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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】SxOxB (2003年10月号) - 日本の音楽史上最も影響力の大きい"世界最高速"パンク/ハードコア・バンド、SxOxBが新ヴォーカリストを迎えて遂に完全復活!!!

日本の音楽史上最も影響力の大きい“世界最高速”パンク/ハードコア・バンド、SxOxBが新ヴォーカリストを迎えて遂に完全復活!!!

2003.10.01

日本の音楽史上最も影響力の大きい“世界最高速”パンク

──94年発表『VICIOUS WORLD』以降、NAOTOさんの加入により音楽性がかなり変わっていったと思うのですが、新ヴォーカリストETSUSHIさんの加入で以前の音に戻った経緯を教えて下さい。

YASUE:NAOTOが入った時点で…その前にRISE FROM THE DEADやってたでしょ。その感性も活かしつつ、NAOTO個人の感性も活かしつつ。NAOTOの声質とかで考えるとヘヴィなものでもないというのもあったし、初期の『LEAVE ME ALONE』とかあの辺のニュアンスっていうのがNAOTOが帰ってきた時点であったし、その辺の音でやっていこうかと。キーボード入れてNAOTOがサンプラー使いつつギター弾きつつ、まぁ今までにない音を…。ちょうどその時、NAOTOと僕が現代音楽にハマってて、その要素をいろいろ採り入れていったんかな。そのなかにもグラインドの要素を採り入れてんねんけど、ヘヴィさは薄れてたかな。NAOTOが抜けた時点でヴォーカル探しててね、ETSUSHIと出会って彼の素声が結構太いさかいね、いっぺんウチでやってみいひんかっていう話をして、スタジオでリハーサルしてSxOxBの旧曲を唄ってもらって、なかなかドス効いてる声やから、これは以前に戻せると思って。ヘヴィさを求め始めたんかな、また。やっぱりヘヴィ&グラインドかな。もうこの先もこれでやっていくつもりです。他にも音的要素は採り入れると思うけども…。だいぶ冒険した! 長かった!」

──約10年ですもんね。

YASUE:何をしよう、次は何をしようと、メンバー全員手探りでやってたと思う。決めごと嫌いやさかいに、その結果 があれやったんかなぁ。でも悪いっていうのは僕らにはなくって、それなりに面 白い冒険できたと思ってる!」

──ベスト盤のアルバム・タイトル『STILL GRIND ATTITUDE』の意味を教えて下さい。

YASUE:ええやん! 何でも(笑)。トータル決算! 言うたら今までの音の、グラインドやり続けてきてこれからもやっていくだろう、その精神! これはETSUSHI加入で出来たタイトルやねん。この看板背負ってやっていく。永遠的なものかな」

──ジャケット・デザインについて教えて下さい。

YASUE:80年代から始めてるバンドやさかいにメンバー自身もオールド・スクールなのが好きなのもあって、クラスだのディスチャージだのコラージュ物のジャケットが好きで。それにSxOxBらしさのデスっぽい感じに、今までの作品には必ず入れてきたドクロと手は絶対外せないので今回も入れてます」

──最近聴いてるバンドとかあったら教えて下さい。

YASUE:ソイルワークかな」

──それは何人ですか?

YASUE:モンゴル人。ウソ(笑)。 北欧のメロディック・デスでもないけど…他は古いけどマイナースレートとかメロコアのルーツかな。トータルでスラッシュっていうジャンルがあってんけど、S.O.Dとか出てた時のなかの一部のバンド。あと何気なくいつも聴いてんのはスカやで。マッドネスとか好きやな」

SEKI:よく聴いてんのはトランス」

KAWATAKA:80年代のA.O.Aとかクルシフィックスとかメタリカ。あとロックステディ系。好きなラーメン屋は豚龍(京都)」

ETSUSHI:関係ないやん、そんなん!」

──またヨーロッパとかへの海外進出も考えていますか?  リー・ドリアン(ナパーム・デス初代ヴォーカル)とか今、何やってるんですか?

YASUE:クレープ屋。ウソ(笑)。行きたい気持ちはいつでもあるけど、時間と機会があればって感じです。ナパーム・デスとのヨーロッパ・ツアーも、あれは80年代、90年代でやったことで、また新たな方向も考えたいです」

──今回の作品は再録のベスト盤ですが、次回の新作に期待が集まっていると思います。予定は?

YASUE:今月、来月ぐらいから新曲作って、これから新生SxOxBのスタンスを確立していって、次はフル・アルバムを来年頭ぐらいに出せたらいいかな」

──アルバムの内容はどんな感じになりそうですか。

YASUE:新作に関してはグラインドっていうことと、ブラスト重視されてるパートとロー・テンポを同じぐらい考えていこうと思っています」

ETSUSHI:まだ曲にはなってないけど、セッションっぽく作っています。『GATE OF DOOM』(3rd アルバム)とかあの辺が自分の声にも合ってると思うし…」

YASUE:でも、これからは自分の歌い方でいけるから」

──歌詞はETSUSHIさん担当ですか?

ETSUSHI:そうです。歌詞と並行して早くメロディを考えたいです」

──既に今年1月に発売されたコンピに現メンバーで新曲を発表しましたよね。

YASUE:実は1曲でクレジットされてるけど本当は2曲で、あれはSEKIが作った曲。それを全員でアレンジしてリズムを俺が考えて、歌詞と歌はETSUSHIに任した」

──今までの作品も大半をYASUEさんが作曲していることと、強力なヴォーカルETSUSHIさんが加入したことを考えると、次のアルバムはトッツアンの頃の作品を超えるクオリティの高い作品が出来るような気がしますがどうですか?

YASUE:僕自身も凄い期待している部分もあるし、可能性がかなり広がったっていうのは言い切れるね。キー・ポイントはETSUSHI!」

──最後に大阪と東京のレコ発ライヴの意気込みを聞かせて下さい。

ETSUSHI:音源よりいいライヴ魅せます!」

KAWATAKA:久しぶりのワンマンやし、気合い入れて頑張るんでみんなも気合い入れて観に来て下さい…観に来てね…観に来いよッ!!! ちょっと偉そうかな」

SEKI:ラウド・ミュージックのなかにもヒップホップが入ったり、メロディックとか細分化したジャンルのなかにもまだ壁があると感じるし、それしか聴かへん人とかいるやん。またルーツ的なものにも目を向けて興味を持って観に来てほしいです。自分らも全力でやるのでいろいろ体験して感じてほしいです」

YASUE:音の面とライヴ・パフォーマンス、圧倒的な演奏を魅せますので乞う御期待! 行くでノリノリで」

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