笑顔で泣ける音楽を作ろうと常に考えてます
——今回の作品の各パートの聴き所を教えてもらいたいのですが…。
橋本:3曲目の「交差点」という曲で、フレットレスのベースを使っているんですよ。ちょっと変わった感じです。
野間:フレットレスだったら、音がブチブチ途切れなくなるんですよ。まるで、ウッドベースかのように流れるようになるんです。だから、見えないんだけどスライド時に味が出るんですよ。
井戸:「ふたりを結べ!流れ星」という曲があるんですけど、ドラムの音色自体がもの凄く面白い音になっていて。電子ドラムで叩いたかのようになっているんですね。そういう試みもやりつつ…。面白い感じになっているかと思います。
野間:ピアノとかヴォーカルに関しては、本当に素で直球でやりたいなぁと思った。ピアノのレコーディングをする時にマイクの立て方とかで音色って変わると思うんですよ。本当に素で録って下さいというか、クラシックみたいな感じで録って下さいというお願いをしたりして。ピアノ本体が持つ音の温かみを出すのが一番だなぁと。ヴォーカルは自分の声に合うマイクがあったので、それを見つけられて嬉しかった。新しい試みとしては、3曲目に生のバイオリンと管楽器がたくさん入っているんですけど。それをアレンジしたのが結構楽しかったですね。笑顔で泣ける音楽を作ろうと常に考えてます
——こういったお話を聞いてからCDを聴くと、またさらに違う印象を受けるんでしょうね…。では、収録されている各曲の紹介をしてもらってもよろしいでしょうか? 1曲目「遥かミルキーウェイ」は?
野間:この曲は、6曲の中では一番古い曲なんです。最初に作った時は、結構目立たない曲だったんですよ。サビの音の部分は高い音を出した方が目立つのかなぁと思っていたんですけど、初めて結構低めのところで、冒険だったんですよ。最近、ださいのか、かっこいいのか境界線が判らなくなってきて。僕の中では、ださいけど良いっていうものを出すようにしていて。それをやることによってさらに広がったという、きっかけになった曲ですかね。
——私はこの曲が凄く好きです。メロディと歌詞が凄く合っているというか…。ワクワクさせられるんですよね。ライヴでもやられていますよね?
野間:やっていますね。ライヴから作ってきた曲ですね。ライヴの度にちょこっとずつ変わってきて、固まってきて…。
——2曲目「星巡り」は?
野間:これは、僕の中では最近のスマッシュ・ヒットですね。その中でもこれは良く出来たなぁと。会心曲が出来た! これ以上のものはもう書けないやぁと思って、2人に聴かせたら反応が薄くて(笑)。“あれ!?”って。でも、僕の中では凄く良くって。とりあえず、新曲が出来たのでスタッフに聴かせたら、これちょっと詰めていこうよという話になって。「あっ!良かった!CDに入るかもしれないね」って。本当はリード曲にしようとは思っていなくて、この曲よりも6曲目の「プラネット☆ホーム」の方がリード曲かなぁって思っていたんです。出来上がったら、この曲がリード曲になっていました。早い曲なんだけど、柔らかくしようというのが自分の中にはあったから。それが出来たかなぁと。
——3曲目「交差点」は?
野間:3人だけじゃないように表したいという。メロディを聴かせて、それに合う演奏をして下さいということと、もうやる前からこの曲にはバイオリンと管楽器を入れるから、と言っていて。2人はピンときていなくて。プリプロの時に初めて「これいけるんじゃないの?」ってなって。生が良いよね~ってなって、バイオリンを弾いてくれる人とか、管楽器を弾いてくれる人を探して。楽譜を書いて一人一人渡して。結局、皆で1回も合わせたりはしていないのですが、案外グルーヴ感というか、一つの部屋で録っているという感じが僕はしたので楽しかったです。あっ!でも、この曲はださいですね(笑)、めそめそしていて。だけど、それが凄く好きだったりするんですよね。
——私、この曲の歌詞は凄く好きです。また、このインタビューを読んだ後に新たな発見ができるのかと思うと凄く楽しみなんですよ…。4曲目の「約束(Piano solo)」は?
