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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】サンボマスター(2006年4月号)- サンボマスターと平野悠対談の全てをロックンロールと呼べ!

サンボマスターと平野悠対談の全てをロックンロールと呼べ!

2006.04.01

まず生きろってこと

01_ap5.jpg平野:でも俺からみてもあんたらは勇気あると思う。これまでの20数年の沈黙。それをどうサンボは打ち破ってくれるのかに興味あるよね。その上で聞きたいんだけどあなたの主張のキーワードって何?

山口:ハッキリ言えば「生きる」ってことだな。僕とあんたが生きるってことですよ。今しゃべったことが全部繋がって来るんだって。これ歌ってるのはミサイルバンバン飛んで人が死んでるから歌ってるの。生きるっていうことにおいて、別の時代だったら別のこと歌ってる。こうやってしゃべってて平野さんが死んだらやだもん、今。こんなおもしろいおじさん死んだらさ。もっと話聞きたいし。あなた方が生んだ文化っていうのは素晴らしいと僕は思うわけです。寺山修司さんとか、唐十郎、ジャズ喫茶、勿論ロフトもそう。あなた方が作った悪い文化もあるでしょう。でも、その中で生きなきゃいけないの。それを壊すのか残すのか。それをみんなで考えよう。僕らが甘いとこあるかもしれないけど。

平野:いいね。その発想。俺個人は破壊から新しいものが生まれるしかないと思ってるんだけどね。

山口:でも10年前に壊れたでしょ。だから今作ってるのよ。

平野:でもそれが作りきれてない。

山口:だからまず生きろってことなの。

平野:そうなると俺なんかどの面下げて生きるんだってことなんだよね。60代の俺は君たちにおどおどしながら教わるしかない。今の若い奴らって捨てたもんじゃないなって思わせて欲しい。。

山口:でも俺も60代になったら絶対言うね。今の話聞いてると。「否定しろよ」って(笑)。

平野:ただ、若い世代にサンボマスターのメッセージは確実に届いてるでしょ。ラブソングで雄叫びあげてるなんて久しぶりだよ。類型が見あたらないんだよ。ちょっとそのスタンスも時代背景も違うけどパンクの時代でもここまでエネルギーがあって前に出ていくっていうのはあまり経験がないんだよ。ロックをずっと見てきたけど。だからサンボはすごいな。革命的だよ。だから今のスタンスを崩さないでほしい。

山口:崩さないもなにもそれしか出来ませんもん。だから1曲目からうるさいんですけど、それやるしかないでしょ。人に任せた人生だから人に任せて僕らは行こうっていうのがそれまでのロックだったんだもん。俺やだもん。人任せなんてとんでもない話。

平野:やっぱりだけど、あんた達は今の権力にあぐらをかいて生き血をすすっている連中を憎まなきゃいけないんだって気がするんだな。

山口:とりあえず平野さん以外の人を憎みますから(笑)。それでいいでしょ。

近藤:ホントに憎めない人ですもん。

山口:でも、平野さんは俺等のライブに出て欲しいですね。一緒にリキッドルームのステージ立ちましょう!

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