメージだったんだけど、それもちょっと違ってきたし。なんかね、N.G.THREEのことなんか全然知らない人に聴いてもらいたいんだよね。

──かつてのN.G.THREEのファンだけではなく。

新井:もちろんそういう人にも喜んでもらいたいんだけどね。ほら、ここ数年、 The viewとかストロークスとか、僕らがやってることと同じ空気を持ったバンドがどんどん出てきてるじゃないですか。The viewなんて、僕らの半分くらいの年齢だけど(笑)。浦さんとフィルは40代、僕はなんとか36なんで、きっと同じような音楽が好きで、同じような志を持ってるんだろうなって思うし。アンダーフラワーの若いバンドとも、普通に音楽の話が出来るしね。「新井さん、最近、何聴いてるんですか?」って。

──ロックンロール・リヴァイバルもすっかり定着した感があって。

新井:そう考えると、時代の空気もすごくマッチしてきてるんですよね、不思議なことに。そういう時期にまた N.G.THREEをやれて、レコーディングもできるなんて、ほんとに感謝ですよ。

──個人的にはアークティック・モンキーズよりもグッときますけどね。このアルバムのほうが。

新井:ハハハハハ! いや、ありがとうございます。アンダーフラワーの田中さんからも「こういうタイプのバンドは、今も日本にはいない」って言ってもらったし。

──10年前もかなり異色でしたけどね。

新井:そう、当時からけっこう浮いてました(笑)。マンチェだったりギターポップ系のバンドはたくさんあったんだけど、こういうガツンとくるロックンロールをやってるバンドは、それほどなかったから。ビークルのヒダカ君がやってた“ペセラ・ケセラ・イン”っていうバンドがちょっと近かったんだけどね。「モンキーズみたいな、'60年代テイストのロックンロールがやりたい」って打ち上げとかで言ってたし。当時はそんなに下世話なこと言ってなかったんですよ。あ、でも、飲んでるときは言ってたかも。

──ハハハハハ!

新井:あとね、フィルがすごく喜んでくれたっていうのもでかいんですよ、俺の中では。ファイブ・サーティーをやめてからはそれほど本格的な活動はやってなかったみたいで「まさか、またレコーディングがやれるなんて思ってなかった」って言ってたから。ファイブ・サーティーにもね、あんまりいい思い出がなかったみたいで。

──あ、そうなんですか。

新井:ちょうどニルヴァーナが流行ってた頃じゃないですか。アメリカ・ツアーをやってるときに言われたらしいですよ、「ニルヴァーナみたいなドラムを叩け」って。

──それは無理ですよねえ。

新井:そうだよね。キース・ムーンとかがすごい好きな人だから。そんなこともあってバンドを抜けたらしいんだよね。俺らは“ファイブ・サーティー、最高”なんだけど……。でも、今回のレコーディングは凄く楽しかったみたい。フィルは感覚が若いんだよね。「ストロークスはかっこいい。俺も来年からは細見のジーンズを履いて、髪を伸ばす」って言い出したり…。

──新井さんもやはり、3ピースでガシッとやる、シンプルなロックンロールにグッときてるわですよね。

新井:うん、“N.G.THREE is my first band”なので。自分の素の部分が出てると思うんですよね、このバンドには。それ以降のバンドっていうのは、逆に N.G.を意識してたところがあったというか、こういう音を避けてたんですよね。同じことをやってもしょうがないわけで、だったら自分の中にあるほかの引き出しを探しながらステップアップしたいなって。NORTHERN BRIGHTで日本語にチャレンジしたのも、ジワッとくるような聴かせる曲をやりはじめたのも、要はそういうことなんですよね。

──N.G.THREEには、そういうコンセプトがない。

新井:いちばん最初のバンドだから、すごくシンプルなんですよ。ジャムが好きでピストルズが好きでダイナソー Jr.が好きでっていう、自分の根っこの部分をさらけ出せる。気張らなくていいというか、やりやすいんですよね。他のバンドがやりにくいってわけじゃないけど(笑)。

──(笑)

新井:だけどね、シンプルにやれる分、ソウルをしっかり込めなくちゃいけないんですよ。このアルバムを聴いてても“魂が滾ってるな”って思うもん。だからライブとかレコーディングの後は脱力しちゃうんですよね。

──さっき「10年経って、ようやくテクニックが追いついてきた」っていう話がありましたけど、技術を超えた部分っていうのも必要なんですね。

新井:そうですね。テンションをどうやって上げていくかっていうのが、自分の中でチャレンジでした。体はどんどん年老いてきてるけど(笑)、前よりも弾けるし、歌えるようになってる。音楽的にステップアップしたところと、当時のテンションをうまく噛み合わせるっていうことですよね。まあ、初々しい気持ちでやってるけどね。技術が追いついてきたって言っても、そんなに上手いわけではないし……でも、燃えるよね、こういうアルバム。

──燃えますね! 新井さんのキャリアの中でも、1、2 を争うクオリティだと思うし。個人的には今回のアルバムと『A GENERATION AGO TODAY』(NORTHERN BRIGHT)が双璧です。

新井:あ、あれもいいね(笑)。でもさあ、このアルバムを作ったことによって、当時のテンションが蘇ってきてるんだよね。いろんな意味で、これからの自分に反映されていくアルバムだなろうなって気がします。

──今回のツアーが終わったあとの動きって、どんな感じになりそうですか?

新井:まだ具体的には決まってないんだけど、春くらいからライブをやれたらいいなって。新曲も書いていきたいし、ライブをやってると「あの曲をやって!」って声がかかったりするので。浦さんが「それは練習してないから、無理」って言ってるんだけどね、今は(笑)。

──期待してます。でも、N.G.THREEみたいなバンドがいいカタチで再始動してくれるのは、ホントに嬉しいですよ。バンドは解散しちゃいけない、っていつも思ってるので。

新井:……N.G.THREEは96年の10月13日が最後のライブだったんですよ。解散ライブとは銘打ってなかったんだけど、僕も体調があんまり良くなかったり、メンバーの関係もいまいちだったりして、「もうやめよう」ってことになって。そのときね、すごくつらい思いをしたんですよ。俺もつらかったし、まわりにもつらい思いをさせた。だからそれ以降は、バンドは解散しないことにしたんです。テンションが続かなくなったら、休めばいい。でも解散はしないって。

──N.G.THREE もずっと続くことを願ってます。

新井:ありがとうございます。何度も言ってますけど、こういうカタチでリリースできたっていうのは、ホントにありがたいですよね。感謝でいっぱいですよ、ホント。

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