野間:イメージとして判りやすいのは、テレビ局が今日1日の放送が流れるのが終わりますという時に流す音楽なんですよ。それをイメージして作って。ピアノが持つ一番の強さというのは、メロディが奏でられる楽曲で、それも和音を流しつつしかもメロディも付いて、強弱も付けられて…。ピアノの雰囲気を全面に押し出して、口でも唄えるメロディをピアノで弾こうというテーマがありました。本当は、これは曲にするつもりだったんですよ。だけど、最近KANが好きでよく聴くんですけど、これかなぁと思って。あんまり早いのを弾く人は僕じゃなくても他に巧い人が一杯いるから、僕はそんなにテクニックはないけど、自分にしか弾けないピアノを弾こうと思って。ピアノなんだけど、唄っているつもりなんですよ。
——この曲は「終わりをイメージして作られた」と仰ったじゃないですか? なんで真ん中に収録したのですか?
野間:昔好きだった女の子の話、10代前半の時の恋の話を、25になってもいまだに昨日のことかのように覚えている自分がいて。前作の『さよならフリーダム』のプロモーションで、地元に帰った時があって。その時に昔の彼女のマンションの前を通って、“あっ!今日、帰っているのかなぁ?”って普通に思っちゃったんですよ(笑)。で、“あっ!凄いなぁ~。人間って。この一瞬で10年くらいの月日が埋まってしまっちゃうんだ”っていう気持ちを込めて、「振り返るなんてどうかしているよね」って「交差点」で唄っているんですけど。結局、あの頃話した約束なんて果たせないことが全てで。でも、僕はいまだに音楽をやっている。音楽を作り続けることが唯一の存在意義かなぁというのがあったので。約束はまだ終わっていないんですよね。約束はこれから果たすというか、まだ途中ですという…。そういう意味を込めて“約束”という…。だから、あの時代から続いているという、その流れを壊したくなくて、4曲目にしました。
——間にピアノ・ソロが入ることによって、息抜きみたいな印象を受けました。で、5曲目「ふたりを結べ!流れ星」はどうですか?
橋本:最初、曲を僕がおおまかに作ってきて、詞がほとんど出来ていない状態なんですよ。この曲はこういうイメージでやりたいんですけど…って伝えて詞を書いてもらいました。
——凄くキラキラしている曲ですよね。
野間:他人事としては捉えていないんですよ。大ちゃんが作った曲だからって他人事じゃなくて。じゃあ、僕の中で似ている体験はないかなぁと思って。探ったところあったので、それか思いっきり恥ずかしい曲にしようと思って。“オンリーユー”とか(笑)。これを笑って唄える25歳っていいなぁって。それが僕のテーマで。かっこいいことをするのもかっこいいのですが、開けっぴろげにするのもかっこいいなと思っていて。好きな人に好きとも言えないくせに、音楽作るってなんだろう…? 一番大切な人に伝わらなくて何が音楽なんだろう…?って。ずっとそれを考えていたから、その想いをこの曲に改編できたというか…。
——この曲を聴いた時に、私も“オンリーユー”の部分が残りましたよ(笑)。
野間:それを書いたことによってかなり繋がったんですよ。その後に入っている「プラネット☆ホーム」にも繋がっているんです。
——6曲目の「プラネット☆ホーム」は名曲だと思います。
野間:ありがとうございます。これはね、まさに押し曲にしたかったくらいの狙いの曲なんですよ(笑)。この曲は唯一恋愛ソングではないんですけど、そういうことを言うのはこっぱずかしいので、一般的に恋愛ソングとして捉えて欲しいなぁと思っています。ここでは“アイラビュー”と唄っていますが、英語をただ日本語として捉えて出している感を出したくって。俺は日本人だから、英語は巧く唄えないだろう…と。結構“アイラビュー”の部分にはかなりのものを注いでいるのかなぁ。
——この作品を抱えて、色んなところにライヴで行かれるんですよね?
野間:今回はライヴハウス以外の場所でもライヴをやります。野外のオープン・スペースでやったりもします。
——では、最後に各メンバー皆さんより前向きなメッセージをお聞かせ下さい。
橋本:自分らでも自信のある作品なので、是非聴いて泣いて笑って下さい。
井戸:終わりじゃないので、是非これから先も聴いて下さい。
野間:ガガーリンは笑顔で泣ける音楽を作ろうということを常に考えていて。今回の『めばえ』も凄く気に入っているんですが、これから先も始まっているんだ!っていうことを感じていますし、その次も期待してもらえるかと思うので、とりあえずこのアルバムをちゃんと聴いて下さい。
















